犬の陰部が腫れている場合の原因や病気とは? オスやメスなど性別で獣医師が解説

犬の陰部が腫れている場合の原因や病気とは? オスやメスなど性別で獣医師が解説

犬の陰部とは主に尿が出てくる部分であり、男の子の場合は亀頭部分、女の子の場合は膣部分にあたります。犬の陰部が腫れている場合、さまざまな原因が考えられるため、悪化する前に動物病院で診てもらうことをおすすめします。今回は犬の陰部が腫れている場合に考えられる原因や対処法を目黒アニマルメディカルセンター/MAMeCの顧問獣医師で獣医循環器認定医の佐藤が解説します。

犬の陰部が腫れている場合の症状や考えられる原因

犬

男の子の場合

<正常な勃起>

男の子で去勢手術を行っていない場合、発情時や、興奮(ヒート)時に、勃起を起こし、陰部が腫大することがあります。


<包皮炎や膀胱炎>

皮膚と亀頭との隙間に、細菌感染を起こすことで炎症を起こした状態です。犬は気になって陰部を舐めてしまい、さらに感染を悪化させる恐れがあり、出血を起こすことがあります。

包皮炎が疑われる場合、包皮から黄色の膿が出ていたら、その可能性が高いです。

また、膀胱炎を起こしている場合も、尿の残尿感などから陰部を舐めて腫大することがあります。


女の子の場合

<正常な発情>

避妊手術をしていない女の子は、個体差はありますが、1年に1回から2回ほど生理がきます。

生理中は通常よりも陰部は腫れ上がり、色も赤みが強くなります。出血も認められますが、これは病的なものではありません。


<偽妊娠>

偽妊娠といって、長期的に発情が継続し「いつまでも腫れが引かない」「出血をしている」など、異常発情が起きている場合に陰部が腫れることがあります。


<膣炎・膀胱炎>

何らかの原因で、膣が炎症を起こし腫れることがあります。膀胱炎といった病気や子宮に問題があり、陰部を舐めることで感染する可能性が高いです。

<皮膚炎>

陰部周りには尿が付着し、細菌感染を起こして皮膚炎になる場合があります。

<腟脱>

性ホルモンの影響で、膣の粘膜が肥厚し、陰部より突出してくる状態をいいます。

対処法・応急処置

人と犬の後ろ姿

エリザベスカラーをつける

腫れている陰部を執拗に舐めるような仕草が認められる場合もあります。このような仕草は腫れを悪化させ、二次的な外傷や感染のリスクを増加させます。

エリザベスカラーなどで舐めないようにすることが一番の対処法です。

生理現象は心配なし

正常な勃起と発情は生理的な現象なので心配いりません。違いが分かりづらい場合は動物病院に相談しましょう。

包皮炎の場合は陰部を清潔に保つ

包皮より膿が観察できたら、コットンを水で濡らし、汚れている部分を綺麗にしましょう。

清潔にしたら終わりではなく、この後は動物病院へ行くことをおすすめします。

膣の周りの汚れは犬用シャンプーで

膣炎、皮膚病などで、膣周りの汚れがある場合は、犬用シャンプーで洗い、処置後は病院へ行きましょう。

その他の可能性

ご自宅ではどうすることもできないため、早急に動物病院へ行きましょう。

まとめ

犬

原因は正常な場合も異常の場合もさまざま考えられる
発情の可能性が低い場合は動物病院へ連れて行きましょう
陰部を執拗に舐めている場合はエリザベスカラーで一時的に対策を

日頃から普段の様子を理解しておくことで、異常に気づくことができます。愛犬がずっと健康でいられるよう、ぜひ健康管理に気を配ってあげてください。


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更新日:2020年6月26日
公開日:2016年7月18日



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