【獣医師監修】メインクーンってどんな猫?性格・体重・寿命の特徴・迎え方
メインクーンは猫の中でも大型猫に分類されており、「巨大なイエネコ」としてギネスに認定される子もいます。起源についてはいまだに詳しくは分かっておらず、アライグマと習性や模様などが似ていることから「アライグマと猫の混合種なのでは?」という説もあります。謎に満ちた神秘的な猫「メインクーン」の歴史や性格、寿命や体重の特徴、迎え方について紹介します。
メインクーンの基礎知識
メインクーンの原産地であるアメリカのメイン州は英語で「Maine」と表記します。メインクーンに似ているといわれるアライグマは、英語で「Raccoon」と表記します。その二つの単語にちなんで名付けられたのがメインクーンで、英語では「Maine Coon」と表記します。
メインクーンの歴史
メインクーンはアメリカ・メイン州原産の猫で、公式にメイン州のシンボルになっています。メインクーンは原産地は分かっているものの、起源について詳しくは解明されていません。そのため「メインクーンはイエネコとアライグマの混合種ではないのか?」「フランス革命の勃発後、マリー・アントワネットがフランスから逃亡する際に、メイン州に逃した6匹の飼い猫がメインクーンの先祖なのではないか?」などなど、さまざまな説が存在します。
中でも一番有力なのは「ある水夫がニューイングランド地方に連れきた長毛の猫と、元々ニューイングランド地方に住んでいた短毛の猫が交配し誕生したのでは」というものです。
メインクーンについて記されている最古の書物は1861年のもので、ペットとして飼われていたことが記されています
メインクーンの性格
メインクーン(左)とメークイン
人が大好きな性格をしていますが人にべったりと付き添う訳ではなく、ほど良い距離感を取ることを好みます。
ほとんどのメインクーンは抱っこされることはあまり好みませんが、飼い主さんの側に居ようとできるだけ近くに座ってくれたり、飼い主さんが出掛けると玄関で待ってくれていたりします。
寛容な性格をしているため、小さな子どもや他の犬猫とも仲良くすることができます。
メインクーンの特徴
メインクーンは、北アメリカの厳しい冬の寒さを耐え抜く、ふわふわな毛並みが特徴です。メインクーンは別名「穏やかな巨人」といわれていて、身長・体重の世界記録を更新した個体もいます。
一般的な猫が体長60cm前後なのに対して、メインクーンは体長100cmほどあります。大型猫ならではの迫力もメインクーンの魅力の一つといるでしょう。
メインクーンとラグドールの違いは?
メインクーン(左)、ラグドール
メインクーンとラグドールは目の色や毛色で見分けることができます。
メインクーンの目の色はブルー、グリーン、ゴールド、カッパーとバリエーションが豊富なのに対して、ラグドールの目の色はサファイアブルーの一色です。
また、メインクーンの毛色や模様はホワイトやブラックと30種類以上あるのに対して、ラグドールの模様は「ポイント」「バイ」「ミテッド」のどれかです。
いずれの模様も顔の中心部分と周りの色は異なった色をしてます。そのため、他の猫種と見分けることは比較的簡単です。
メインクーンとノルウェージャンの違いは?
メインクーンのような鼻筋をしたノルウェージャンフォレストキャット
見分けるポイントは鼻です。基本的にメインクーンは曲がった鼻筋をしているのに対して、ノルウェージャンフォレストキャットは真っ直ぐな鼻をしています。
ただし中には鼻筋が真っ直ぐなメインクーンもいれば、曲がっているノルウェージャンフォレストキャットもいます。メインクーンとノルウェージャンフォレストキャットをひと目で見分けるのは極めて難しいです。
メインクーンの平均寿命や体重
メインクーンの平均寿命は13歳〜15歳といわれおり、一般的な猫の平均寿命が15歳前後なので平均的です。メインクーンの平均体重はメスが4kg〜5.5kg、オスが6kg〜8kgです。
メインクーンの毛色
メインクーンの毛並みはアメリカンショートヘアのようなシルバータビーからロシアンブルーのようなブルーまでさまざまです。シルバータビー
レッドタビー
ブルー
メインクーンのかかりやすい病気
メインクーンは肥大性心筋症、多発性嚢胞腎(たはつせいのうほうじん)にかかりやすいといわれています。肥大性心筋症
心臓の筋肉が厚くなってしまう病気です。進行すると、歩き方がおかしくなったり、呼吸を苦しそうにしたりします。多発性嚢胞腎
両方の腎臓の中に水のたまった袋の嚢胞(のうほう)ができてしまい、腎臓の働きを弱めてしまう病気です。ペルシャ猫やペルシャ猫と血縁関係のある猫に多くみられる病気ですが、メインクーンも発症しやすい病気です。泌尿器疾患
