【獣医師執筆】猫はフグを食べても大丈夫!栄養成分や与える際の注意点を解説

【獣医師執筆】猫はフグを食べても大丈夫!栄養成分や与える際の注意点を解説

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フグは猫が食べても大丈夫な魚です。ただし、フグには毒があり、食べる際には注意が必要です。今回は猫にフグを与えるときの注意点や与え方などを解説します。

前提として、猫は総合栄養食のキャットフードを食べていれば、それ以外は与える必要がありません。

猫はフグを食べても大丈夫

フグの刺し身

フグは猫が食べても大丈夫な魚です。しかし与える前には気を付けたいことがあります。

  1. 毒に注意
  2. 骨に注意

毒に注意

ご存じの通りフグには毒があります。毒の正体は、テトロドトキシン。誤って人がフグ毒を食べると、食後20分~3時間で指先などの痺れが始まり、頭痛・腹痛、嘔吐、言語障害、呼吸困難などの症状が現れ、最悪の6時間ほどで死に至ります。

猫にとっても同じことです。人も猫も、フグを食べるときには「フグ調理師」といわれる有資格者により調理されたものを口にしなければいけません。また、釣り場などではフグが捨てられていることもありますので、お出かけができる猫や野良猫は注意が必要です。


骨に注意

フグだけでなく魚全般にいえることですが、骨に注意が必要です。うまく骨を飲みこめず、喉に刺さってしまった場合、口を閉じることができなくなったり、よだれを垂らしたりといった症状が見られます。

魚の骨が刺さった場合、無理に引き抜こうとせず動物病院で診てもらうようにしましょう。骨が刺さった状態でご飯を食べさせることもNGです。余計に深く刺さり、症状が悪化してしまう可能性があります。


猫が食べて大丈夫なフグの栄養成分

フグ

高タンパク低脂質で知られるフグですが、どんな成分や栄養が含まれているのでしょうか。

とらふぐの成分(養殖・生100gあたり)
エネルギー(kcal) 85
水分(g) 78.9
たんぱく質(g) 19.3
脂質(g) 0.3
炭水化物(g) 0.2
ナトリウム(mg) 100
リン(mg) 250

タウリン

猫の体は犬とは異なり体内で必要量を作ることができません。そのためフードやサプリによって摂取させることが一般的です。動脈硬化や貧血、視力の低下などを予防する効果が期待されます。

コラーゲン

フグの皮には、豊富なコラーゲンが含まれています。コラーゲンは関節の滑りを良くする効果があるため、猫にとっても安心で健康的な食材です。正しく調理されたものを切り刻んで与えてあげると良いでしょう。

EPS

魚に多く含まれている不飽和脂肪酸です。EPAが血中に血栓ができるのを防ぐことで、血栓の詰まりが原因となりやすい心筋梗塞や脳梗塞になる確率を下げてくれます。

DHA

オメガ3の不飽和脂肪酸の一つで、皮膚粘膜の健康を保ち脳の働きを活発にしてくれる役割があります。認知症予防にもなるので、積極的に取り入れたい栄養素の一つです。

猫はフグの刺し身は食べても大丈夫?

フグ

猫はフグの刺身を食べても問題ありません。ちょっと贅沢したときに、フグをおすそ分けしてあげましょう。

ただフグ刺しのように生のフグを与えるときは、鮮度などに気を付けて、人と同様、新鮮なフグを与えるようにしましょう。また人用に味付けされたフグは与えないようにしてください。

猫に与えていい量

フグを総合栄養食へのトッピングやおやつとして与える場合、1日の最適カロリー量の10%以内にしてください。毎日の最適カロリー量はペトコトフーズの「カロリー計算」(無料)で簡単に計算することができます。

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猫はフグを食べても大丈夫です

ねこ

毒や骨に気を付ければ、猫と一緒にフグを楽しむことができます。とはいえ、与え過ぎには気を付けて、刺し身を一切れおすそ分け程度にとどめておくようにしましょう。普段は食べる機会が少ない高級魚、愛猫と一緒に楽しんでくださいね。

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