
抗酸化作用や抗炎症作用があるとされ、健康茶として人気のルイボスティー。カフェインを含まず、タンニンも少ないため妊娠中に飲めるお茶としても知られています。そんなルイボスティーは、犬が飲んでも大丈夫なお茶の一つです。今回はルイボスティーの成分や犬に与える場合の注意点について解説します。
目次
この記事のまとめ
- 犬はカフェインを含まないルイボスティーを飲んでも大丈夫
- ルイボスティーはタンニン含有量が低く鉄分吸収障害のリスクも少ない
- 与えるときは2〜3倍に薄めて少量ずつ与え、飲み過ぎに注意する
- 発がん性物質のリスクも指摘されているため、過度の摂取は避けることが望ましい
犬はルイボスティーを飲んでも大丈夫

また、お茶に含まれるタンニンはヘム鉄という鉄分の吸収を阻害するため、鉄分が不足している犬はタンニンが多く含まれるお茶を避けるべきですが、ルイボスティーの含有量は多くありません。
ただし、与え過ぎてしまうと悪影響になる場合もあるので、2~3倍程度に薄め、少量ずつあげるようにしましょう。
※注:お茶は厳密には「チャノキ」の葉などを煮出したものを指しますが、ハーブティーなど一般的にチャノキ以外のものもお茶と呼びますので、本稿ではルイボスティーもお茶として説明していきます。
発がん物質のリスク
ルイボスを含むマメ科植物にはピロリジジンアルカロイドという肝毒性のある発がん性物質が含まれることが報告されています(※6)。欧州食品安全機関(EFSA)の調査によると検査対象のすべてのハーブティーからピロリジジンアルカロイドが検出され、最も多かったのがルイボスティーだったとしています(※5)。
どれだけの量が犬にとって危険かの報告はまだありませんが、水の代わりに飲ませるようなことはやめておきましょう。
犬が飲んで大丈夫なルイボスティーの栄養成分
グリーンルイボスティーの茶葉
発酵させずに乾燥させたものは「グリーンルイボスティー」と呼ばれます。抗酸化作用のあるフラボノイドやミネラルの含有量が通常のルイボスティーよりも多く、少しお値段が高くなります。
そんなルイボスティーにどんな栄養素が含まれるのか紹介したいのですが、文部科学省の食品成分データベースにルイボスティーは掲載されていません。そこで今回は、ルイボスティーの販売事業者が独自に分析した結果をもとに、概算として紹介します。正確な値にはなっていないことをあらかじめご了承ください。
| ルイボスティーの成分(茶葉100gあたり) | |
|---|---|
| カフェイン(g) | 0 |
| たんぱく質(g) | 7 |
| 炭水化物(g) | 75 |
| 脂質(g) | 1 |
| タンニン(g) | 8 |
| ナトリウム(mg) | 300 |
| カリウム(mg) | 340 |
| マグネシウム(mg) | 170 |
| 鉄(mg) | 10 |
ルイボスティーはミネラルが豊富?
ルイボスティーはナトリウムやカリウム、マグネシウムなどのミネラルが豊富とされていますが、他のお茶と比べて特に多いとは言えなさそうです。例えば、紅茶はナトリウムが3mg、マグネシウムが220mg、カリウムは2000mgなのでナトリウムはルイボスティーのほうが多いですが、マグネシウムやカリウムは紅茶のほうが多く含まれています(※4)。
また、緑茶はナトリウムが11mgとルイボスティーより少ないですが、カリウムが2800mg、マグネシウムが210mgと多いので、緑茶のほうがミネラル豊富と言えそうです(※4)。
実際、米国植物協議会(American Botanical Council)は、ルイボスティーには過度に期待されるほどのミネラルは含まれていないと説明しています(※1)。
また、ミネラルは過剰摂取すると尿結石や尿血症などの病気につながる可能性があります。ミネラルが豊富というのは、犬にとって良いことばかりではありません。
ルイボスティーを飲むと結石ができる?
ルイボスティーはミネラルが豊富という話を前提として、結石になりやすいともいわれます。マグネシウムは体内にある300以上の酵素を助ける働きを持つミネラルで、含有量が0.25%を超えると尿中へのマグネシウム排出量が増え、ストラバイト(リン酸アンモニアマグネシウム)結石のリスクが高まるとされているからです。しかし、ルイボスティーのミネラル含有量は0.25%を大きく下回りますので、ルイボスティーだから結石に注意しなければいけないということはなさそうです。
犬にルイボスティーを飲ませるメリット

整腸作用
SOD酵素(スーパーオキシドジムスターゼ:Superoxide dismutase)が腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌を減らしてくれます。腸内環境が整えられると、体臭やうんちのニオイも改善されます。お腹を壊しやすい子やニオイが気になる子には、少量から与えてみると良いでしょう。抗酸化作用
SOD酵素には抗酸化作用があり、長寿やがん予防に良いとされています。成蹊大学の研究によるとルイボスティーの抗酸化成分としてルチンとケルセチンが確認されています(※3)。ルチンもケルセチンもフラボノイドの一種で、ルチンはダッタンソバや柑橘類の皮、クランベリーなどに含まれ、犬猫の乳び胸における内科的治療で使用されることもあります。ケルセチンはリンゴやクランベリーに含まれます。
SOD酵素やケルセチンなどの成分はアレルギーの緩和にも有効とされています。
犬とルイボスティーに関するよくある質問
Q.
ルイボスティーは犬が飲んでも大丈夫?
A.
はい、ルイボスティーはノンカフェインのため犬でも飲むことができます。無糖・無添加で冷ましたものを少量にとどめて与えましょう。与えすぎるとお腹がゆるくなる可能性があるため注意が必要です。
Q.
犬にルイボスティーをそのまま飲ませても大丈夫ですか?
A.
そのままだと濃すぎるため、2〜3倍に薄めて少量から与えたほうがいいです。飲み過ぎには注意しましょう。
Q.
犬にルイボスティーを与える際、どのような注意点がありますか?
A.
カフェインが含まれない点は安心できますが、薄めて与え、与えすぎないようにすることが重要です。
さいごに
カフェインを含まず、タンニンの含有量が少ないため犬が飲んでも大丈夫
飲ませる場合は2〜3倍に薄めて少量から始めよう
整腸、抗酸化作用が期待できる
参考文献
- ※1:「Rooibos Tea: Research into Antioxidant and Antimutagenic Properties」『HerbalGram』2003;59:34-45(American Botanical Council)
- ※2:「各種食品の抗酸化能を比較する」(日本食品分析センター)
- ※3:Ryo Fukasawa、Ayato Kanda、Setsuko Hara「Anti-oxidative Effects of Rooibos Tea Extract on Autoxidation and Thermal Oxidation of Lipids」(成蹊大学)
- ※4:食品成分データベース(文部科学省)
- ※5:「Occurrence of Pyrrolizidine Alkaloids in food」(European Food Safety Authority)
- ※6:「Hepatotoxicity due to red bush tea consumption: a case report」『Journal of Clinical Anesthesia』