犬も嫉妬するの? 嫉妬したときの行動やその対処の仕方を紹介

犬も嫉妬するの? 嫉妬したときの行動やその対処の仕方を紹介

犬も嫉妬するということをご存知ですか? 犬は、赤ちゃんや他の犬、ぬいぐるみにも嫉妬したりやきもちを焼いたりすることがあります。そういったとき、犬は吠えたり噛んだりすることもあるので、注意が必要です。今回は、嫉妬した際の犬の行動や、その対処法について紹介します。

犬は嫉妬をする?

つまらなそうな犬

犬は人と同じように「嫉妬」をすることがあるのでしょうか? 実は「犬の嫉妬」については研究がおこなわれ、犬も嫉妬することがあると分かっています。

犬が抱く嫉妬・やきもちとは

犬にも私たちと同じように嫉妬心があるとは言っても、そもそも嫉妬とはどんな気持ちのことなのでしょうか。

  1. 愛情が自分ではなく他に向けられていることを憎むこと。やきもち。
  2. 他人の能力を妬む気持ち。

人は他人と自分を比べ、損得を考えたり、自分のほうが劣っていると考えたりして「嫉妬」することがあります。しかし犬の場合は、1のやきもちであることがほとんどです。

犬は他の犬と自分を比較して、「なんで自分はできないんだろう……」というふうには考えません。犬の嫉妬では、大好きな飼い主さんが「誰かに取られてしまう」という不安や、「わたしも褒めて!」といった、向けられる愛情に対して嫉妬します。

犬の嫉妬行動

見上げる犬

犬は嫉妬したときにどんな行動を取るのでしょうか。大きく分けると犬の嫉妬行動は2つに分けることができます。飼い主さんの注目を得ようとする「甘え行動」と、飼い主さんが強く注目するもの(ライバル)を排除しようとする「攻撃行動」です。

嫉妬時に見られる行動の多くは、甘え行動から攻撃行動へ発展してくことが多いです。飼い主さんが自分以外の「もの(ライバル)」を構っているときにライバルへ攻撃することは少なく、飼い主さんがライバルから離れた空きに攻撃行動に出ます。

甘え行動

嫉妬時に見られる行動の1つは、飼い主さんに注目されたいという「甘え行動」です。どうしたら大好きな飼い主さんに構ってもらえるか、あの手この手でアピールしてくるでしょう。それが下記のような行動です。

  • 見つめる
  • 体を擦り寄せてくる
  • 飼い主さんが構っている犬(子どもやぬいぐるみなど)の間に割って入ってくる
  • 舐めてくる
  • 鼻鳴き
  • おもちゃを持ってくる
  • 飼い主さんを遊びに誘う(プレイバウの姿勢を取る)

攻撃行動

甘え行動とは変わって、飼い主さんの注目を集めているものに対する「攻撃行動」も、嫉妬からくる行動として下記の行動が挙げられます。

  • 吠える
  • 唸る
  • 噛み付く
  • 破壊する(おもちゃなど)
  • 追う(追い払う)

犬の嫉妬の研究を紹介

2匹の犬

犬の嫉妬に関する研究はいくつかされていますので紹介します。

カリフォルニア大学サンディエゴ校の研究グループ(Christine R. Harrisら)が調査した研究

カリフォルニア大学サンディエゴ校の研究グループ(Christine R. Harrisら)が調査した研究結果が、2014年にアメリカのオンライン科学誌「Plos One」に掲載されました。

それによると、飼い主が他の犬や人間の赤ちゃんを構っていると、犬は「自分より下の存在なのにどうして……」と思ってその対象に嫉妬し、「咬む」や「吠える」といった攻撃的な行動をとったそうです。

詳しくは関連記事をご覧ください。


オーストラリアの研究チームが2008年に発表した犬の嫉妬の研究

オーストラリアの研究チームが2008年に発表した犬の嫉妬の研究が、「NATIONAL GOGRAPHIC」に掲載されています。こちらの研究は、「犬は不平等な扱いに反応するか」、「するとしたらどんな反応をするか」というものです。

実験ではまず、ある犬が芸をして褒美を受け取るところを別の犬に見せました。その後、見ていた方の犬に同じ芸をさせ褒美を与えないでいると、その犬は芸をすることを拒否するようになったそうです。

この実験は、以前から知っている犬とペアでおこなわれました。犬にそれぞれお手の指示を出し芸をさせます。実験ではお手ができても「ペアの両方が褒美をもらえない」場合があり、その場合犬は、程度の差こそあれ芸をし続けました。しかしお手ができても「ペアの片方だけが褒美をもらえない」場合、褒美をもらえなかった犬は芸をすることを拒否しました。

芸をしても褒美がもらえないことに、犬は爪で地面を引っ掻いたり、あくびをしたり、パートナー犬や実験者から目を逸らすといった、カーミングシグナルが見られたそうです。

この実験で面白いのは、「褒美の量や種類」、「芸のクオリティー」による差に対して、犬は「嫉妬」を示さなかったということです。犬はさまざまな実験や観察から、嫉妬することがわかってきました。しかし、その嫉妬は人のように複雑ではなく単純なものです。

詳しくは参照リンクをご覧ください。


犬の嫉妬によるトラブルを防ぐ方法

喧嘩する犬

基本的には「嫉妬させるような場面を見せない」、「嫉妬させるような状況を作らない」ということが大切です。どうしても、そういった状況になってしまった場合には、対象犬には近付けないようにしましょう。これは、自分の犬が他の犬や人に危害を加えてしまうことを未然に防ぐことと、自分の犬が他の犬から危害を加えられないためです。

物に執着のある犬の場合には、隣同士に座らせた状態や近い距離でおやつをあげたり、おもちゃで遊ばせたりしないようにしましょう。飼い主さん同士できちんと犬同士の性格を理解し、距離感などを確認することでトラブルを防ぐことができます。

犬だって嫉妬することを理解して

撫でてもらう犬

毎日を一緒に過ごす飼い主さんは、犬にとって大切で大好きな存在です。愛犬が嫉妬する姿を見てみたい気持ちもあるかもしれませんが、思わぬトラブルになることもありますので、わざと嫉妬させるようなことをするのはやめましょう。

特に注意して欲しいのは、意図して嫉妬する状況を作らなくても、急に子どもが産まれたり、新しい犬や猫が家に来たりすれば、嫉妬する可能性があるということです。それまでは家族の愛情を一身に受け甘やかされていたのに、自分以外に愛情を向けている別の姿を見ればさびしくなり、構ってほしいと嫉妬することもあります。

「うちの子はしつけができているから大丈夫」と思わずに、環境の変化や成長にともなう心の変化によって、思ってもいない行動に出ることもあります。赤ちゃんや小さな子どもがいる場合には、決して子どもから目を離してはいけません。新しい犬や猫の場合には、「相性はどうか」と注意深く様子を見てあげ、先住犬が嫉妬せずにいられるように、たくさん話しかけたり触れ合ったりして、コミュニケーションを取るようにしましょう。

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