【トレーナー解説】犬はバスに乗れる?乗車料金や吠える際の注意点について解説
身近な移動手段としてバスがありますが、犬はバスに乗れるのでしょうか?今回は、公共交通機関であるバスに犬を乗せる場合のルールやマナー、乗車料金、都バスや京王バス・西武バスなど全国の大手バス会社の対応状況について紹介します。
犬はバスに乗れる?
法律で犬はバスに乗せても良いと認められています。
ただし、バス会社ごとに考えやルールが違う場合があるため、トラブルを避けるためにも事前に確認してから乗車することが重要です。
犬などのペットは法律でバス乗車OK
国土交通省が定めている「旅客自動車運送事業運輸規則 第52条(物品の持込制限)」によると、愛玩用の動物は持ち込むことができることになっています。「盲導犬」や「介助犬」「聴導犬」などの補助犬は、身体障害者補助犬法によりそのまま乗車することが可能ですが、ペットの場合はバス会社によって乗り方のルールが決められている場合があります。
乗客の中には動物が苦手な人やアレルギーを持っている人もいる可能性があるため、完全なケースへ入れて乗車することが原則です。
バス料金は犬もかかる?
ほとんどのバス会社でペットに乗車料金はかからないようです。バス会社によっては手荷物料金として別途必要になる可能性もあるため、事前に確認してから乗車するようにしてください。
犬をバスに乗せるときのマナー
顔を出せるようにしない
動物が苦手な人はもちろんですが、特に、アレルギーを持った人もいるかもしれないことを前提とし、中蓋(メッシュ)がしてあるからといって外蓋を開けるのはもちろん、顔を出せるような状態にしないようにしましょう。タクシー・レンタカー・電車も選択肢の一つ
朝夕の通勤ラッシュ時や犬が吠える場合は、他の乗客だけでなく犬にも大きなストレスがかかるため、時間をずらしたり、別の交通手段を考えましょう。タクシーもキャリーバッグへ入れていれば乗車可能な場合が多いようですが、会社や地域によっても違いがあるため、事前に確認の上、ご利用ください。
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吠える場合
無駄吠えは日ごろからしつけておく必要がありますし、飼い主が制止したら吠えるのをやめるように訓練することも大切です。吠えの対策として、外が見えないよう、犬のいるキャリーやリュックに布をかぶせるようにしましょう。
しかし、犬を連れてのバス移動で音といった何らかの防ぎようのない理由で犬が吠える場合、まずはいったん最寄りのバス停で降り、犬を落ち着かせることも検討しましょう。
愛犬とバスに乗る際のおすすめグッズ
リュックタイプ
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トートバッグタイプ
<free stitch / オリジナルスクエア トート>
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カートタイプ
<GEX / OSOTO キャリー>
カートタイプだと飼い主さんの負担がかからないため、移動に便利です。
ただし飼い主さんから距離が離れて愛犬が怖がることもありますので、トレーニングができてから利用することをおすすめします。
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犬が乗車できるバス会社一覧
それぞれのバス会社がペットについてどのように説明しているか、またルールを明記している場合はどのようなものか、全国の大手バス会社をピックアップして紹介します。
関東
東急バス
総重量10㎏、総容積0.027立方メートル、長さ1メートルの制限内の手回り品を車内に持ち込むことができます。ペット(子犬・子猫等)については、持ち運び専用ケース(ゲージなど)に入れ、手回り品として持ち込むことができます。
その際は、ペットの顔を出した状態や車内での取り出しは他のお客さまのご迷惑となりますのでお止めください。
出典:東急バス
東武バス
愛玩動物(ペット)の持込みにつきましては、愛玩用動物専用ケージの中に完全に入れていただいた状態であれば、車内に持ち込むことが可能です。ただし、他のお客様のご迷惑になったり、混雑時はご遠慮いただく場合がございますので予めご了承くださいますようお願い申しあげます。※ご乗車中はお客さまの自己責任で、他のお客さまとトラブルにならないようご配慮ください。
※他のお客さまのご迷惑となる場合は途中下車していただくことがあります。
※愛玩動物(ペット)の持込みによって生じたトラブル・損失・損害について、東武バスでは責任を負いかねます。
出典:東武バス
都営バス
愛玩用小動物(ペット)の持ち込みについては、他のお客様に不快感を与えないよう完全な容器に収容されている(頭や手足が出ていない)もので、手回り品の条件(縦・横・高さの合計が100cm以内・重さ10kg以内のもの。)を満たしているものに限ります。※ペットカートについては、大きさが手回り品の条件を満たしていないのでご遠慮願います。
※ペット用スリングはふた付きのものでも、ご遠慮願います。
