猫も花粉症になる? 症状や猫風邪との違いについて解説【獣医師監修】

猫も花粉症になる? 症状や猫風邪との違いについて解説【獣医師監修】

過ごしやすい気温に、「のんびり愛猫と過ごしたい」と思う方も多いのではないでしょうか。しかし、花粉症の人にとってはつらい季節かもしれません。私たちにとってはくしゃみや鼻水、目のかゆみなどを引き起こす花粉症は身近なアレルギー症状ですが、猫も花粉症になるのでしょうか? 今回は猫の花粉症の対策から、症状や治療薬などについて紹介いたします。なお、本稿はJVCCグループの白金高輪動物病院顧問獣医師の佐藤貴紀先生監修のもと、執筆しています。

花粉症とは?

花粉症とは花粉などのアレルゲンが体内に入り、それを排除しようとしてくしゃみや鼻水、目のといった症状を引き起こす免疫反応のことをいいます。日本人はスギやヒノキの花粉にアレルギーを持っている方が多いといわれています。

猫も花粉症になる?

外猫

猫も花粉症になります。春にスギやヒノキの花粉が、秋にブタクサの花粉が飛沫シーズンを迎えますのでどの季節でも花粉症になる可能性があります。

花粉症になりやすい猫種・年齢

花粉症になりやすい猫種や年齢はありませんが、比較的子猫よりも成猫のほうが花粉症になりやすいでしょう。というのも、花粉症は急になるものではなく、年々アレルゲン物質が体内に入り込み、蓄積されていくことで発症につながります。そのため、猫も成長するにつれ、アレルゲン物質が蓄積し、発症する可能性があります。

猫の花粉症の症状

寝転ぶ猫

猫の花粉症は人間と同様の症状が発現します。くしゃみや鼻水だけでなく、目やにが出たり、皮膚に痒みが出たりするため、体をこするような行動がみられます。その場合、脱毛や皮膚の炎症につながる可能性があります。

また、愛猫がくしゃみを連発していたら要注意です。くしゃみは猫の体力を奪ってしまうため、続くようであれば、早めに動物病院へ連れて行ってあげてください。また、猫の場合は猫風邪の原因となりうるウィルスが活性化し、症状が重症化することもあります。


猫風邪との見分け方

猫風邪も花粉症と同様の症状が出ますが、猫風邪の場合は上記の症状に加え、発熱や結膜充血がみられ、食欲不振に陥ることが多いです。そのため元気消失や食欲不振がみられたときは猫風邪の可能性が高いでしょう。


猫の花粉症の検査・診断方法

本を覗く猫

血液検査でのアレルギーチェックが可能です。しかし、血液検査でどの花粉(物質)のアレルギーかすぐに特定することは難しく、猫風邪や他の病気の可能性を1つひとつ排除しながら特定していくため、時間と費用がかかります。猫にも負担がかかることから、あまりおすすめはできません。

猫の花粉症の治療

花粉が原因であれば、猫の花粉症の治療は対症療法が多いです。ステロイド剤や抗ヒスタミン剤(※)という薬を使い、現在出ている症状の緩和を行います。目をかくようなしぐさをしていた場合は目薬を処方されることもあります。

あくまで対症療法のため、花粉症を完治させるわけではなく、現在出ている症状を和らげるための治療になります。しかし、基本的に発症してしまったアレルギーを完治することはできません。
※ヒスタミンの作用を抑制する薬品のこと。

猫の花粉症の対策・予防

子猫

愛猫が花粉症の可能性がある、もしくは花粉症を予防したい場合は、以下の3つの対策をとることで症状の悪化もしくは予防することができます。

  • 定期的なブラッシング
  • 外から花粉を持ち込まない
  • 空気清浄機の設置

定期的なブラッシング

ブラッシングすることで花粉を落とすことができますが、必ず乾いた状態ではなく少し濡らした状態でブラッシングをしてあげてください。乾いた状態でブラッシングを行うとそのまま花粉が部屋に飛散してしまう可能性があります。

ブラッシングを嫌がる猫の場合は、濡れたふきんで優しく拭くだけでも効果がありますので、その子に合った方法で花粉を取り除いてあげましょう。


外から花粉を持ち込まない

花粉症の対策は人と一緒で、「花粉に接触しない・持ち込まない」ということが大前提です。猫を外に出さずに完全室内飼いにしていただき、飼い主さんも帰宅時には衣類についた花粉を取り除いてから家に入るようにしましょう。

外からの帰宅時だけでなく、外に干した洗濯物も取り込む際は花粉を払ってから取り込むことで、花粉を持ち込むことを防ぐことができます。

空気清浄機の設置

一度家に入ってきた花粉は取り除かない限り、ずっと家に残ってしまいます。猫が日常的に生活しているリビングや寝室、もしくは花粉の入り口になりそうな玄関などには空気清浄機を置いてあげることである程度の予防が期待できるでしょう。

小さな異変でも病院へ

猫のアップ

花粉症は人にとっても、猫にとっても大変なアレルギー症状ですが、愛猫が症状に苦しんでいるのであれば、早めに動物病院に連れて行ってあげてください。花粉症でなかったとしても、何かの異常であることは確かです。早期発見・早期治療のために少しでもいつもと違うことがあったら動物病院に連れて行ってあげてください。

参考文献


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