猫はお米を食べても大丈夫。でも「ねこまんま」はNG

猫はお米を食べても大丈夫。でも「ねこまんま」はNG

日本人が大好きな主食の一つであるお米。「ねこまんま」という言葉もあるくらいですから、愛猫にお米を使った手作りごはんを作っている飼い主さんもいると思います。お米はどんなおかずとも相性抜群で腹持ちもよく、噛めば噛むほど甘味が感じられる主食ですね。猫にとって、お米はどんな効果をもたらしてくれるのでしょうか。今回は、お米を与える際の注意点やお米を使ったレシピなどを紹介します。

猫はお米を食べても大丈夫

ご飯

猫は炊いたお米であれば食べても大丈夫です。しかし猫は人間との生活の中で雑食化した犬とは違って現在も肉食動物です。食べても問題はありませんが、これまで食べる理由が無かったため糖の消化や代謝能力が十分ではありません。タンパク質や脂質からエネルギー摂取するのが基本ですので、積極的に与える必要はありません。

ねこまんまはもう古い

昔はごはんにお味噌汁をかけたり、鰹節をかけたものを猫に与えていました。しかし、ペットフードが浸透してきてからは猫のごはんとして「ねこまんま」を与えることはなくなりました。猫にとって消化のしにくいお米に加えて、塩分の高いお味噌汁や鰹節は健康的ではありません。

お米の成分

お米はエネルギーが豊富で猫にとって必要なミネラルやタンパク質も含んでいます。中でも多いのが「でんぷん」です。でんぷんはそのままではエネルギーとして利用することはできません。では、どのように消化吸収されているのでしょうか。でんぷんについて少し紹介します。

でんぷんとは

でんぷんとは、穀類や野菜などの植物全般に含まれています。でんぷんは動物にとって必須栄養素ではありませんがエネルギー源として利用されています。しかし、でんぷんをエネルギーとして使えるようにするためには、消化酵素によって分解しなければいけません。

人は咀嚼をすることで唾液アミラーゼを分泌し、でんぷんを糖に変えエネルギーとして効率よく使うことができますが、猫は人に比べて唾液アミラーゼが出ませんので、胃や腸で消化するしかありません。肉食動物である猫は犬と比べて、糖の分解能力が著しく低くく、糖の多くは代謝されずに尿として排出されてしまいます。

お米を与えるときの注意点

お米

猫にお米を与えても問題ありませんが、猫は炭水化物を消化するのが苦手です。そのため、キャットフードであっても炭水化物含有量が40%を超えると、下痢や鼓腸など消化不良の兆候が表れ、高グルコース血症や本能性フルクトース尿症などが生じることがあります。少量であれば与えても問題ありませんが、積極的に与える理由はありません。与え方や量、アレルギーについてなどしっかり理解した上で与えるようにしましょう。

生米はあげない!

もともと猫の体は植物性のものを消化できるようにはできていません。水分と熱が加わることで、多少消化されやすくなりますが、生米のままでは消化しにくく下痢を引き起こしてしまいます。キャットフードに含まれている場合も、消化されやすいように処理されています。

お米のアレルギー

一般的にお米はアレルギー反応が起きない食べ物とされています。そのため、アレルゲン除去食のフードなどによく使われています。しかし、猫によってはお米に対してかゆみのアレルギー反応を起こしてしまう猫もいます。その場合、掻きむしることによる脱毛や細菌の感染を伴うこともあります。

お米のとぎ汁はあげない!

お米には汚れや虫、農薬などが付着している場合があり、お米を研ぐことでその汚れなどを落とします。とぎ汁を作物や植物に肥料として与えることもありますが、人も食べないものを与えるのはやめましょう。

白米以外は食べられる?

お米

お米といっても米粉や、米ぬか、玄米、麹などさまざまな食材があります。お米に関するその他の食材は猫が食べてしまっても問題はありません。しかし、お米同様に消化しにくい食べ物であることを理解しておきましょう。

玄米

白米に比べビタミンや食物繊維が豊富です。しかし、白米に比べ炊いた後もパサつきがちになるので、水分を多めにするなど消化されやすいように工夫が必要です。白米同様に消化はされにくく、中にはアレルギー反応を起こすネコちゃんもいますので、かゆみなどの症状が出ないか気にしてあげましょう。

米粉

米粉は名前の通り、米を細かい粉状にしたものです。お米との成分の違いはなく、お米同様に水分と熱を加えることで猫に与えることができます。

米ぬか

猫が食べても問題ない食材です。米ぬかにはお通じの流れをよくする食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維は基本的に消化酵素で分解されません。腸内細菌による発酵がされることで栄養を吸収しやすくし、消化器官の輸送機能を高めてくれます。

米麹

最近は麹を使った料理が流行っていますが、消化もされやすく猫が食べても大丈夫な食材です。米麹のみで作られている甘酒などは、アルコール分も入っておらず栄養価も高いので、食欲のないネコちゃんや高齢のネコちゃんの栄養補給として水で薄めてあげることもできます。しかし糖度がとても高いため、あげすぎは肥満や思わぬ病気を引き起こす原因となってしまいますので注意しましょう。

お米が好きな猫もいる

生米の写真

基本的には犬よりも味を感じる味蕾が少ないといわれています。野性界では動物性のタンパク質や脂質を主なエネルギーとしてきた猫にとって、甘味を感じることはないため「甘味を感じるからお米が好き」ということは考えにくいです。お米が好きなネコちゃんは、味ではなく温かい温度や、粘りの舌触りや歯触り、口当たりが気にっていると考えられます。

猫にお米は必要ない

neko

キャットフードにもお米などの穀類が使われていることがありますが、動物性のタンパク質よりも植物性のタンパク質の方がコストがいいことや、食物繊維が含まれることから低エネルギーで満腹感を与えてくれるためです。

総合栄養食としてのキャットフードなら必要な栄養がバランス良く配合されていますが、お米だけを与えていると摂取すべき栄養が不足してしまいます。猫は肉食動物で、犬のように植物性のものを上手く消化することができません。「食べるから大丈夫」と思わずに、きちんと猫の習性を理解するようにしましょう。
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