
犬はプラムを食べても大丈夫? アミグダリンが中毒の原因に
生だけでなく、ジャムやコンポートなどさまざまな楽しみ方があるプラム。ほどよい酸味と甘みのある果肉はジューシーで、好きな方も多いと思います。そんなプラムを犬が食べてしまったら……。実は、プラムは犬にとって中毒症状を起こす危険な果物の一つで、絶対に食べさせてはいけません。今回はプラムが犬に与える影響、食べてしまった場合の対処法を紹介します。
プラムとは

プラムとは、すももやプルーンのことです。ニホンスモモ・ヨーロッパスモモ・アメリカスモモの3種類があり、プルーンはヨーロッパスモモやアメリカスモモを指します。
日本では、山梨県や和歌山県を中心に各地で栽培されており、5月頃からスーパーに並び始めます。出荷は夏をピークに、秋の初めまで続きます。
犬がプラムを食べてはいけない理由

アミグダリンによる中毒
プラムには、「アミグダリン」と呼ばれる物質が含まれています。アミグダリンそのものには毒性はないのですが、アミグダリンが動物の体内に入ると、「シアン化水素」という物質が発生します。シアン化水素は、非常に毒性が強く有害な物質です。シアン化水素は人も中毒症状を起こす物質で、特にウメやビワ、モモなどの未成熟な果実を食べてはいけません。シアン化中毒が発症すると、粘膜の充血、呼吸促迫、頻脈、嘔吐、痙攣などの症状が見られ、最悪の場合、死に至ることもあります。息や胃の内容物が特有のアーモンド臭を放つことが特徴です。
種を飲みことによる窒息や腸閉塞の危険
種は消化されないため、食べてしまうと、内臓を傷つけたり、腸閉塞の原因になったりすることがあります。種の大きさは1~2センチほどあるので、特に小型犬はのどに詰まらせて窒息死することもあるかもしれません。誤って食べてしまったら、すぐに獣医師に相談してください。ドライフルーツなど加工品もNG
プラムの一種であるプルーンは、ドライフルーツで食べることも多いと思います。ドライフルーツは乾燥させることで栄養をぎゅっと濃縮していますので、生のプルーンを乾燥させたドライプルーンも食べさせてはいけません。
ドライフルーツは水分が少ない分、生の状態よりも食べる量が多くなりがちです。例えばぶどうパンを間違って食べた犬が死亡した事例もあります。生はもちろん、乾燥させたドライプルーンを犬に与えないでください。
もし愛犬がプラムを食べてしまったら?
お散歩の途中や家にあったプラムを何かの拍子に犬が食べてしまった場合は、少量でも獣医師に相談しましょう。その際、いつ、どれくらいの量を食べたのかを正確に伝えることが重要です。プラムの加工品を食べてしまった場合は、その残りやパッケージを病院に持参するようにしてください。まとめ

プラムはアミダグリンが中毒の原因となるためNG
種を飲んでしまうと窒息や腸閉塞の危険性も
加工品もNG
気になることがあれば専門家に聞いてみよう!

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