【獣医師執筆】猫の平均寿命は何歳?性別や種類別の寿命、長生きする秘訣を解説
犬の飼育頭数は減少を続けていますが、都心部での飼いやすさから猫の飼育頭数は微増を続け、2017年には犬を抜いて1000万匹に迫る数になっています。飼いやすいとは言っても、命を預かる飼い主としての責任は変わりません。「かわいい子猫」の時期はとても短く、大人になって寿命を迎えるまで20年近く一緒に過ごすことになります。今回は猫の平均寿命について、室内飼いや野良猫との違い、純血種や雑種など猫種の違いなどを紹介します。
猫の平均寿命
一般社団法人ペットフード協会が発表した2023年の最新データによると、犬の平均寿命が14.62歳だったのに対し、猫の平均寿命は15.79歳でした。
10年前から比べて0.64歳平均寿命が伸びていることになります。
猫は室内飼いの方が寿命が長い
「家の外に出ない」猫の平均寿命が16.25歳だった一方で、野良猫を含まない「家の外に出る」猫の平均寿命は14.18歳で、完全室内飼いか外飼いかで寿命に大きな差が出る結果となりました。リードにつながれ飼い主さんと一緒に外に出る犬と違って、猫は外に出る場合は自由に動きますので、交通事故や他の猫との喧嘩による怪我、病気などの影響が大きいといえます。
猫は死期を悟ると自ら姿を消すといわれることもありますが、猫が急に姿を見せなくなった場合は事故などで死んでしまった場合がほとんどです。
なお、野良猫は上記の理由から平均寿命が5年ほどと考えられています。
猫は犬よりも平均寿命が長い?
猫は犬よりも平均寿命が長いですが、猫の場合、室内飼いが主であることが大きな要因だと言えます。外に出ることは、怪我を負ったり、病気を患ったりすることにつながるためです。
また、犬の場合は小型犬と大型犬で平均寿命が大きく異なり、超小型犬の平均寿命が15.07歳なのに対して、中・大型犬の平均寿命は13.86歳となっています。
猫の平均寿命を種類ごとに見る
海外の記事によるため、一概には言えませんが、猫の種類によって平均寿命が異なるようです。アビシニアンやシンガプーラが9歳で最も寿命が短い可能性があり、バリニーズが20歳で最も寿命が長いようです。また雑種の猫の平均寿命は平均よりも長いと言われています。猫の平均寿命は性別で変わる?
2017年のアニコム調べによると、メス猫の平均寿命は14.8歳であるのに対し、オス猫の平均寿命は13.7歳となり、メス猫の方が長生きであることが、データとしてわかっています。猫の寿命ギネスは30歳!?
最近では、20年以上生きる長寿猫もいるほどですが、海外のギネス情報によると、テキサス州に住むスクーターちゃんは、なんと30歳。獣医療の進歩と健康管理の向上により、寿命は長くなっていますが、ここまで長寿なのは遺伝子の性質でしょう。猫の寿命が伸びている理由
猫の平均寿命が年々増加している要因は、下記が考えられます。
- 飼い主さんの猫に対する健康意識が高まっていること
- フードや医療が進歩していること
- 外飼いの猫が減っていること
猫が長生きする秘訣
アイペット損害保険が発表した「ペットの傷病ランキング2018」によると、0歳の猫に特徴的な傷病は「下痢」や「結膜炎」であるのに対し、1〜6歳は「膀胱炎」や「皮膚炎」といった傷病が見られます。7歳以上になると「腎不全」や「腫瘍」が増えてきています。
これらの疾患にならないようにケアをしてあげることが長生きの秘訣です。
日々の健康管理が大切
普段から耳や歯のケアをするだけでなく、最も多い腎臓疾患のケアのために、日頃から尿の回数や量を確認しましょう。少しでも異変があると思ったら、動物病院で診てもらうことをおすすめします。健康診断に行く
猫は痛みに強いため、本当に疾患が悪化しないと症状に現れません。そのため飼い主さんが自分でケアできていると思っても、実際は重病化してしまっていることも多いです。成猫でも1年に1回、老猫になってきたら半年に1回は健康診断で診てあげるようにしましょう。食事を見直す
猫の食べ物は「エサ」と呼ばれていた時代から、家族の「ごはん」と呼ぶ時代へ変わりました。私たちと同じように、猫も栄養バランスの良いごはんを食べることで健康を維持することができます。ごはん選びをする際は、以下の3点を気を付けていただくといいでしょう。
1. 総合栄養食を適量与える
猫が必要とする栄養は人間と同じではありません。そこで生まれたのが「総合栄養食」と呼ばれるごはんです。おやつなど「一般食」や「副食」と呼ばれるごはんだけ食べていると体を壊してしまいますので、「総合栄養食」のごはんを選ぶようにしましょう。
総合栄養食を食べていても与える量が少なければ痩せてしまいますし、多ければ太ってしまいます。パッケージに書かれた食事量は目安ですので、ボディ・コンディション・スコアで「3」の「理想体型」を維持できる量を与えるようにしてください。
※参照:「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」(環境省)
2. 添加物の少ない新鮮なごはんを選ぶ
猫のごはんと聞いて「カリカリ」と呼ばれる茶色い豆粒を想像される方も多いと思いますが、正しくは「ドライフード」と呼ばれる加工食品です。保存しやすく食いつきも良いことから猫のごはんとして一般的になりましたが、高温加熱によって食材本来の栄養が失われ、添加物も多く含まれることから見直しが進んでいます。
実際に、市販のドライフードを製造する工程の1つである高温加熱処理が、タンパク質の品質劣化を招き、熱に弱いビタミンを破壊し、さらには発がん性物質を生成してしまうことが、研究により判明しています。
そこで生まれたのが素材本来の旨味や香りが楽しめ、余計な添加物も入っていない「フレッシュフード」と呼ばれる新鮮なごはんです。ペトコトフーズもその一つで、子猫からシニア猫(老猫)まで毎日のごはんにすることができます。もちろん総合栄養食で、主食としてもOKですし、トッピングとしてもご利用いただけます。
また、水分量が70%ほどあるので、尿の活性化で腎臓病予防としても機能します。実際に従来のドライタイプのキャットフードよりも、水分がより多く含まれたフレッシュフード等を食べている猫の方が尿路結石になるリスクが約50%下がることが研究により明らかになっています。新鮮で美味しく、健康なごはんを選ぶことが長生きできる秘訣です。
ペトコトフーズの公式HPを見る
猫の寿命を理解して愛猫との時間を大切に
猫の平均寿命は年々伸びており、今後も獣医療の進歩によって長くなるでしょう。しかし、体調管理を怠ってしまうと病気になるリスクは増えますので、日頃から体調管理をしてあげるようにしましょう。
猫の平均寿命はあくまで平均ですので、健康管理の意識を高め、毎日の愛猫との時間を大切に過ごしてくださいね!
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ペトコトフーズのInstagramアカウント(@petokotofoods)では、獣医師やペット栄養管理士が出演する「食のお悩み相談会」を定期開催しています。愛猫 のごはんについて気になることがある方は、ぜひご参加ください。
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