猫との信頼関係のチェック方法!信頼関係の築き方や修復して取り戻す方法も解説
飼い主さんが愛猫との信頼関係を築けていれば、愛猫はさまざまな愛情表現をしてくれます。お腹を出して寝てみたり、ギュっとしがみついてきたり。かわいらしい姿をたくさん見せてくれるでしょう。そういった愛猫の行動から信頼関係が築けているかチェックすることもできますので、本記事では、猫との信頼関係のチェック方法や猫の心が離れてしまうNG行為などをご紹介します。もちろん、猫との信頼関係が崩れてしまっていても信頼を取り戻すことはできますので、愛猫との時間を大切にゆっくりと良い関係を築いていきましょう。
猫はゆっくり信頼関係を築く
猫はもともと狭い場所や薄暗い場所を好む臆病な動物です。
肉食獣ではありますが、小型であるため捕食されることもあり、警戒心が低いわけではありません。そのため猫は新しい場所や知らない人が苦手であり、信頼関係を築くには時間が必要です。
信頼関係を築くのにかかる時間
猫と信頼関係を築くには時間が必要で、ゆっくり見守る根気が大切になってきます。時間がどれくらいかかるかは、その子が育った環境や個性(性格)によって大きく異なるため、一概には言えません。
時間がかかることもあるということを念頭に置いて、猫の信頼を勝ち得るように接してあげる、見守ってあげることが必要になってくるでしょう。
猫との信頼関係の築き方
猫と信頼関係を築くためには愛情と時間が必要です。
優しく声をかけてあげる
猫は人間の言葉を理解できませんが、飼い主が自分に何か話しかけていることは理解でき、その言葉がどのような気持ちから発せられているのかも感じ取ることができます。愛情を込めて優しく声をかけると、返事をしてくれる猫ちゃんも多いでしょう。話の内容は理解できなくても、飼い主が自分を気にかけ、愛情を持って声をかけていることは、猫には伝わっています。
優しく声をかけてあげることは猫ちゃんとの絆を築くことにつながるでしょう。
猫の要求に応えてあげる
猫はひとりが好きな動物とよくいわれますが、ひとりでいたいわけではなく、ひとりで過ごしたいときもあるというのが正解です。猫は飼い主さんにかまって欲しい、注目してほしい、可愛がって欲しいという欲求も持っています。
そのような欲求は飼い主さんに愛情を持っているからこそですね。猫ちゃんが望むことに応えてあげることも信頼関係を築くことにつながるでしょう。
猫が気持ち良いと感じることをする
猫はかまって欲しいときと、かまって欲しくないときの温度差が激しい動物です。猫がかまって欲しくないときに無理にかまったり、望んでいないのに無理やり抱っこするような行為は、猫に嫌われる原因となります。そうした行動が多いと、猫はその人のそばに近寄らなくなります。
猫を可愛がるときは、猫が気持ち良いと感じるように接してあげましょう。
おいしいものをあげる
猫においしいものをあげると「この人はいい人」だと認識してくれやすくなります。おいしいものをあげさえすれば信頼関係が築けるというものではありませんが、信頼関係の最初の一歩を踏み出す手助けになってくれるでしょう。
猫の心が離れてしまうNG行為
猫と信頼関係をつくるには、やってはいけない行動もあります。
体罰
猫と信頼関係を築くうえで絶対にしてはいけないことは体罰です。いくら猫は人間の言葉が通じないからといって、してはいけないことを分からせるために体罰を行うことは、猫との信頼関係をゼロどころかマイナスにしてしまうことになります。
体罰は、相手に恐怖心を植え付け、憎しみを育ててしまいます。体罰を受けたその瞬間には行為をやめるかもしれませんが、理由がわからないために再び同じ行動を繰り返す可能性が高く、意味をなしません。
猫の心が離れてしまうNG行為であり、猫の健康面・精神面にも影響を与える行為なので、体罰は絶対にしないようにしてください。
怒鳴る
怒鳴るのも猫の心が離れてしまうNG行為です。前述の体罰と同様に効果がないだけでなく、猫との信頼関係を崩すだけで、全く無駄な行為です。猫は人間よりも優れた聴覚を持っていますし、静かに暮らすのが好きな動物です。突然の大きな音や怒鳴り声は好きではありません。
