猫の不整脈 | 症状と原因、治療・予防法を循環器認定医が解説

猫の不整脈 | 症状と原因、治療・予防法を循環器認定医が解説

不整脈には、心拍数が増加しすぎてしまう頻脈性不整脈と心拍数が減少しすぎてしまう徐脈性不整脈の2つがあります。今回は猫の不整脈の症状や原因、検査、診断方法などについて、ライオン動物病院・苅谷動物病院(循環器科)で勤務医をしている獣医循環器認定医の深井が解説します。

猫の不整脈とは

不整脈は、心拍数が増加しすぎてしまう頻脈性不整脈と心拍数が減少しすぎてしまう徐脈性不整脈に大別されます。両者のどちらであっても、不整脈が発生した際には失神や虚脱などの症状がみられ、また突然死に至るケースもあります。

不整脈の原因は、心疾患、全身性の疾患、そして電解質異常などが考えられますが、猫の不整脈は、基礎疾患として心疾患を持っていることが多いです。

緊急性

緊急性あり(症状発現時)

かかりやすい猫種

特になし

かかりやすい年代

特になし

症状

  • 運動不耐性
  • 虚脱
  • 失神
  • 突然死

原因

頻脈性不整脈

  • 心疾患
  • 甲状腺機能亢進症
  • 高血圧
  • 心筋炎
  • 心筋挫傷

徐脈性不整脈

  • 心疾患
  • 電解質異常(高カリウム血症)
  • 敗血症
  • 低血糖
  • 中毒

検査・診断方法

  • 心電図(状態によってはホルター心電図)

不整脈が認められたら、基礎疾患の有無や、その特定のために、次に挙げる検査を必要に応じて行います。
  • 心エコー検査
  • 血圧検査
  • 甲状腺ホルモン検査
  • 血液検査
  • 腹部エコー検査

治療法

  • 基礎疾患の治療
  • 抗不整脈薬
  • 基本的に不整脈により症状を発現している場合に用います。
  • ACE阻害薬
  • 不整脈はあるけれど症状が出ていない場合に、心臓の構造的リモデリング(心臓が悪くなった時に心筋が肥大や線維化など形態を変化させて機能を維持しようとする代償反応で、長期的に見ると悪影響がでる現象)を抑制するために用いることがあります。

予後

基礎疾患および治療反応に依存します。

予防

特になし

対処方法、応急処置

特になし

参考画像

ライオン動物病院における症例画像 ①右脚ブロック、上室性頻拍(ライオン動物病院における症例) 第Ⅱ誘導 50mm/sec HR270bpm
苅谷動物病院市川橋病院における症例画像 ②徐脈、第3度房室ブロック(苅谷動物病院市川橋病院における症例) 第Ⅱ誘導 25mm/sec HR81bpm
Share!