【獣医師執筆】猫は柿を食べても大丈夫!栄養成分や与える際の注意点を解説

【獣医師執筆】猫は柿を食べても大丈夫!栄養成分や与える際の注意点を解説

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秋のフルーツとして良く食べられる柿。猫にとっても有害ではありませんが、与え過ぎなど注意点もあります。今回は、柿の栄養素や猫に柿を与える際の注意点などを説明します。

猫が食べて大丈夫な栄養成分

柿

柿は炭水化物を多く占めるフルーツです。ビタミンの中ではビタミンCが最も多いですが、みかんやリンゴなど他のフルーツに比べて、多いかと言うとそれほど大きな違いはありません。柿の特徴でもある渋み成分は可溶性の「タンニン」と言われる物質です。ポリフェノールの一種で、毛細血管の浸透性を高め、血圧を調整してくれる作用があります。

ビタミンC

人の場合は意識して摂取しなければいけないビタミンですが、健康な犬や猫は体内でビタミンCを生成できるため必須ビタミンとは言えません。しかし、抗酸化成分として加齢や運動による酸化ストレスや、関節炎などに関連する病気の予防および治療に役立ちます。

ほとんどのペットフードは十分な量が含まれていますが、病気等で肝臓での生成が十分でない場合、ビタミンCをフードに添加する必要があります。

カリウム

身体の中にある不要なナトリウムを排出する働きがあります。カリウムは過剰摂取してしまうと腎臓の機能に異常をきたす恐れがあります。

猫も柿を食べて大丈夫

柿

柿に含まれる成分で猫に有害な成分は含まれていないため、安全といえます。ビタミンCは、人の場合、最も要求量の多いビタミンですが、健康な犬や猫の場合は体内でビタミンCを生成できるため、必須ビタミンとはいえません。

しかし、抗酸化成分として加齢や運動による酸化ストレスや、関節炎などに関連する病気の予防および治療に役立ちます。ほとんどのペットフードは十分な量が含まれていますが、病気等で肝臓での生成が十分でない場合、ビタミンCをフードに添加する必要があります。

必須アミノ酸の一つでもあるアルギニンは、尿素サイクルの活性を促進します。柿に含まれるマグネシウムやカリウムは骨や歯の構成成分になり、利尿作用があるため、腎・泌尿器の疾患、尿石症など腎臓病の予防になります。


柿の種には気を付けて

柿の種は大きく固いため、猫が種を食べてしまうと消化できず、腸閉塞になる恐れがあります。柿の種は全て取り除いて与えるようにしましょう。

柿の葉は?

柿の葉寿司でも良く目にすることが多いですが、柿の葉も消化に悪いため、与えないようにしましょう。ただ、柿の葉茶など健康に良いと話題になっていますよね。柿の葉茶はビタミンが豊富で、緑茶の20倍も含まれているそうです。また豊富に含まれるタンニンで血の流れを良くし、基礎代謝を上げることでダイエットにも効果的とされています。猫にとって有害ではありませんが、もし与える場合は少量だけ与えて様子をみてください。

番外編:柿ピーは?

柿ピーは、柿とは全く関係ありませんが、塩分を多く含んでいるため、与えないようにしましょう。

猫に柿を与える際の注意点

柿

柿にもアレルギー反応を起こしてしまう可能性などもあるので、猫に与える時には少し注意してあげる必要があります。

下痢や嘔吐

柿を与えると下痢や嘔吐を引き起こしてしまう可能性があります。猫によって胃腸の強さはそれぞれなので、アレルギーがなくても最初は少量からスタートさせましょう。

アレルギー

柿のアレルギーを持っている子もいるので最初は少量を食べさせることからスタートさせてあげましょう。アレルギー症状の中には下痢なども含まれていますが、必ずしもアレルギーが原因ではない場合もあります。

  • 下痢や嘔吐
  • 皮膚をかゆがる
  • 元気がなくなる
  • 目の充血

柿に限らず、猫にとって初めての食べ物を与えるのは、摂取後はしばらく様子を見られる時にしましょう。食べさせた後に一緒にいられない場合は、その後の様子を観察することができないので、試す機会をずらした方が適当です。

喉に詰まらないように注意

柿は固いため、勢いよく食べて喉に詰まったり、咀嚼が足りず胃腸の負担になったりしてしまう可能性があります。

猫に柿を与える頻度や量

前提として、猫は総合栄養食のごはんを食べていれば、それ以外は与える必要はありません。

おやつとして与える場合は、1日の最適カロリー量の10%以内にしてください。

猫に柿はおやつ程度に

猫

柿だけでなく、どんな食材も与え過ぎたり偏食になると、肥満や病気につながる可能性があります。バランスの良い食事を心がけて、素敵な愛猫との生活をお過ごしください。

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