【獣医師執筆】犬がカレーを食べるのはNG!理由や食べた場合の対処法を解説

【獣医師執筆】犬がカレーを食べるのはNG!理由や食べた場合の対処法を解説

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インドカレーからレトルトカレーまでさまざまな種類のあるカレーですが、どんな種類のカレーも犬に与えてはいけません。玉ねぎをはじめ、犬にとって健康に害を及ぼす材料・成分がたくさん含まれています。愛犬の誤飲には十分に注意しましょう。今回は犬がカレーを食べることのリスクについて紹介します。

犬にとって危険なカレーの食材

ソファーの上の犬

玉ねぎ

犬が玉ねぎを大量に食べた場合、赤血球が破裂して重度な貧血を引き起こし、最悪の場合は死に至るといわれています。

誤って多量に食べてしまった場合は、様子に変わりがないかをよく観察し、気になることが少しでもあればすぐに動物病院へ連れて行ってください。


スパイス

カレーには、にんにくをはじめ多くのスパイスが使用されています。

スパイスなどの香辛料は犬にとって危険性のある食べ物です。刺激物であり、犬が口にした場合は胃腸炎や内臓障害を引き起こす可能性があります。

場合によっては、下痢や嘔吐といった症状が見られることがあります。

犬にとってカレーが危険な理由

アレルギーの可能性

アレルギーには、生まれつきの体質による先天性アレルギーと、長い期間同じ食材を食べることで発症する後天性アレルギーがあります。

初めて食べる食材を与える際は少量からスタートさせてあげましょう。アレルギーには以下の症状になる可能性が挙げられます。

  • 下痢
  • 嘔吐
  • 皮膚の痒み
  • 元気がない
  • 目の充血

上記のような症状があれば、すぐにかかりつけの獣医師に相談しましょう。

塩分過多による腎臓への負担

犬の1日の摂取量をはるかに超える塩分がカレーには含まれているため、犬がカレーを口にした場合、血圧は上昇し、塩分の排出を行う腎臓へ多大な負担がかかります。

犬は人間のように発達した汗腺を持っていないので、塩分を上手に排出することができません。

犬にはカレーの加工品や類似品もNG

食卓に座る犬

カレーせんべい

カレー味のせんべいも、犬が口にするのはNGです。せんべいには多くの塩分が含まれているため、塩分の過剰摂取となります。

また主成分がお米のため、穀物アレルギーの犬の場合、アレルギー症状を引き起こす可能性も考えられるため、犬には与えないように注意しましょう。

ハヤシライス

ハヤシライスも犬が口にしてはいけない食べ物です。カレー同様、玉ねぎを使用していますので、口にすることはリスクが伴います。

また、ハヤシライスはトマトベースに作られているのが特徴です。犬にとってトマトは食べても良いものとされていますが、トマトには「トマチン」という毒素が含まれており、まだ赤くなっていないトマトや、トマトの花・茎・葉に多く含まれています。

トマチン毒素を過剰に摂取した場合、死に至る可能性があるため、念のためハヤシライスも犬には与えない方がいいでしょう。

グリーンカレー

タイ料理で人気のグリーンカレーですが、もちろんNGです。グリーンカレーは青唐辛子とココナッツミルクが主な材料となっています。

ココナッツに関しては犬が口にしても問題ありませんが、青唐辛子という香辛料が含まれているため犬が口にしてはいけない食べ物です。

まとめ

ごはんを食べる犬
カレーを与えることは危険が伴う
カレーを使った加工品や類似品もNG
犬にカレーを与えたい場合は犬用のカレーを
カレーを口にして異常が見られれば、すぐに動物病院へ
犬にとって必要な栄養は、基本的にドッグフードから十分に摂取することが可能です。愛犬がカレーに興味を示しても、絶対に与えないようにしましょう。

【動画解説】犬が食べてはいけないもの

YouTubeのPETOKOTOチャンネルでは、獣医師の佐藤先生が犬が食べてはいけないものについて解説した動画を公開しています。あわせてご覧ください。


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