大久保佳代子さんインタビュー「ペット飼ったら婚期遅れますよ。でもかわいいから幸せなんだよな」
お笑いコンビ「オアシズ」の大久保佳代子さんは、2016年からチワックスの「パコ美ちゃん」を迎えて一緒に暮らしています。先日はペトこと編集部のスタッフも出演したAbemaTVの番組で司会を担当し、飼い始めの頃に育犬ノイローゼになりかけた話もされました。今回はそんな大久保さんにペトことが独占インタビュー! 番組のロケがきっかけだったというパコ美ちゃんとの出会いや「婚期が遅れる!」と言い切るパコ美ちゃんとの幸せな暮らしぶり、マツコ・デラックスさんから犬を飼いたいと相談を受けたことなどをお話しいただきました。
パコ美ちゃんとの出会い。名前の由来は……?
――パコ美ちゃんとの出会いはテレビ番組のロケがきっかけだったそうですね。
そうなんです。ペットショップを巡る内容で、番組のスタッフは「良い子がいて大久保さんが飼いたいって思ったら飼ってもいいし、もし無理なら全然飼わなくてもいいですよ」って言ってくれたんです。でも、私こういう機会がないとまたグズグズと飼わない期間が続くなと思って、「よし飼おう」ってなりました。――前から犬を飼おうと考えていたんですか?
家を引っ越すたびにペット可のマンションに住んでいて、いつも「犬を飼いたいな」と思いながら暮らしてました。子どもの頃からずっとワンちゃんがいる家だったので、犬は大好きですね。猫も好きですよ。でもやっぱり犬を飼うには仕事が忙しくて……。「命だし無責任は良くないな」とか、「婚期が遅れるって言うしな」とか、いろいろ考えてなかなか手が出なかったんです。でも、なんでしょうね。ある時、「自分のためだけに考えて生活することに飽きた」というか、「他のものに気持ちを持っていけたらいいな」と思って。
実はロケのちょっと前、飲んだ帰りに酔っ払ってペットショップに行ったんです。そこでペキニーズっていう白い潰れた感じの子を抱いて、「あー、かわいい、この子飼おうかな」って言ったら、たんぽぽの川村エミコちゃんが、「大久保さん、酔った勢いで飼うなんて絶対ダメですよ!」って言ってくれて。「わかった。冷静になる」ってやめたんです。
その後にロケがあって、出会っちゃった。一人暮らしだから小型犬がいいというのもあったんですけど、抱いてすぐは震えてたのに、ちょっとしたら顎を腕に乗せだしたんですよ。それがすっごいかわいくて、「あら、もう安心してるんだ」と思って、じゃあ「この子でお願いします」ってパコ美ちゃんにしました。
――あの、少し聞きにくいのですが、名前の由来というのは……。
そういうことですね。これは本当によろしくなくて。ペットショップで、申込書を書いてる時に、「名前を決めなきゃいけない」ってなって。カメラが回ってたんで、「えーと、大久保、パコ美にします」ってその瞬間に決めたんですよ。これは本当に芸人の悪い癖ですよ。ちっちゃい笑いが欲しいがためにネタっぽいことを。でも病院に連れて行ったり、ペットホテルに連れて行ったりするときは、「パコ美」じゃなくて「パコ」にしてるんです。パコ美だとちょっとあれですけど、パコちゃんだとかわいいですよね。
うんちノイローゼで家に帰るのが嫌になった時期も。
――パコ美ちゃんとの暮らし始めはどうでしたか?
家族で飼うのと自分一人で飼うっていうのは全然違って。子犬の頃は本当に大変でしたね。うんちの量が多くて柔らかいから、家に帰ってきたらケージの中にうんちまみれの犬がいて「いやあああ」ってなりながらふいてあげたり。掃除をしてる間にまたうんちしてて、「何なのこれ!」って。本当にうんちノイローゼからの育犬ノイローゼになりかかったんですよ。本当によろしくないんですけど、帰るのが少し嫌になった時期もありましたね。寝ててもドアの向こうで生き物のガサガサっていう音とか、生き物がいるっていう重みがありました。あとは、仕事に関してもよろしくないところがありましたね。収録の時間が予定よりちょっと押すとイライラしたりね(笑)。
――2年たって慣れましたか?
そうですね。仕事で疲れて帰ってきて一人で晩酌してるとき、「今日は失敗したな。あーすればよかったな」とか反省しながらパコ美に話し掛けるんですよ。「まー、あれは仕方ないか」とか。そうすると「そうだね」って言ってくれるんで、ぜんぜん一人より救われるところはありますね。あと、このぬくもりが癒やしですよね。最近は仕事がちょっと立て込んだり、海外ロケがあったりして実家に預けるようになったんですけど、両親が孫が来たみたいに喜んじゃって。「リンゴむいてあげるよー」なんて言って孫のように甘々で接してます。だから実家から戻るたびにちょっと太って帰ってきてる気がしなくもない。
今は5.7kgくらいかな。ペットショップで「(成犬になったら)何キロになりますか?」って聞いたら「3kgくらい」って言われたんで、倍ですね。避妊手術したからですかね。よく食べるんですよ。台所にキャベツ丸ごと置いといたらかじってて。ご飯あげてるのに、ショックでしたね。
ネットに乾燥したおからをドッグフードにちょっと混ぜてかさ増ししてあげるのがいいって書いてあったから試してるんですけど、お通じが良くなったのかうんちばっかりするようになっちゃって(笑)。
犬を飼うのは大変だから、人にはすすめない。
――プライベートで変化ありましたか?
