犬が鼻を舐めるのは病気が原因?自分の鼻や犬同士で鼻を舐める理由・意味を解説

犬が鼻の周りを舐めるのをよく見かけることがありますね。犬が鼻を舐めるときは何か意味があるのでしょうか? また犬同士で鼻を舐めあったり、飼い主さんの鼻を舐めたりするときもありますが、それはどのような気持ちからなのでしょうか。犬が鼻を舐める理由や病気が疑われる場合についてなどを解説します。

犬の鼻は重要な器官

犬

警察犬が鋭い嗅覚を使って活躍するのはご存じの通り、犬は鼻の機能が非常に優れています。

犬にとって鼻は他の感覚器官と比べてもかなり鋭く、犬の嗅覚の鋭さは人間の100万倍〜1億倍ともいわれています。視覚情報よりも匂いの情報に頼る傾向が強い生き物です。

生まれたばかりの犬は目がよく見えません。聴覚は嗅覚に次いで鋭い感覚器ですが、耳も生後2週間くらいから聞こえるようになるといわれています。それと比べて嗅覚は生まれたと同時に働き始めるのです。生まれて間もない子犬は嗅覚によって母犬を認識しています。

よそのワンちゃんやネコちゃんに触って帰宅したら、愛犬にしつこく匂いをかがれたという経験のある飼い主さんも少くないと思います。散歩に出かけた際には、他の犬のおしっこなどの匂いをとても気にしますよね。

犬は目の前にその物体がなくても、匂いをかぐことによってさまざまな情報を得て、理解しています。犬にとって鼻は、特に大事な器官なのです。


犬が自分の鼻を舐める理由

鼻を舐める犬

犬はよくペロペロと自分の鼻を舐めますが、鼻を舐めるのには理由があるのでしょうか。

これから活動しようとしている

前述した通り、犬にとって鼻はさまざまな情報を得るための大切な器官です。これから動き出す、活動しようという気持ちになったときに、情報を収集し分析するために鼻を舐めることがあります。

犬の鼻は濡れていますが、濡れていることによって匂いの分子がつきやすくなります。鼻が濡れていることによって空気の流れを察知することも可能なので、匂いがどこからしてくるのかまでも判断することができるとされています。

気持ちを落ち着かせようとしている

犬は何らかのストレスを感じたり不安に思うことがあったりすると、気持ちを落ち着かせようとするために鼻を舐めることがあります。これは「口舐め」とも呼ばれ、ストレスサインを意味するカーミングシグナルの一種です。

自分を落ち着かせるためだけでなく、他の犬や飼い主さんなど、相手を落ち着かせるために舐める場合もあります。怒られているときに鼻を舐める場合は、飼い主さんに落ち着いてほしいというメッセージを伝えようとしているのかもしれません。


食べ物が食べたい

ご飯の時間や、おやつをもらうときに鼻をペロペロと舐めるワンちゃんは多いですね。これは「早く美味しいものを食べたい」という気持ちの表れです。

人も美味しそうな匂いがすると、もっとその匂いをかぎたいと思いますね。中には舌舐めずりをすることもあるでしょう。犬は人以上に嗅覚に頼って生活しているので、美味しそうな匂いがするととても食欲を刺激され、無意識にペロペロと鼻を舐めてしまうのです。

鼻が乾いている

犬は寝起きの際に鼻を舐めることがあります。犬の鼻は湿っているのが普通であり、嗅覚を鋭くするためには濡れていることが大事なのですが、眠っていると鼻が乾いてしまうことがあります。目覚めたときに鼻を舐めるのは、乾いた鼻を湿らせるという目的があるのです。

犬が鼻を舐めるのは病気が原因?

犬

犬が何度も鼻を舐めるときは、病気の可能性もあります。

熱がある

人も風邪などの発熱によって汗が出たり喉が渇いたりしますね。犬も病気で発熱した際に鼻が乾いてしまうことがあります。犬にとって鼻が渇くということは通常の状態ではなくとても気になることなので、熱があって鼻が乾きやすい状態では何度も鼻を舐めてしまいます。

いつもと違うタイミングで何度も鼻を舐めるようであれば、病気の可能性があります。発熱しているときは他にも「冷たいはずの耳が熱い」「手足が熱い」などの症状が現れることがありますので(眠っているときは体の末端から放熱するので健康でも耳や手足が温かくなることがあります)、気になる場合は獣医師に相談してください。

鼻の異常

鼻を怪我したり、鼻におできができたりといった異常により、気になって鼻を舐めてしまっていることもあります。犬は他の器官に比べれば視力があまり良くないですが、通常は物にぶつからず上手に歩くことができます。

しかし歳を取ると白内障などを患って物が見えづらくなり、ぶつかったり転んだりしてしまうことがあります。鼻は体の一番前面に出ている部分なので、そのようなときに怪我をするリスクが高くなります。鼻を気にしたり何度も鼻を舐めたりする様子があったら、よく鼻の周辺を見てあげましょう。鼻が黒い子は怪我に気づきにくいので要注意です。

飼い主さんの鼻を舐める・犬同士で鼻を舐める理由

鼻を舐める犬

犬が飼い主さんの鼻を舐めたり、犬同士で鼻を舐めたりすることもありますね。そのときの犬の気持ちを解説します。

舐めるのは愛情表現

犬が相手の鼻を舐めるときは多くの場合、愛情表現によるものです。筆者は3匹の犬と一緒に暮らしていますが、仲が良い犬同士はよく舐め合っています。逆に、それほど仲が良くない相手の鼻を舐めることはありません。

鼻を舐めるのは親子に近い気持ち

犬は飼い主さんの鼻だけではなく手足も舐めますね。手足を舐めるときも、もちろんほとんどの場合は愛情表現からなのですが、鼻や口といった顔を舐める場合は、子どもが親を慕うのに近い気持ちで舐めていると考えられます。

母犬は子犬を育てる際に体を舐めてきれいにしてあげたり、おしっこやうんちを舐めとってあげたりと、舐めることでお世話をし、愛情表現をします。子犬は母親に対しての愛情表現や、食べ物が欲しいといったおねだりの際に母犬の口を舐めます。犬が飼い主さんの口や鼻といった顔を舐めるときは、子犬が母犬に甘えるような気持ちからなのです。

ただし、犬に舐められたことで人が感染する菌も存在します。もし鼻や口を舐められてしまったら、ウェットティッシュなどで拭いておくと良いでしょう。子どもや高齢者など、免疫力が気になる場合は舐められないように気を付けてください。

鼻や口を舐められるのは嫌だと思う方もいると思いますが、愛情表現なのでむげにやめさせるのもかわいそうですよね。鼻や口を犬に舐められたくないときは、鼻や口の位置に飼い主さんの手を持ってきて代わりに手を舐めてもらうようにすると、ワンちゃんの気持ちに応えてあげることができますよ。


まとめ

犬が鼻を舐める理由
犬が自分の鼻を舐めるのは情報収集やストレスサイン、病気が原因のこともある
犬が相手の鼻を舐めるのは愛情表現やおねだりしていることが多い
人に感染する菌も存在するため舐められたあとは拭くか手で代用を
犬にとって鼻はたくさんの情報を得るためとても重要な器官です。いつもと違う舐め方をしているときには、何らかの異常や病気の可能性もあります。飼い主さんが、ちょっとした変化に気付いてあげられるよう、日頃から愛犬のことをよく見てあげてくださいね。