猫を飼うと旅行に行けない?お留守番のポイントと一緒に連れて行くときの注意点 

猫を飼っている人の中には「愛猫と一緒に旅行を楽しみたい」と考える方も多いでしょう。近年では猫と泊まれるホテルなども増え始めています。一方で環境の変化に弱い猫はホテルやシッターを利用してお留守番させる人も多いです。果たして、猫を旅行に連れて行くことはできるのでしょうか?

猫を連れて旅行に行ける?

昨今では、猫の飼育数が犬の飼育数を超えました。単純に考えると猫を飼っている方のほうが多いということになります。多くのご家庭で、人生の楽しみとして旅行に行くことも考えていると思いますが、猫を連れて旅行に行けるのでしょうか。

猫は旅行に向いていない

毛布に隠れる猫

猫ブームにあやかってか、最近では猫が泊まれる宿も少ないながらあるようで、旅行に連れて行く方もいるようです。しかし、猫に旅行は向いていないし、猫の安全のためには連れて行かないほうがいいでしょう。

猫は知らない環境が苦手

犬は、飼い主さんと一緒であれば新しい場所を楽しめますし、個体差もありますが、場所が変わっても食事や排せつをちゃんとできる場合が多いです。

しかし、猫は知らない環境が苦手です。筆者は保護活動をしており、子猫から成猫までさまざまな年代の子を保護しますが、特に成猫は保護した直後は、知らない場所に来た不安と緊張で、ご飯も食べられないしトイレもできないといったことは珍しくありません。里親さんに譲渡したときも、ご飯を食べて、おしっこが出るまでは安心はできません。その子の性格にもよりますが、1日以上ご飯を食べられない、おしっこが出ないということもあるのです。

おしっこが1日でないとなると命にかかわります。また、子猫は、数時間おきのご飯が必要ですし、温度管理にも気をつかってあげる必要がありますから、管理が難しい場所を連れまわすべきではないでしょう。このように、環境の変化が苦手な猫は旅行には全く向いていないのです。

 猫は呼んでも戻ってこない

猫は犬とは違い、万が一脱走されたときに呼んでも絶対に戻ってきません。そして、猫は体が柔らかく、毛も柔らかなので狭いところをすり抜けるのが得意です。そんな猫は首輪やハーネスがはずれてしまう確率が高く、犬のように首輪やハーネスだけでは安全対策としては心もとないのです。

筆者はかなりはずれにくい、しっかりしたハーネスを試したことがあるのですが、猫が本気になれば簡単に脱げることが分かりました。首輪にリードといった犬と同じスタイルは、脱走防止の安全性は低いといっても過言ではないでしょう。

筆者は、猫が行方不明になった相談も受けることがあります。猫のことをよく知らずに飼うためか、首輪にリードを装着して猫を連れ歩く人が珍しくなく、脱走されてしまったという相談も数件受けたことがあります。奇跡的に、首輪抜けをして脱走した猫を数日後に捕獲できたこともありますが、そのまま二度と会えないこともあるのです。

最近、多いのが、高速道路のパーキングでの脱走です。首輪やハーネスが外れて脱走してしまう、車の扉を開けたときに飛び出して脱走してしまうことなどにより猫が行方不明になってしまうのです。逃げてしまった猫の捕獲は難しく、遠方であること、旅行中であることから猫はパーキングに置き去りにされてしまいます。

筆者は置き去りにされた猫の相談にも乗ったことがあります。幸運にもその子はパーキングのお店の従業員さんが里親さんになってくれましたが、これはものすごく幸運だった例であり、多くの車が出入りする場所なので命を落とす危険もかなり高いのです。

のっぴきならない事情がない限り、猫を連れ歩くべきではないと筆者は思います。

猫は旅行に行かずお留守番が安全

眠っている猫

猫の安全のためにも、猫はお留守番してもらうほうが飼い主さんも安心です。飼い主さんが旅行に出かけたいときは、どうすればいいのでしょうか。

 おうちでお留守番

一番、猫が安心して過ごせるのはやはりおうちです。1泊2日程度であれば、猫はおうちでお留守番できます。

ご飯やお水を十分に用意し、エアコンなどで温度管理をして、トイレの数を増やしてあげれば、猫はストレスなくお留守番できるでしょう。

知人に預ける or ペットホテル

留守番が2日以上になると、置き餌やトイレなどに限界がありますし、長期間、猫をほったらかしておくことは良くありませんから、知人に預けるかペットホテルを利用しましょう。

