猫の睡眠時間はどれくらい? 長い理由や寝相からわかること、考えられる病気も

猫はよく寝る動物ですが、睡眠時間はどれくらいかご存じですか? 「寝過ぎなのでは?」と過度に心配する必要はありませんが、睡眠時間が普段よりも長くなった場合には何かの理由があるかもしれません。今回は、猫の平均睡眠時間や寝る時間帯、よく寝るようになった時に考えられる病気など、猫の睡眠について紹介します。

猫ってどんな動物?

リビアヤマネコ
Photo by yoospicsさん Thanks!

猫(イエネコ)は、ネコ目ネコ科の肉食動物で、その起源はリビアヤマネコであると考えられています。リビアヤマネコはアフリカやアジアなどに生息するヤマネコの亜種です。動物は、活発に行動する時間帯によって「夜行性」、「昼行性」、「薄明薄暮性(はくめいはくぼせい:夕暮れや早朝など薄暗い時間帯に最も活発になる)」に分けられますが、猫は「薄明薄暮性」の動物です。そのため日中はおとなしく、早朝や夕暮れ時に活発に動きます。


猫の睡眠

寝る猫

人間と同様、猫も寝ている間は「レム睡眠(浅い睡眠で夢を見ることがある)」と「ノンレム睡眠(深い睡眠)」を繰り返します。猫が熟睡している時(ノンレム睡眠の時)は、無防備な格好で眠り、呼びかけてもなかなか反応しません。一方、浅い眠りの時(レム睡眠の時)は、目を閉じたまま眼球が動いたり、寝言を言ったり、尻尾を動かしたりします。この時は呼びかければ反応を見せ、猫の前を通るだけで目を開けることもあります。

猫の睡眠周期は、熟睡しているノンレム睡眠が6~7分、浅い眠りのレム睡眠が30〜90分程度です。例えば、猫が12時間寝た場合でも、熟睡しているのは2時間ほどということになります。長い睡眠時間のうち、熟睡している時間はとても短いのです。これは野生の頃の名残で、何かの時にすぐ起きられるようにするためだと言われています。ちなみに、人間の場合はレム睡眠が全体の2〜3割、ノンレム睡眠が全体の7〜8割と言われています。人間の脳は他の動物と比べて極端に発達しており、大脳を休めるノンレム睡眠が長時間必要だからです。

また、寝ている間に猫の顔や手足がピクピクと、けいれんすることがあります。これは、レム睡眠の間、夢を見ることなどによって起こるもので、基本的には心配は要りません。しかし、猫がけいれんを起こしていて、呼びかけにも応じない場合は、てんかん(脳の神経回路がショートしていることで、けいれんや強直などの発作が突然起きる病気)による発作の可能性があります。


平均睡眠時間

仰向けで寝る猫

猫の平均睡眠時間は約12〜16時間です。子猫の場合はさらに長く、約20時間眠ります。これは、睡眠時に成長ホルモンが分泌されるため、長い睡眠時間が必要だからです。やんちゃな子猫はあまり眠らないこともありますが、これを過度に心配することはないでしょう。

睡眠時間が長い理由

眠る猫

一般的に、肉食動物は草食動物よりも長時間寝ると言われています。十分な睡眠をとってエネルギーを蓄え、狩りに備えるためです。ただし前述の通り、長い睡眠時間の中でも熟睡している時間はとても短いので、愛猫がぐっすり眠っているときは、睡眠を邪魔しないようにしましょう。十分な睡眠を取れずに睡眠不足になると、猫はストレスを溜めてしまいます。

猫以外の動物の睡眠時間については、以下の記事をご参照ください。

猫が寝る時間帯

猫は1日の大半を寝て過ごすことが多いですが、主に睡眠をとる時間帯は昼間と夜間です。薄明薄暮性の動物は、夕方と朝に活発に行動するので、それ以外の時間帯は眠っていることが多いのです。中には、夜間に活動的になる猫もいますが、猫の睡眠時間帯はだんだんと飼い主の生活リズムに合っていき、夜は寝るようになります。

猫の寝相

猫の寝相は、気温や警戒心によって変わります。暖かく、警戒心がないほど身体を広げて眠り、寒く警戒心が強いほど身体を丸めて眠ります。子猫の場合は、比較的警戒心が弱く、成猫よりも仰向けで無防備な寝方をすることが多いようです。ちなみに、猫にとって快適な室温は20~26度、湿度は30~60%と言われています。

  • 丸くなって寝る
    • 気温:15度以下
    • 警戒心:強い
  • 丸くなって寝る猫

  • 横になりわき腹を見せて寝る
    • 気温:15〜22度
    • 警戒心:やや弱い
  • 横になりわき腹を見せて寝る猫

  • お腹を見せて(バンザイをして)寝る
    • 気温:22度以上
    • 警戒心:ほとんどない
    お腹を見せて寝る猫

猫が寝る時の明るさ

目の前を手で覆う猫

猫は人間との生活に慣れていくものですが、野生下では人工の光に照らされることはないので、電気をつけたままだと眠れない猫もいます。明るくて眠りづらいと感じている場合は、猫自身が手足で目の前を覆い、光が入らないようにすることもあります。愛猫の様子を伺いながらで良いと思いますが、できるだけ電気は消して寝るのが良いかもしれません。

睡眠時間が増える原因

猫はよく寝ますが、何らかの要因でさらに睡眠時間が増えることがあります。ここでは、その時考えられる要因をご紹介します。

眠る猫

年齢

子猫はよく眠りますが、シニア猫もまた長時間眠ります。これは、加齢によって若い頃よりも体力が無くなるためで、だいたい7〜9歳頃から変化が現れます。睡眠時間の増加は、比較的わかりやすい老化のサインなので、しっかり観察して早めに気付いてあげられるようにしましょう。1日の大半をほとんど動かずに寝て過ごすようになったら、寝床の環境を整えてあげると良いでしょう。

病気

猫はもともとよく寝る動物ですが、病気や体調不良が原因でさらに睡眠時間が増えることがあります。呼びかけても反応が悪く、食欲もあまり無い場合は、腎臓病や糖尿病、甲状腺疾患などの可能性があります。

よく寝るようになった場合に考えられる病気の詳細については、以下の記事をご参照ください。


季節

猫は、冬になるとよく寝るようになると言われています。しかし、実際は活動量が減っているだけで睡眠時間はさほど変わっていないようです。冬は獲物が少ないため、カロリーを消費してしまわないようにじっと動かず過ごすのです。

極端に睡眠時間が長くなった場合は病気の可能性も

寄り添って寝る2匹の猫

よく寝ることから、その語源は「寝子(ねこ)」であるとも言われる猫。もともと睡眠時間の長い動物であると理解しつつ、極端に睡眠時間が長くなった場合などは、病気などの原因も疑うようにしましょう。

第2稿:2017年4月4日 公開
初稿:2016年1月24日 公開
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