猫はわさびを舐めても大丈夫?詳しい成分や舐めた後の対処法を解説

猫はわさびを舐めても大丈夫?詳しい成分や舐めた後の対処法を解説

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猫にわさびを食べさせてはいけません。中毒症状を起こすような成分があるわけではありませんが、刺激物ですので猫には与えない方が良いでしょう。わさびが猫に与える影響や、食べてしまった時の対処法を解説します。

猫にわさびを与えるのはNG

わさび

わさびは猫に与えない方が良いでしょう。わさびに限らず、からしや唐辛子などの刺激物は猫の胃腸に負担をかけ、下痢や嘔吐を引き起こす可能性が高いです。ただし猫が中毒症状を起こす成分は含まれていませんので、ひと舐めしたくらいで過剰に心配する必要はありませんし、リスクを理解した上で少量を手作りごはんに使うのは問題ありません。

万が一、誤食していつもと違う様子が見られる場合は、食べた時間とどのくらいの量を食べたのかを確認して獣医師に相談してください。

わさびの成分

わさびはアブラナ科ワサビ属の植物です。強い刺激の香味を持ち、お寿司やお刺身などと一緒に食べられています。日本料理に欠かせない食材の一つといえるでしょう。わさびには抗菌活性が期待できる芥子油類が含有されています。

腸炎ビブリオ、サルモネラ、O-157などの食中毒菌が増殖するのを抑える働きがあります。スーパーでよく販売されているわさびチューブは西洋ワサビ(ワサビダイコン)を使われていることもあります。
猫にとって大きな害を及ぼす成分は含まれていないので、愛猫が食べてしまったからといって過剰に心配する必要はありません。しばらく様子を見てあげましょう。

甲状腺に問題のある猫は少し注意

食事中の猫たち

アブラナ科に含まれるゴイトロゲン(グルコシノレート)という成分は、ヨウ素の吸収を阻害するといわれています。必要とする甲状腺ホルモンの分泌に影響し、甲状腺に負担をかけるといわれています。そのため猫も甲状腺に問題がある場合は避ける傾向が強いようです。

アブラナ科の食物を大量摂取したことによって猫の甲状腺の機能が低下したという臨床報告は見受けられませんが、元々甲状腺に疾患のある猫は念のため注意しましょう。


わさびを噛まれたくないものに塗る?

噛まれたくない家具などにわさびを塗り、「噛むと嫌なことがある」と覚えさせる飼い主さんもいるようです。しかし個体によっては一度慣れてしまうと効果がなかったり、少量でも胃腸の負担になったりしてしまいます。どうしても猫の噛み癖対策として何か必要な場合は、わさびよりも猫用の苦味のあるスプレーグッズなどを使う方が良いでしょう。

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「猫がいたるところで爪を研いでしまうので困っている」という方は、ご家庭の環境を見直してみてもいいかもしれません。運動できるスペースが少なかったり、愛猫にあった爪とぎではないのかもしれません。今は多機能なキャットタワーなどもあるので試してみると良いでしょう。


食糞の原因はさまざま

食糞の問題を抱えるのは比較的猫よりも犬の方が多いですが、猫でも稀に食糞をしてしまうことがあります。
食糞を防止するため、唐辛子やわさびなどを使う飼い主さんもいます。しかし食糞の原因はストレスだったり栄養面の問題だったり、個体によってさまざまです。

「糞を食べてしまうのは汚いから嫌!」という気持ちもあるとは思いますが、わさびや唐辛子などで止めるよりも先に獣医師に相談するようにしましょう。原因が分かれば解決策が見えてくる可能性があります。

環境づくりをしてあげましょう

窓の外を見る猫

猫にわさびを自ら与える人はいないと思います。しつけにも懸念点のある食材を使うよりは、家の環境を見直したり、猫用のスプレーを使ったりする方が猫にとっても良いでしょう。愛猫の生活習慣などを気を付けて見るようにすると、新しい発見があるかもしれません。

なお、本稿は以下の情報を参照して執筆しています。


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