
犬ぞりの歴史や犬種、役割は? 迫力の犬ぞりレースの動画も
雪の降り積もる冬に大活躍するそり犬たち。荷物の運搬や移動の手段として利用されていた犬ぞりは、今も競技大会などが開催されるほど長い歴史があります。今回はそりを引く犬たちについて紹介します。
犬ぞりの歴史
「犬ぞり」は、雪深い北の地域での移動手段や荷物の運搬として利用されていました。人や荷物を乗せたそりを複数頭の犬たちが引いて走る犬ぞりの起源は古く、およそ3万年ほど前からモンゴルでは存在していたとされています。1932年にはニューヨークのレークプラシッドで、冬季オリンピック種目として犬ぞりが公開競技レースとして開催されたこともあります。日本では1956年に南極観測隊として参加した犬ぞり犬のタロとジロの実話を元にした『南極物語』が有名です。 現在では世界各地で犬ぞり体験やレース大会が開催され、犬ぞりの歴史が脈々と続いています。
犬ぞりに使われる犬種
雪の上を駆ける犬たちは、厳しい寒さに耐えられる身体が大切です。犬ぞりに使われる犬種の多くは北の寒い地方が原産の、シベリアンハスキーや、アラスカンマラミュート、グリーンランドドッグ、サモエド、ノルウェジアン・エルクハウンドグレー、ニューファンドランド、樺太(からふと)犬などです。参照:ジャパンケンネルクラブ
犬ぞりのポジションごとの役割
そりに乗る操縦者(マッシャー)と犬たちとのチームワークが大切な犬ぞり。犬のつなぎ方は大きく分けて二つで、扇方に並んで走る「ファンタイプ」と、縦に並んで走る「ダンデムタイプ(ラインタイプ)」があります。 ダンデムタイプの場合、特にそりを引く犬たちの配置などがとても重要です。犬にもそれぞれ性格や得意なポジションなどがあり、それを上手く見抜きコントロールしていくことが求められます。
リードドッグ
先頭を走るリードドッグは、マッシャーの指示に忠実であることはもちろん、判断力や物怖じしない性格が求められます。ポイントドッグ
リードドッグのすぐ後ろを走るポイントドッグは、「スイングドッグ」とも呼ばれています。チームのをまとめて進む方向へ導く役割を担っています。チームドッグ
チームのが数が8匹以上の時、ポイントドッグとホイールドッグの間に入り、けん引力を上げる役割があります。ホイールドッグ
そりに一番近い場所を走るホイールドッグは、スタミナがありマッシャーとそり犬との協調性が求められます。北海道の犬ぞり体験
最近では、一般の人も犬ぞり体験することができるツアーなどが増えてきています。日常では味わうことのできない銀世界を、犬たちと一体になって駆けてみると犬ぞりに対する思いも変わるかもしれませんよ!犬ぞりレースの迫力を動画で紹介
アラスカでの犬ぞり体験の動画です。犬たちが引くそりのスピードの速さが伝わると思います。犬と人の絆
雪深い環境で生み出された移動手段である犬ぞりは、人と犬との絆やチームとなる犬たちの相性などがとても重要です。古い歴史を持ち、今なお引き継がれている犬ぞりは他のスポーツにはない魅力があります。人と犬が互いに力を合わせ一体となる犬ぞりは他のドッグスポーツ、アクティビティーでは味わえない景色と感動があると思います。ぜひ皆さんも、冬にしか体験できないそり犬たちと見る世界を体験してみてください。