猫が車酔いをしたらどうする?症状や対処法、予防法を解説

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猫は犬のようにお出かけすることが得意ではありませんし、おうちにいる方が好きな動物です。特に車での移動は負担が大きく、脱走により行方不明になるというリスクもありますので、用事がないときに猫を連れ出すことはおすすめできません。しかし通院などで、どうしても猫を車に乗せて移動しなければならないときもあるでしょう。そうすると、猫も車酔いをしてしまうことがあります。今回は猫の車酔いの原因と対策を解説します。

猫も車酔いをする?

猫

人間も乗り物に弱い人がいますし、犬も車酔いしてしまう子がいますね。猫も車酔いしまうことがあるのでしょうか。


猫の三半規管は発達している

猫は非常に身体能力の高い動物ですね。優れたジャンプ力を誇り、高い場所を上手に移動したり、高い場所から降りてくることも得意です。猫は高い場所にいて、体制をくずして落ちてしまったとしても、見事に身を翻して着地することができます。これは猫の平衡感覚をつかさどる三半規管が発達しているためです。

乗り物酔いは、振動や慣性の法則によって加速のときに圧迫感を感じたりすることで、三半規管が刺激され、平衡感覚や自律神経が乱れるために起こります。猫は三半規管が優れているために、一般的に犬などよりも乗り物酔いをしにくいといわれています。しかし車は猫がいつもいる場所ではありませんし、猫は全く乗り物酔いをしないというわけではありません。

個体差が大きい

筆者は保護活動をしているのでたくさんの猫と接しますし、通院や譲渡会への参加、里親さんへの譲渡の際など、どうしても猫を車に乗せなければならない機会も少なくありません。筆者がこれまで面倒を見てきた猫は数十匹にのぼりますが、30分間程度の車の移動でも乗り物酔いをしてしまい、体調を崩してしまった子は数匹のみです。

猫は、犬に比べると乗り物酔いをしにくい傾向がありますが、個体差が大きいようです。猫といっても、運動神経があまり良くない子や小食な子、下痢をしやすい子といったようにそれぞれ個体差がありますので、一般的には乗り物酔いをしづらいといわれる猫の中にも、乗り物酔いをしやすい子はいるのです。

ストレスの影響が大きい

車に乗るということ自体のストレスが大きくて車酔いになることもあります。

猫は知らない場所に行くことにとてもストレスを感じる動物です。車は猫がいつもいる場所ではありませんし、どこかに連れていかれるという恐怖感や振動、音などにもストレスを感じ、猫は楽しむことができません。また病院でワクチン接種など連れていかれた先で嫌な思いをした経験があると、車に乗ることはストレスです。

猫はストレスに弱い動物であるといわれており、実際ストレスが病気の原因になったり、ストレスを感じることで食欲減退や下痢を発症することは珍しいことではありません。車に乗ることで不安や恐怖感、ストレスを強く感じてしまい車の酔いを発症してしまいます。

猫が車酔いをしたときの症状

猫

猫が車酔いをしたときにはどのような症状が現れるのでしょうか。

落ち着きがなくなる

車に乗っている間中、鳴いてしまったり、キャリーやケージの扉をバリバリするなど落ち着きがない行動をとるようになります。これは1番よく見られる猫の車酔いの症状です。嘔吐や下痢といった病的な症状が見られなくても、かなりのストレスを感じている状態です。

バンティング・よだれ

緊張のあまり口をハアハアさせるバンティングをしたり、口からよだれや泡を流してしまったりする症状も猫が車酔いをしたときに現れる症状です。この状態は猫が強いストレスを感じている状態なので、この状態が見られたら休憩するなどの処置をとった方が良いでしょう。猫は車の振動や移動している感覚にもストレスを感じるので、車を少しの間、停車させるだけでも気持ちが少し落ち着きます。

おもらしをする

不安と恐怖のあまりおもらしをしてしまうこともあります。怖がりの子は特にこの症状が出ることが多いようです。猫を入れるキャリーには、おもらしをされてもいいようにペットシーツを敷いておきましょう。

