犬がため息をする意味や理由は?安心しているだけではない病気の可能性も
ふとした瞬間に聞こえてくる愛犬のため息。深く長い「ふー」というため息や「フン」「フッ」と短いため息、中には声が混じるため息も。その違いの意味や、ため息に隠された犬の気持ちや病気の可能性について解説します。
目次 [開く]
犬がため息をつくときの気持ち

家で愛犬とまったりと過ごしていると、静まり返った中でふいに「ふーっ」とため息が聞こえてくることがあります。
人間の感覚では呆れたときやがっかりしたとき、反対に満足感や達成感を得られたときに思わず出てしまうため息ですが、犬はどんなときにため息をつくのでしょうか?
安心しているとき
窓辺で日向ぼっこしているときや、飼い主さんにそっとくっついてきてお昼寝するとき……。そんなときに発する「ふ~っ」という深いため息は、究極のリラックス状態にあることから無意識に出る幸せの象徴です。シャンプーやブラッシングが好きな子はその最中に、食べることが好きな子はお腹いっぱいで眠るときに聞こえてきたりします。穏やかな表情でときに目を閉じて深く息をついている姿を見られるのは、飼い主だけに与えられた特権です。
不満があるとき
人間と同じく、不満や不快感から出るため息もあります。一人になりたいのにしつこく構われたとき、見知らぬ人とのふれあいで緊張したときなどに「ふっ」と短めに出るため息は不快感の表れの可能性があります。
また、テレビに熱中している飼い主さんの腕をちょんちょんと突き、目が合うと「ふんっ」とつくため息。それは、決してテレビばかり観てゴロゴロしている飼い主さんに呆れているわけではなく「テレビばかり見ていないで構ってよ」という気持ちからでるものです。「つまらない」「遊んでほしい」などの欲求からため息をついてしまっている愛犬を目にしたら、少し撫でたり遊んであげたりすると良いでしょう。
疲れたとき
単純に疲れてしまってため息をつく場合もあります。お散歩中に少し立ち止まって遠い目で「ふーっ」といっていたら、文字通り「一息ついている」状態でしょう。そんなときは急かさず、愛犬のペースに合わせてゆっくり帰路についてあげるのがいいかもしれません。においを嗅ぎたいとき
お散歩中に出るため息は、疲れているという理由だけとは限りません。「遠くのにおいを嗅ぎたいとき」や「さまざまなにおいに出会って鼻の中を少しリフレッシュさせたいとき」にも深呼吸に近い意味合いでため息をつくことがあります。犬のため息は病気のサインかも?

愛犬のさまざまな感情が読み取れるため息は「かわいいなあ」と思って見てしまいますが、その頻度や様子によっては病気のサインである可能性もあります。
息苦しさからくるため息
フィラリアや気管虚脱による息苦しさから、一見ため息のような深い息を吐くことがあります。食欲や元気もなく深いため息のような呼吸を続けているのであれば、病院で診てもらうのが良いでしょう。精神的な病気の可能性
肉体的には健康でも、表情に力がなかったり気分が沈んで落ち込んでいるような様子でため息を連発するようであれば、うつ病のような精神疾患の可能性も考えられます。日々の愛犬の様子を観察しながら、どこに疾病があるのか判断できるようにしておくことが大事です。短頭種の場合
フレンチブルドッグやパグなどの短頭種の場合、他の犬種に比べて鼻水が出やすく、鼻の通りをよくするために「ふっ」と短いため息のような息を吐くことが多いです。日常的にありがちな光景なので見落としてしまいがちですが、普段と違う息遣いになっていないかをしっかり観察してあげましょう。犬のため息の理由を考えてみましょう

「ふー」と長い溜息はリラックス状態
「フッ」と短めに出るため息は不快感の表れ
「フン」は遊んでほしいときなどの欲求
食欲や元気もなく、深いため息のような呼吸は病気の可能性がある