おしっこの病気が猫に一番多い病気です。多飲多尿でないか、尿の回数は少なくなっていないかなど、こまめにチェックしてあげてください。いずれの病気も完治は難しいものの、早期に発見することで症状を和らげることができます。
猫は病気を隠す習性があり、飼い主が気付いた時には手遅れだったというケースが少なくありません。定期健診は怠らないようにしてください。
メインクーンのキャットフード
猫の食べ物は「エサ」と呼ばれていた時代から、家族の「ごはん」と呼ぶ時代へ変わりました。私たちと同じように、猫も栄養バランスの良いごはんを食べることで健康を維持することができます。ごはん選びをする際は、以下の3点を気を付けていただくといいでしょう。
1. 総合栄養食を適量与える
猫が必要とする栄養は人間と同じではありません。そこで生まれたのが「総合栄養食」と呼ばれるごはんです。おやつなど「一般食」や「副食」と呼ばれるごはんだけ食べていると体を壊してしまいますので、「総合栄養食」のごはんを選ぶようにしましょう。
総合栄養食を食べていても与える量が少なければ痩せてしまいますし、多ければ太ってしまいます。パッケージに書かれた食事量は目安ですので、ボディ・コンディション・スコアで「3」の「理想体型」を維持できる量を与えるようにしてください。
※参照:「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」(環境省)
2. 添加物の少ない新鮮なごはんを選ぶ
猫のごはんと聞いて「カリカリ」と呼ばれる茶色い豆粒を想像される方も多いと思いますが、正しくは「ドライフード」と呼ばれる加工食品です。保存しやすく食いつきも良いことから猫のごはんとして一般的になりましたが、高温加熱によって食材本来の栄養が失われ、添加物も多く含まれることから見直しが進んでいます。
実際に、市販のドライフードを製造する工程の1つである高温加熱処理が、タンパク質の品質劣化を招き、熱に弱いビタミンを破壊し、さらには発がん性物質を生成してしまうことが、研究により判明しています。
そこで生まれたのが素材本来の旨味や香りが楽しめ、余計な添加物も入っていない「フレッシュフード」と呼ばれる新鮮なごはんです。ペトコトフーズもその一つで、子猫からシニア猫(老猫)まで毎日のごはんにすることができます。もちろん総合栄養食で、主食としてもOKですし、トッピングとしてもご利用いただけます。
また、水分量が70%ほどあるので、尿の活性化で腎臓病予防としても機能します。実際に従来のドライタイプのキャットフードよりも、水分がより多く含まれたフレッシュフード等を食べている猫の方が尿路結石になるリスクが約50%下がることが研究により明らかになっています。新鮮で美味しく、健康なごはんを選ぶことが長生きできる秘訣です。
ペトコトフーズの公式HPを見る
メインクーンの迎え方
メインクーンの迎え方はさまざまです。猫を家に迎える際は参考にしてみてくださいね。保護猫から迎える
保護され、里親を探している猫は雑種だけでなく、純血の猫も多くいます。PETOKOTO代表・大久保の愛犬コルクも、もともと足が内股という理由でペットショップの競り市で捨てられていた元保護犬でした。
ペトコトの姉妹サイトである保護犬・保護猫マッチングサイト「OMUSUBI(お結び)」も、ぜひ覗いてみてください。
OMUSUBIで保護犬猫を探す
ブリーダーから迎える
血統など気にするのであれば信頼できるブリーダーから迎えるという方法もあります。実際にブリーダーの元へ見学に行くことで、育った環境を実際に知ることができます。また、育てる上でのアドバイスを聞くこともできます。ブリーダーさんから探してみると見つかるかもしれません。
ペットショップから迎える
ペットショップでは血統書付きのメインクーンを見つけることができます。メインクーンを迎える前に理解を!
メインクーンは長毛の猫なのでお手入れをしてあげないと絡まってしまったり、毛玉を作ってしまったりする原因となってしまいます。メインクーンを家に迎えた際はグルーミングやシャンプーなどを定期的に行うことで、メインクーンが快適に過ごせるようにしてあげましょう。
参考文献
- 参照:TICA
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ペトコトフーズのInstagramアカウント(@petokotofoods)では、獣医師やペット栄養管理士が出演する「食のお悩み相談会」を定期開催しています。愛猫 のごはんについて気になることがある方は、ぜひご参加ください。
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