
洋梨はヨーロッパ原産のバラ科ナシ属の果物で、日本では「ラ・フランス」が洋梨の代名詞として有名ですよね。洋梨は犬が食べても大丈夫な果物ですが、種や芯、未成熟な果実、砂糖を使った加工品には注意が必要です。今回は洋梨の栄養や和梨との違い、犬に与えるときの注意点を紹介します。
この記事のまとめ
- 洋梨(ラ・フランス)は犬が食べても大丈夫。約85%が水分で、カロリーも低め
- 和梨より食物繊維と糖アルコールが多く、食べすぎると下痢の原因になる
- 皮をむき、種と芯を取って小さく切る。未成熟な洋梨は与えない
- 缶詰やコンポートなど砂糖を使った加工品はNG
- 腎臓に病気のある犬やアレルギーのある犬は注意が必要
犬は洋梨を食べても大丈夫!
秋から冬にかけて旬を迎える洋梨(ラ・フランス)は、ビタミンやカリウム、食物繊維などを含み、犬が食べても大丈夫な果物です。ただし、カリウムは過剰な塩分を排出してくれる働きがある一方で、腎臓に不安がある子は注意が必要です。腎臓に病気のある子や不安のある子は、控えるようにしましょう。
食物繊維は、便の質を整えて便通を促す「不溶性食物繊維」と、善玉菌のエサとなって腸内の不要なものを排出する「水溶性食物繊維」の両方を含みます。
熟した洋梨は甘く、大好きなワンちゃんも多いと思います。約85%が水分でカロリーも低めなので、ダイエット中のちょっとしたおやつにしてもいいかもしれません。水をなかなか飲んでくれない子の水分補給にもおすすめです。
洋梨に含まれる栄養素
| エネルギー | 48kcal |
|---|---|
| 水分 | 84.9g |
| カリウム | 140mg |
| 食物繊維 | 1.9g |
| 糖アルコール(ソルビトールなど) | 2.9g |
| ビタミンC | 3mg |
アスパラギン酸
アスパラギン酸は非必須アミノ酸の一つで、タンパク質の代謝を促してエネルギーをつくる働きを持つため、疲労回復が期待されています。
ソルビトール
ソルビトールは糖アルコールの一種で、便のpHを下げて便を軟らかくしたり、水分を吸ってお通じを良くしたりする働きがあります。便秘の解消に役立つとされています。
ほかに、洋梨にはごく少量のビタミン類・クエン酸・ミネラル類なども含まれています。
梨(和梨)との違い
洋梨と和梨(日本なし)は、どちらも犬が食べても大丈夫な果物です。食品成分表で100g当たりを比べると、洋梨は和梨よりも食物繊維(1.9g/0.9g)と糖アルコール(2.9g/1.5g)が多く、カロリーもやや高め(48kcal/38kcal)です。ねっとりとした食感で甘みも強いので、和梨よりも少なめを意識して与えましょう。
犬に洋梨を与える際の注意点
洋梨を愛犬に与えるときは、量・切り方・種と芯・熟し具合・加工品・アレルギーの6つに気をつけましょう。
適量を与える
比較的カロリーが低いとはいえ、あげすぎれば肥満のもとになります。また、消化が得意ではない食物繊維や糖アルコールをワンちゃんがとりすぎると、下痢などおなかの不調の原因にもなります。初めはひとかけら程度から与え、便の様子を見ながら量を調整してあげてください。
なお、洋梨はもともと犬になじみのある食べ物ではないので、食べさせ方には注意してあげましょう。犬にとって健康な食べ物は、必要な栄養がバランスよく含まれた総合栄養食としてのドッグフードです。犬に洋梨をあげるときは、おやつとしての適量にしてあげてください。
洋梨をおやつとして与える場合は、1日の最適カロリー量の10%以内にしてください。
皮をむいて加熱せず小さく切る
犬に洋梨を与えるときは、皮をむいてあげましょう。皮は硬くて噛み切りづらく、残留農薬のリスクもあるためです。丸飲みしても危険がないよう、小さく切る、ペースト状にする、すりおろすなどしてあげてください。特に小型犬は、大きなかけらをそのまま飲み込むとのどに詰まらせることがあります。
種と芯は取り除く
洋梨はバラ科の果物です。農林水産省は、ビワやモモ、ウメなどのバラ科植物の種子や未熟な果実には、アミグダリンなどのシアン化合物が多く含まれるとしています。洋梨を与えるときも、種と芯の部分は必ず取り除いてください。芯は硬く、丸飲みすると消化管に詰まる原因にもなります。
未成熟な洋梨はNG
未成熟な洋梨には、体内で分解されるときに毒性のあるシアン化水素に変化するアミグダリンと呼ばれる成分が含まれています。洋梨は収穫してから追熟させて食べる果物です。押してみて硬いときは、新聞紙で包むなどして直射日光を避け、15〜20℃程度の室温で保存して追熟させるといいでしょう。軸のまわりが柔らかくなり、芳醇な香りがしてくれば食べ頃です。
缶詰やコンポートなどの加工品は与えない
洋梨の缶詰やコンポート、ドライフルーツ、ジュース、タルトなどのお菓子には、砂糖が多く使われているものがほとんどです。犬には糖分のとりすぎになるので、与えるのは生の洋梨だけにしましょう。
アレルギーに注意
食物アレルギーには、生まれつきの体質による先天性アレルギーと、長い期間同じ食材を食べることで発症する後天性アレルギーがあります。
初めて食べる食材を与えるときは、少量からスタートさせてあげましょう。アレルギーでは、次のような症状が出る可能性があります。
- 下痢
- 嘔吐
- 皮膚のかゆみ
- 元気がない
- 目の充血
このような症状があれば、すぐにかかりつけの獣医師に相談しましょう。一方で、アレルギーテストで陽性が出たから食べられないと思う飼い主さんも多いですが、それは間違いです。症状が出ていなければ食べさせても問題ないので、特定の食材を食べさせてアレルギー反応が出るか確認してみてください。
犬と洋梨に関するよくある質問
さいごに
洋梨は、熟し具合と量、アレルギーに注意してあげれば、低カロリーで水分補給にもなるおやつになります。食感や甘さを好むワンちゃんも多いと思うので、秋冬の季節の味覚として楽しんでみてください。
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