【獣医師執筆】猫にかまぼこ(蒲鉾)を与えるのはNG!理由や食べた場合の対処法を解説

【獣医師執筆】猫にかまぼこ(蒲鉾)を与えるのはNG!理由や食べた場合の対処法を解説

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お正月をはじめ、麺類のトッピングなどさまざまな場面で口にすることが多い「かまぼこ(蒲鉾)」。魚のすり身でできた練り物ということから、「猫が食べても大丈夫」なんて思ってはいませんか?実は猫がかまぼこを口にすると、腎臓病やアレルギーの原因になるリスクもあるんです。今回は猫がかまぼこを猫が食べるリスクについて紹介していきます。

猫にかまぼこ(蒲鉾)を与えるのはおすすめできない理由

かまぼこ

魚のすり身からできているかまぼこですが、猫が口にした場合、腎臓病やアレルギーを引き起こすケースもあります。かまぼこは人のために作られた加工品ですので、猫に与えるのはやめましょう。リスクの原因として、以下3つの理由が挙げられます。

  1. アレルギー
  2. 塩分
  3. 人向けに含まれる成分

アレルギー

かまぼこは魚肉からできていますので、魚アレルギーのある猫ちゃんは注意してください。製品によっては卵や小麦が含まれることもありますので、アレルギーの心配がある子が間違って食べてしまった場合は必ず原材料を確認するようにしてください。

これまでアレルギーの心配が無かった子でも、食べた後に嘔吐下痢食欲不振などの症状が出ないか飼い主さんが様子を見てあげてください。異変がある場合は動物病院に行くようにしてください。その際、「いつ」「何を」「どれだけ食べたか」を伝えられるようにしておくと診察がスムーズになります。

塩分過多

猫がかまぼこを食べてしまったとき、最初に気になるのは塩分ではないでしょうか? かまぼこをはじめとする加工品には多くの塩分が含まれています。かまぼこの場合、私たちがスーパーで目にするような板が付いたかまぼこ一本が大体130〜150gとなっており、含まれる塩分量は3.1〜3.6g程度含まれていることとなります。

特に腎臓病の猫に関しては低塩分食が推奨されていますし、腎臓に疾患のない猫でも長期間にわたって塩分を過剰に摂取した場合には、体に害を及ぼす可能性もあります。頻繁にかまぼこをおやつなどとして与えることは避けましょう。

かまぼこの成分 ※可食部100g当たり
エネルギー(kcal) 103
水分(g) 72.8
たんぱく質(g) 16.2
脂質(g) 1.0
炭水化物(g) 7.4
カリウム(mg) 100
カルシウム(mg) 25
マグネシウム(mg) 16
リン(mg) 60
食物繊維(g) 0




人向けに含まれる成分

製品にもよりますが、かまぼこには添加物として、着色料、保存料(ソルビン酸)、化学調味料(アミノ酸)などが含まれていることがあります。かまぼこは基本的に人向けに作られたものですので、商品によっては猫の健康を損ねる成分が含まれている場合もあります。予期せず猫がかまぼこを食べてしまった場合は、アレルギー成分だけでなく、猫が中毒症状を引き起こす成分が含まれていないかチェックしてください。

ソルビン酸カリウムは大丈夫?

かまぼこを含む魚肉製品の食品添加物として使われることが多い「ソルビン酸カリウム」は、発がん性のある危険な添加物としてよく挙げられます。しかし、食品安全委員会の評価試験において人や犬にソルビン酸カリウムに発がん性のリスクは無いことが確認されています。猫がかまぼこを食べてしまった場合、ソルビン酸による症状ではなくその他のリスクについて気にするようにしましょう。

※参照:「添加物評価書 ソルビン酸カリウム』(食品安全委員会)

猫にはかまぼこを与えないで

ねこ
かまぼこは人のために作られた加工品ということから、猫にとって良くない添加物が含まれている場合もあります。おやつとして猫に与えることも避けましょう。誤って猫が多量にかまぼこを食べてしまった場合は、体調に変化がないかを良く確認して、異変がある場合はすぐに動物病院に行くようにしてください。

猫用のかまぼこも市販されていますので、おやつとして愛猫に食べさせてあげたい場合は、猫用のものを与えるようにしてください。ただし、しっかりとご自分の目でかまぼこに含まれる成分を確認した上で、適量を与えるようにしましょう。基本的にはペットフードから必要な栄養は摂取できますので、おやつとして与えるものに関してはよく吟味して与えるようにしてください。

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