信頼できて愛猫と面識がある知人がいれば、その方に預けるほうが猫のストレスは少ないかもしれません。ただし、留守中に必要なものは全部用意しなければなりませんし、猫を脱走させない人でなくてはなりません。知人に預ける場合は急にお願いするのではなく余裕をもって準備しましょう。もちろん、お礼もちゃんとしてくださいね。

ペットホテルは猫にとっては見知らぬ場所なので強いストレスを感じることが予想されます。しかし、動物病院に併設されているペットホテルであれば何かあったときに対処してくれますし、脱走の危険性は少ないです。ゴールデンウィークやお盆・正月などはかなり込み合うので、余裕をもって予約しておくといいでしょう。

ペットホテルは動物病院以外のペットサロンなどでも行っていることもあります。かかり付けの動物病院が行っているホテル以外では、ワクチン証明書などが必要になりますので、何が必要か、料金はどのくらいか、緊急時の対応はどうするのかなど事前に確認しておきましょう。

 ペットシッターを利用する

ペットシッターを利用すると、猫は自分が住みなればおうちで過ごすことができるという利点があります。ペットシッターは、飼い主さんの留守の間に猫の世話をしてくれるだけでなく、留守中の写真や動画などを送ってくれるサービスを行ってくれるところもあり、留守中の愛猫の様子を知ることもできます。ペット用品の買い物や、通院の代行も行っているところもありますので、忙しくて時間が取れない方にも便利なサービスです。

ペットシッターは合いかぎを預けて猫の面倒を見てもらうのが一般的ですので、事前に打ち合わせなどを行う必要がありますので、余裕をもって申し込みをし、信頼のおける業者を選ぶようにしてください。

猫を旅行に連れて行くときは

キャリーに入った猫

猫をどうしても旅行に連れて行かなければならないときは、事前に万端に準備しましょう。

いつも使っているトイレを持っていく

猫は知らない環境が苦手なので少しでもそれを軽減するために、いつも使っているトイレや猫砂を持っていきましょう。大きいトイレを持ち運びするのが大変なときは、事前におうちで、携帯できるサイズのトイレも愛猫に使ってもらっておくといいでしょう。

ケージを用意する

旅行先で猫が落ち着いて過ごせるように、ケージ(クレート)を用意しましょう。猫は狭くて暗い場所が落ち着けます。折り畳みができる布製の軽いケージもあります。できれば普段から使用しておくと、匂いがついていますので、落ち着くことができます。
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移動はキャリーバックで

公共交通機関を利用するときも、車で移動するときも基本的に猫はキャリーバックの中に入れて移動しましょう。自動車内でフリーにしてしまい、ドアを開けたときに脱走されるという事故は少なくありません。

迷子札を付ける

万が一のときのために、首輪に迷子札を付けておきましょう。マイクロチップの装着もおすすめしますが、マクロチップだけだと外見的に野良猫と区別がつきにくいですし、機械で読み取るまでは飼い主さんの情報はわかりません。

首輪は強く引っ張れば外れるタイプのほうが猫にとっては安全です。(外れないと、たすき掛けになってケガをする恐れがあります)そのため、外れてしまうこともあるのですが、一見して飼い猫だと判別できるように首輪と迷子札は付けておいたほうがいいでしょう。


いつも食べているキャットフードを持っていく

猫は好き嫌いが激しい傾向があり、環境が変わると余計、初めてのものは口を付けないことがあります。いつも食べているキャットフードを持参し、好みのおやつなどがあればストレスを軽減するためにそれも持っていくといいでしょう。

匂いが付いているタオル

少しでも、「知らない場所」というストレスを軽減するため、いつも使っているタオルや毛布など、猫やおうちの匂いがついたものを持参しケージに入れてあげましょう。

猫はできれば旅行ではなくお留守番がおすすめ

猫

猫は、本来は旅行に連れ出すことは向いていません。世界を見ると、ときどき旅行が得意な猫ちゃんがいますが、それは特殊な例であり、一般的な猫には当てはまりません。またそのように旅行に連れて歩くということは、いつでも行方不明になり二度と会えないリスクが伴うということです。

どうしても猫を連れて行かなければならないときは、準備と脱走防止を万全にしてください。できれば猫ちゃんは安全な環境でお留守番がいいですね。