嘔吐・下痢

車酔いがひどく、車の中で嘔吐で吐いてしまったり、下痢をしてしまったりという重症な症状を発症してしまうこともあります。車の中ではがまんしていても、家に帰ってきた途端に下痢をしてしまうこともあります。身体的にかなりの負担を伴っている状態ですのでこういう子の場合は、車の移動は本当に必要最低限のときだけにしてあげることが必要ですし、車酔いの対策をしっかりとってあげましょう。

猫の車酔いを軽減する7つの予防法

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車酔いをしてしまう猫の場合、車酔いの症状を完全に抑えることは難しい面がありますが、対策をすることによって軽減することは可能です。

1. 食事の時間に気をつける

車酔いの症状で嘔吐をしてしまう子は、車に乗る3~4時間前には食事を終えるようにすると良いでしょう。できれば6時間前までに食事を終えているとベストです。猫が食べたものを消化するのに大体、6時間くらいかかります。そのため食事の6時間後に車に乗るようにすれば、胃の中が空っぽの状態なのでキャリーの中で嘔吐物まみれになることを避けることができます。

ただし猫の中にはお腹が空きすぎるとかえって胃液を吐いたりするなどの症状がみられる子もいます。そのような子の場合、胃が空っぽの状態は車酔いを悪化させることもありますので、その子の状態をよく確認しながら対応してあげてください。そういう子を車に乗せる場合は空腹の状態ではなく、少量の食べ物が胃の中に入っている状態にすると良いでしょう。

2. キャリーとケージは必須

猫を車に乗せるときは、必ずキャリーバッグやケージ等に猫を入れてから乗せるようにしましょう。外の景色や移動する風景などが見えない方が乗り物酔いをしにくいとされています。また、猫は狭く薄暗い場所にいた方が落ち着きます。

車での移動の際に猫を車内でフリーにしてしまった、キャリーに入れずハーネスとリードのみで乗せてしまったことにより、猫に脱走され行方不明になってしまったという事例は決して少なくありません。そのような最悪の事態を避けるためにも、猫は必ずキャリーやケージなどに入れて車内では絶対にフリーにしないようにしましょう。


3. 車の匂いに気をつける

猫はとても鼻の良い動物です。また臭い匂いが嫌いです。特に車に使われるような芳香剤やタバコの匂いは苦手なことが多く、それらの匂いが車内に充満していると猫の車酔いを誘発、悪化させてしまいます。猫を車に乗せる場合は、匂いがしないようにしてあげましょう。


4. 車の温度に気をつける

車内の温度は外の天気や外気温にとても左右されやすいですね。猫にとっては過ごしやすい環境とはいい難いです。車内の温度は寒すぎず、暑すぎない温度を保ってあげるようにしましょう。通常のおうちでの適温は22~25℃程度ですが、猫は車内では緊張し、体温が上がる傾向があるため、20℃ぐらいにしてあげると良いでしょう。

5. 安全運転をする

人間の車酔いも安全運転をしてくれるかどうかによりかなり症状が異なる場合があります。急ブレーキや急なハンドル操作、急な加速等は猫の体にとても負担ですし、それらの刺激は猫を不安にさせてしまいます。安全運転を心がけてあげましょう。

6. 猫に優しいルートにする

猫を車酔いさせないためには、カーブが多い、凹凸が多いなどの道を避けることも効果的です。車の振動が多かったり、左右に振られたりすることが多ければ、それだけ猫の負担も増します。猫を乗せて移動するときは猫に優しいルートを選んであげるようにするといいですね。

7. 休憩を取る

猫は車に乗ること自体にストレスを感じますが、車が移動している最中はさらに負担が大きくなるようです。筆者の猫たちも、車が動いている最中はずっと鳴き続けるのですが、停止すると鳴き止む子も少なくありません。車が走っている最中は多大なストレスを感るので、休憩をとり、猫の体を休ませながら運転するようにしましょう。

猫は車酔いの前にドライブが苦手

猫はそもそも車に乗ることは好きではありません。最近では、猫をことをよく知らずに飼ってしまったり、犬と同じように扱ってしまい、猫をドライブや買い物、旅行に連れ出してしまって、脱走されて行方不明にさせてしまうという方もいます。

猫は車酔いをすることもありますし、車での移動はストレスを伴うものです。猫を車に乗せるのは必要最低限のときだけにしましょう!