全然出歩かなくなりましたね。帰ってご飯と散歩をやってから出かけるか、何ならもう出かけないか。休みの日も近くの公園に缶ビールを持ってパコ美と一緒に行って。それでもう十分なんですよね。人と時間を合わせて、「何時にどこで」とか決めたりとかするよりは全然穏やか。本当にそれで良くなっちゃったから。婚期が遅れるかもしれないって恐れてましたけど、遅れますよね。間違いなくそういう機会が無くなってる。これは皆さんに言いたい。ペット飼ったら婚期遅れますよ。でもかわいいから幸せなんだよな。
――犬を飼いたい芸能人の方から相談を受けることもありそうですね。
そんなに無いですけど、マツコ・デラックスさんに言われたかな。「犬どう? 飼いたいんだけど」って。でも「大変だよー」って本当にすすめないです。最初の育犬ノイローゼはあるし、落ち着いても基本的に生活は犬優先だし。寝てても朝6時くらいに目を覚まして、頭をガリガリガリガリ、口をベロベロベロって。寝てらんないから。「わかった。散歩行くよ」って散歩に連れてって。だから「飼うのは大変だよ。すすめないよ」って言いますね。光浦さんも犬好きなんですけど、「連れてきてよ」って言うのでラジオの収録に連れて行ったら「パコ美! パコ美!」って喜んでましたね。「自分も飼いたいなー」とは言ってますけど、大変なのはわかってるみたいで。最近は「ウサギにしようかな」って言ってますね。
――パコ美ちゃんと暮らすようになって自分は変わったと思いますか?
多少穏やかになったような気はしますね。いやあ変わらないかな。小さいことはあまりイライラしないようになった気はしますけど、どうかな。あとは本当に母性でしょうね。昔はドラマで親子関係の話を見ても「んー?」と思ってたのが、「あーそうか、子どもがこうだったらつらいよな」とか、親の気持ちになって共感するようになりましたね。子どもの虐待とかあるじゃないですか。「パコ美がもしこういう目にあったら……」とか。犬ですけどね。
犬を飼う時はちゃんと考えて。でも、幸せライフが待ってるよ。
――犬を飼っていることで仕事の依頼が来たりはありますか?
ありますあります。まさにこれとか(笑)。軽井沢の犬が泊まれるホテルに行きましょうって企画で犬を飼ってる芸能人と行ったりとか。パコ美ちゃん意外と稼いでるもんね。――先日のAbemaTVで司会をされた『ワンニャンLOVEが止まらない』ではペトこと編集部のスタッフも出演させていただきましたが、動物の保護活動をする方がほとんどでかなり濃い話になりましたね。いかがでしたか?
本当に一生懸命、犬や猫をなんとかしてあげたいって思っているのが痛いほどよくわかりましたね。「ペットショップを無くしたほうがいい」とか。でも一方で私もペットショップで買ってるし、犬猫がそこまで得意じゃない人もいるから、バランス良く冷静に見てないといけないなとも思いました。――大久保さんも保護活動に関わってますよね。
たまたまジャーナリストの山路徹さんと番組で知り合ったときにそういう活動してるって話してて、「私も興味あるんですよ」って言ったら、「じゃあ大久保さん、もしよかったら僕が関わってる団体さんがあるので来てみませんか」って。シェルターを見に行ったりとか、夜9時くらいに川崎に集合して猫の捕獲を一緒にやったりとか。もっとソフトな関わり方をしようと思ってたら、捕獲器を仕掛けるような意外とガチなやつで。「そんなつもりじゃなかったのに」って最初は思いながらやりましたけど(笑)。里親会もやってるので定期的に見に行ったりして、リツイートで情報拡散とかできる範囲でやってます。
――最後に、ペトこと読者にメッセージをお願いします。
パコ美が来てから2年くらいになりますが、毎日とても癒やされる日々を過ごしてます。犬は無償の愛をくれるんで、いいように撫でくりまわして、こっちおいでーって抱っこして、ぬくもりもらって。すごく幸せな日々を過ごしてます。でも、生後3カ月くらいで来た時は帰るたびにうんちの掃除からで、「あー大変、やだ」って思うことも何度もありました。やっと落ち着くワンちゃんになりましたが、犬を飼うということ、命を預かるのは大変だなと思ってます。皆さんも犬を飼う時はちゃんと考えてほしいです。でも、幸せライフが待ってるよね? そうだね? パコ美ちゃん。
「そうだワン!」