猫との信頼関係をチェックしてみよう
飼い主さんとの信頼関係が築けていると猫ちゃんは次のような態度を見せてくれます。猫のなつき度診断の参考にもなりますよ。
- 飼い主さんのそばにいる
- 飼い主さんを見つめる
- 舐めてくれる
- お尻を向けてくる
- 頭をごっつんこしてくる
- 話しかけるとお返事をする
- すりすりしてくる
- 鼻チュウをする
- ゴロゴロのどをならす
- ひざに乗ってくる
- 抱っこをせがむ
- 後を付いて来る
- 飼い主さんになでさせる
甘えっこの猫や猫が飼い主さんを好きすぎる場合は、ここにあげた全てを飼い主さんに対して行うこともあります。
あまり甘えっこではなくベタベタするのが嫌いな子でも2~3個程度は信頼関係ができていればあてはまるでしょう。
猫との信頼関係がうまくいっていない場合
猫ちゃんが飼い主さんに対して不信感を抱いているときの態度を紹介します。
飼い主さんのそばにいたがらない
信頼関係ができていれば、飼い主さんにべったりではなくても飼い主さんのいる部屋にいたがるなど、飼い主さんのそばにいることを好みます。しかし、飼い主さんを怖がっていたり、嫌だと感じていたりする場合、猫はそばに来ることはありません。
近づくと緊張状態になる
飼い主さんが猫ちゃんに近づいた際、猫が緊張状態になるのは、信頼感が薄れている証拠です。猫が緊張状態のときは次のような様子が見られます。- しっぽと頭を下げてじっと見つめる
- イカ耳になる
- 瞳孔が開く
- 毛を逆立てる
- しっぽが膨らむ
- 威嚇する
- 逃げる
猫との信頼関係を取り戻したい!修復方法
しつけのつもりで行ってきたことが原因で信頼関係が崩れてしまったということもあるでしょう。しかし、信頼関係を修復するのは簡単なことではありません。
初めて出会った猫と信頼関係を築くよりも、長い時間がかかるでしょう。それでもゆっくりと猫ちゃんのペースに合わせて向き合うことが大切です。
猫が嫌がることは絶対にしない
信頼を取り戻すのは簡単ではありませんが、まず必要なことは猫が嫌がることは絶対にしないということです。人間本位の可愛がり方をしてはいけません。猫が快適であり、気持ち良いと思う接し方やかわいがり方をするように心がけましょう。
触れなくても愛情を持って声をかける
猫が飼い主さんへの信頼を失ってしまったからといって、飼い主さんが猫を無視してはいけません。そのような態度をとってしまうと、猫ちゃんとの関係は本当に破綻してしまいます。
猫が飼い主さんのそばに来るのを嫌がるようであれば、無理に近づかないようにしましょう。
ただし、猫の存在を無視するのではなく、無理になでたり抱っこしたりせずとも、優しい言葉をかけてあげることで、飼い主さんが今でも猫ちゃんを大切に思っていることを態度で示してあげてください。
居心地の良い環境を整えてあげる
もし猫ちゃんとの関係が良くないものになったとしても、猫ちゃんのトイレをきれいにしてあげたり、ふかふかのベッドを用意してあげたり、毎日きちんとご飯を用意してあげたりと、飼い主さんのすべきことはしてあげましょう。猫ちゃんは誰がご飯をくれているか分かっています。猫ちゃんが毎日の生活を気持ちよく過ごせるように整えてあげることは、飼い主さんへ信頼感を取り戻す手助けとなってくれるはずです。
猫のペースに合わせてゆっくり信頼関係を築こう
猫との信頼関係の築き方や猫との信頼度のチェック方法、修復の仕方等をご紹介してきましたが、一番大切なのは信頼してくれている猫の気持ちを裏切らないようにすることです。
お世話をちゃんとすること、嫌がることは強要しない、猫の身になって考える、忙しくても愛情表現をしてあげることが猫との信頼関係を築くには大切なことでしょう。
これから関係を築く子も、関係を修復する子も同じですが、皆個体によって性格が違います。愛猫の性格や状態を理解して、その子に合ったコミュニケーションの取り方を見つけてくださいね。