黒い犬たちに家族を見つけるためのアメリカの日「National Black Dog Day」

黒犬に感謝し、黒犬たちを守ろうとアメリカで制定された「National Black Dog Day(黒犬の日)」。犬だけでなく「黒い」というだけで「縁起が悪いから」という根拠のない理由で忌み嫌われることのある黒い動物たち……。以前は黒猫を救う「黒猫感謝の日」をご紹介しましたが、今回の主役は黒い犬です。黒犬の日について、その由来や活動をご紹介します。

「National Black Dog Day(黒犬の日)」って何?

カーペットに伏せる黒い犬

黒猫感謝の日でご紹介したように、欧米では黒い猫は貰い手がつかなかったり、嫌われてしまったりする傾向にあります。それと同じように、動物を保護するアニマルシェルターでは黒い犬の貰い手を探すのに苦労しているのだそうです。黒い犬たちにも新しい家族がもっと簡単に見つけられるように、「黒色」が理由でシェルターに取り残されてしまう犬を減らそうという目的で作られたのが「National Black Dog Day(黒犬の日)」です。

ドッグトレーナーで、犬の行動学の専門家でもあり、「The Good Behavior Book for Dogs(犬のためのマナー本)」という本の著者であるColleen Paige(コリーン・ペイジ)さんが10月1日に制定しました。

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制定のきっかけとなった黒い犬「セーラー」

黒犬の日を制定したコリーンさんは、当時5歳になる息子さんのために犬を家族に迎えようと考えていました。そこで訪れた近所のアニマルシェルターで1匹の黒い犬と出会います。

シェルター内のすべての犬たちがジャンプして歓迎したり、興奮して吠えたりする中、その犬だけが静かにコリーンさんを見つめていたそうです。その黒い犬はその時、“文字通り骨格に皮がついただけの状態”でした。そのほかにも傷が多く、見るからに人間に暴力を受けた跡があったそうです。

コリーンさんは「私がこの子を幸せにする」とその黒い犬を引き取り、Sailor(セーラー)という名前をつけました。元のオーナーからの扱いのせいで、最初は人を怖がりボール遊びをすることも難しかったセーラーですが、コリーンさんと息子さんの愛を受けて家族の一員として幸せに過ごせるまでになりました。そのセーラーが癌によって亡くなったのが、ある年の10月1日でした。

コリーンさんは、「セーラーは亡くなってしまいましたが、彼女は大きな愛を残してくれました。セーラーと同じように世界中のすべての黒い犬たちが幸せになれるように、セーラーが生きた証として、この10月1日に黒い犬を家族に迎えてほしい」と呼びかけています。

黒い犬が避けられてしまう理由

黒い犬がシェルターに残ってしまう現象には、「ブラックドッグ・シンドローム」、つまり黒い犬症候群という名前がつけられています。ではなぜ黒い犬が避けられてしまうのでしょうか。

黒い犬

テレビや映画の影響

黒い犬が嫌われてしまう理由には、もともと黒という色が持っている不吉なイメージもありますが、テレビや映画も大きく関係しています。アクション映画で黒い犬が狂暴に描かれたり、テレビドラマで黒い大きな犬が人を襲うシーンがあったりすることから、アニマルシェルターに犬を探しに行く家族が、特に黒くて大きな犬を怖がって避けてしまうということが多くあるそうです。

物理的に見えづらい

もうひとつ、黒い犬がシェルターに残ってしまう理由として挙げられるのが、犬を家族に迎えようとしている人たちに見逃されてしまうということ。アニマルシェルターでは、シェルターにいる犬や猫たちの写真や動画を撮って「今こんな子たちが新しい家族を探しています」とウェブサイトに掲載することがあるのですが、そういった際に黒い犬たちは影に隠れてしまうことがあります。

1匹ずつ撮影しても、黒い犬の魅力的な写真を撮るのはとても難しく、そういったことも黒い犬がシェルターに残されてしまう原因になっているようです。また、シェルターに直接見に行った人からも見えづらく、見逃されてしまうことも多くあります。

黒い犬たちのためにできること

シェルターに黒犬を迎えに行く以外にも、できることはたくさんあります。

黒い犬が集まるBlack Dog Walk

ノースカロライナ州のシャーロットでは、黒い犬がシェルターに残されやすいという「黒い犬症候群」をもっと多くの人に知ってもらおうと、黒い犬を集めたウォーキングイベント“Black Dog Walk(ブラックドッグウォーク)”が開催されています。

2013年のBlack Dog Walkの様子がYoutubeで公開されています。



日本からハッシュタグ #NationalBlackDogDay で黒い犬を応援しよう

よりたくさんの黒い犬たちに家族を見つけてあげるため、日本からもできることがあります。それは、ハッシュタグ「#NationalBlackDogDay」を使って黒い犬の素敵な姿をシェアすること。インスタグラムには、2018年11月現在およそ7万枚の写真がこのハッシュタグをつけて投稿されています。特にこれからの季節、雪をバックにした黒い犬たちの写真は素敵ですよね。素敵な写真をたくさん投稿して、世界の愛犬家たちに黒い犬の魅力を伝えましょう!

ボーダーコリー

2月には「黒猫と黒い犬に感謝する月」

10月1日は黒い犬の日、8月17日は黒猫感謝の日ですが、実は2月は「黒猫と黒い犬に感謝する月」なんだそうです。“黒いから”という理由だけで家族を見つけられない犬や猫たちが少しでも減るように、シェルター側もさまざまな試みをしているんですね。

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