【獣医師執筆】猫が緑茶を飲むのはNG!理由や飲んだ際の対処法を解説

佐藤貴紀

獣医師/循環器科担当/認定医

【獣医師執筆】猫が緑茶を飲むのはNG!理由や飲んだ際の対処法を解説

猫に緑茶を飲ませてはいけません。テーブルに置いていた緑茶を猫が飲んでしまったら……?カテキンやカフェイン、シュウ酸のリスクなど、緑茶が猫に与える影響を解説します。

目次
もっと見る

この記事のまとめ

  • 緑茶はカフェインやシュウ酸を含むため猫に与えてはいけない
  • 緑茶にはカテキンなど有益成分もあるが、カフェイン中毒のリスクが大きい
  • 万が一飲んだ場合は症状を観察し、異変があればすぐ動物病院を受診する
  • 緑茶の茶葉はカフェイン含有量が多いため特に猫の誤食に注意が必要
  • 緑茶以外の紅茶やウーロン茶も猫に与えず、麦茶やコーン茶などカフェインレスを選ぶほうが望ましい

猫に緑茶を与えてはいけない理由

緑茶
緑茶に含まれる成分には風邪予防に効果があるといわれるものもあり、体に良いイメージがある緑茶ですが、猫には危険な飲み物ですので与えないようにしましょう。

カテキンは猫にも嬉しい効能がありますが、恐ろしいのはカフェイン。少し飲んでしまったくらいであれば、慌てる必要はありませんが気をつけるに越したことはないでしょう。

緑茶の種類

緑茶といっても、その種類はさまざまなものがあります。例えば私たちに馴染みが深い「煎茶」「玉露」「ほうじ茶」「抹茶」は、どれも緑茶の種類です。

茶葉の栽培方法や茶葉に使用する部分、さらには製法などの違いで、それぞれの味に違いが出てくるのです。

猫が飲んではいけない緑茶の成分

お茶
健康に良いものというイメージが強い緑茶は、風邪や口臭予防などの効果が有名です。では、緑茶にはどのような成分が含まれているのか、詳しくみていきましょう。

緑茶(玉露)の成分(浸出液100gあたり)
エネルギー(kcal) 5
たんぱく質(g) 1.3
脂質(g) 0
炭水化物(g) 0.5
カリウム(mg) 340
マグネシウム(g) 15
ビタミンC(mg) 19
葉酸(μg) 150

カテキン

緑茶を代表する成分といえば、やはり「カテキン」です。カテキンはポリフェノールの一種で、緑茶特有の渋みの正体でもあります。

またカテキンには、血中コレステロールや体脂肪の低下させる効果も期待できます。このほかにも「ガン予防」や「抗酸化作用」「虫歯予防」「抗菌作用」と多様な効果があり、猫にもカテキンは有効です。

カフェイン

緑茶には、カフェインも多く含まれています。カフェインには興奮作用があり、精神刺激薬の一つです。解熱鎮痛作用や利尿作用もあります。猫がカフェインを摂取すると、心筋と中枢神経を刺激され、頻脈や過度の興奮、呼吸切迫や痙攣など、カフェイン中毒の症状を見せることがあります。

猫のカフェインによる致死量は体重1kgあたり150mgだといわれています。そのため5kgの猫の場合、750mgを摂取すると危険です。緑茶の場合、100mlあたり20mgのカフェインが含まれていますので、単純計算で緑茶のカフェインに限った致死量は3.75lとなります。

少し飲んでしまったくらいでカフェインが問題になることはありませんが、猫にも個体差があるので油断しないようにしてください。

カフェイン含有量(100mlあたり)

  • 玉露:160mg(茶葉10gに60℃の湯60mlを加え2.5分浸出)
  • インスタントコーヒー:60mg(インスタントコーヒー粉末2gを熱湯140mlに溶かす)
  • 紅茶:30mg
  • 緑茶、煎茶、ウーロン茶:20mg
  • コーラ:10mg

シュウ酸

人でも結石の原因になる物質として知られるシュウ酸ですが、それは猫でも同じです。

緑茶には、種類にもよりますが約1%ほどのシュウ酸が含まれるとされ、摂取しすぎるとシュウ酸カルシウム尿石症の原因となります。

尿路結石は放っておくと重症化してしまい、オス猫はペニスを切除しなければならないケースや命に関わることもあります。
参照:農林水産省(2000)『各種緑茶中のシュウ酸含量とその味への寄与