※ご乗車中は容器を開けないようお願いします。
(動物が苦手な方、アレルギーをお持ちの方もいらっしゃいますので、ご理解願います。)
出典:都営バス
横浜市営バス
小型犬や猫などの愛玩用小動物については、完全なケースに入れてある場合のみ、持ち込むことができます。カート型のケースでも持ち込み可能です。ただし車内が混雑している場合など、乗務員がお客様の安全を確保できないと判断した場合には、乗車をお断りする事もあります。
※ペットの頭や足などが容器の外にでるようなものでは持ち込むことができません。
また、ペット用スリングは蓋つきのものでも持ち込みできません。
出典:横浜市営バス
関西・東海
大阪シティバス
小型犬、猫、ウサギ、ハムスターなどひざの上で十分抱ける程度の大きさのペットであれば、かごやキャリーバッグなど蓋ができる容器に入れていただいた場合のみご乗車していただけます。またご乗車の際には、鳴き声やにおいなど、他のお客さまのご迷惑にならないようにご配慮をお願いいたします。
他のお客さまへのご迷惑、または運行の支障となると係員が判断した場合は、やむを得ずご乗車をお断りする場合がございますので、あらかじめご了承ください。
出典:大阪シティバス
名古屋市交通局
ペット(愛がん用小動物)の持ち込みについて、市バスでは次のすべての条件を満たしている場合に限り、いっしょにご乗車していただくことができます。- かご(ケージ)等に収容されており、他のお客さまにご迷惑をかけることがないこと
- かご(ケージ)等は、膝のうえに乗せられる大きさであること
- かご(ケージ)等の形状が、容易に変形しないもの
なお、他のお客さまにご迷惑になると運転士が判断した場合は、ご乗車をご遠慮いただく場合があります。アレルギー等をお持ちのお客さまもいらっしゃいますので、ご理解くださいますようお願いします。
出典:名古屋市交通局
このほかにも全国にさまざまなバス会社があるため、必ず事前に「乗車できるか」「会社ごとのルールはあるか」「ペットの料金はかかるか」などを確認してから乗るようにしましょう。
コミュニティバスに犬は乗れる?
「コミュニティバス」とは、交通空白地域や不便地域の解消等を図るため、市町村等が主体的に計画し運行しているバスのことを指します。
東京都港区のコミュニティバス「ちぃばす」や渋谷区のコミュニティバス「ハチ公バス」を運行するフジエクスプレスはサイトで「補助犬を除き、ペットは不可です」と案内していますが、編集部で確認したところ、小型の犬猫であればケージやキャリーバッグに入れることで乗車可能とのことです。
ハチ公バスはルートにより東急バスと京王バスが運行していますが、こちらも、小型の犬猫であれば乗車可能とのことでした。
ほかにも東京都武蔵野市のコミュニティバス「ムーバス」でもケージに入れることでペット同乗可となっています。
このようにサイト上ではペット不可となっていても、実際に問い合わせてみるとペット同乗可ということもあるため、事前に地域のコミュニティバス運行会社へ問い合わせてみることをおすすめします。
犬をバスに乗せるための事前準備
キャリーバッグに慣れさせておく
犬をバスに乗せるためには、ある程度の時間をキャリーバッグで過ごすことができるようにしておく必要があります。そのためにはキャリーバッグに入れば楽しいことがあると印象付けましょう。キャリーバッグに入ってお出かけする最初の場所は病院等ではなく、公園やドッグカフェなど犬が楽しめる場所を選びます。
キャリーバッグに入って飼い主さんと出かけると楽しいことが待っていると覚えてくれると、自分から入ってくれるようになります。
しつけ・トレーニング
バスに乗ったときにおとなしくしていられるためには、普段からのしつけも必要です。興奮して吠えると周りの人に迷惑をかけ、最悪の場合乗車拒否になる恐れがあります。
飼い主さんの制止コマンドには従うことができるように日頃から訓練しておきましょう。
トイレは済ませておく
室内でのトイレ訓練の際、おしっこをするときに「しっし」などの決まった掛け声をかけ、おしっこができたときにほめてあげるようにすると、飼い主さんの掛け声でおしっこができるようになります。掛け声でおしっこができるようになる前にバスに乗らなければならない場合は、直前に散歩に連れて行くなどして、事前に排泄は済ませておくようにしましょう。
マナーパンツに慣れさせておく
排泄を事前に済ませておいたとしても、念のためキャリーバッグにトイレシートを敷いておくと安心です。不安なときは、マナーパンツも着用するといいでしょう。マナーパンツも普段から着用し、慣れさせておくと愛犬のストレスも軽減されるでしょう。
犬とバスに乗る際はまず確認しましょう!
法律でペットのバス乗車は認められている
ただし乗車ルールはバス会社により異なる
殆どのバスでペットの乗車料金はかからない
乗車時は、動物が苦手な人、アレルギーを持った人へ配慮して
犬が苦手な人やアレルギーを持った人への配慮を忘れずに、そして愛犬への暑さ・寒さ対策は徹底した上でバスを利用しましょう。
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