猫が緑茶を飲んでしまった時の対処法

茶葉
猫にとって体に良い成分が含まれる緑茶ですが、カフェインやシュウ酸などの影響を考えると、猫に緑茶を飲ませることはやめておきましょう。とはいえ、誤って猫が緑茶を飲んでしまうこともあると思います。もし猫が緑茶を飲んでしまったら、まずはカフェイン中毒の症状が出ていないか、しっかり様子を見るようにしてください。

万が一、いつもと違う様子が見られたら、すぐに動物病院を受診しましょう。カフェイン中毒は時間が経てば経つほど、重症化してしまいます。

茶葉にも注意

猫が茶葉を食べてしまった場合にも、同様の症状がみられる危険があります。浸出液に比べ、茶葉そのもののほうがカフェイン含有量は多いので、いっそう注意する必要があります。猫が緑茶葉を食べないように、茶葉の管理に注意しましょう。

緑茶以外で猫が飲んでもいいお茶はあるの?

お茶
では、緑茶以外のお茶は猫に与えても大丈夫なのでしょうか。私たちがよく口にする機会が多いウーロン茶や紅茶は、元をたどると緑茶と同じ茶樹が原料になっています。そのため、ウーロン茶や紅茶も、猫に飲ませないようにしましょう。

もし、どうしても猫と一緒にお茶を楽しみたいのであれば、大麦が原料の麦茶やトウモロコシが原料のコーン茶など、カフェインが含まれていないものを選んでください。

とはいえ、これらもアレルギーの心配がゼロとは言い切れません。そもそも猫が生きる上で、お茶は必ずしも必要としない飲み物で、積極的に飲ませる必要はありません。もし与えるにしても、薄いものを少量にしておきましょう。

猫に緑茶を飲ませてはだめ

猫
健康ブームの追い風を受け、近年、さらに人気が出てきた緑茶。私たち人にとっては体に良いものですが、猫にとっては危険な成分が含まれていますので、猫に緑茶は与えないようにしましょう。

もし誤って猫が緑茶を飲んでしまったら、しっかり様子を見て、気になる症状が出た場合は動物病院に連絡してください。

もちろん、日ごろから、しっかり緑茶を管理することも大切。緑茶が入ったカップやペットボトルなどは猫が誤って口にすることがないように目を離さないようにし、茶葉は扉付きの棚の中で管理するようにしましょう。

猫と緑茶に関するよくある質問

Q.
なぜ猫に緑茶を飲ませてはいけないの?
A.
緑茶には猫にとって有害なカフェインやシュウ酸が含まれ、中毒や尿路結石のリスクがあるためです。
Q.
猫が緑茶を少量飲んでしまったらどうすればいい?
A.
まずはカフェイン中毒の症状が出ていないか観察し、異変があればすぐに動物病院を受診してください。
Q.
緑茶のカフェイン量は猫にとってどのくらい危険なの?
A.
猫の致死量は体重1kgあたり約150mgで、緑茶のカフェインは100mlあたり約20mgです。少量の誤飲ではすぐに危険になることは少ないものの注意が必要です。
Q.
緑茶以外で猫に与えても良いお茶はある?
A.
カフェインを含まない麦茶やコーン茶などは比較的安全ですが、アレルギーの可能性もあるため与える場合は少量にとどめるのが望ましいです。
Q.
茶葉を猫が食べてしまった場合も危険ですか?
A.
はい。茶葉は浸出液よりカフェイン含有量が多いため、誤食すると中毒症状が出る危険があります。

愛犬・愛猫のもしもの時に備えていますか?

ペトコト保険

ペットも突然病気やケガをすることがあり、その際には高額な治療費がかかることがあります。そんな時に役立つ保険の一例が、ペトコト保険です。

ペトコト保険は、ペトコトお結び(OMUSUBI)の運営や登録保護団体への寄付・支援にも活用されており、保護犬・保護猫の未来を守る取り組みにもつながっています。

大切な家族のために、どんな選択肢があるのか知っておくことも重要です。
まずは、公式サイトで詳細をチェックしてみませんか?