犬のお手の教え方|右と左どっちから? 嫌がる・噛む場合の考え方をトレーナーが解説

初めてのしつけで、「愛犬にお手を教えてあげたい!」と思う飼い主さんは多いと思います。でも「お手ってどうやって教えたらいいのか」「そもそも教えた方がいいことなのか」など、疑問を持っている飼い主さんもいると思います。今回はドッグトレーナーの西岡が「犬のお手」について解説します。

お手は教えなきゃいけない?

僕は「お手」をあえて教えなくてもいいと考えています。よく飼い主さんが「うちの子はお手ができなくてー」とおっしゃるのですが、「できなくてもいいですよー」と答えます。トレーニングは、飼い主さんと愛犬が幸せに過ごす事が目的です。お手は飼い主さんと犬のコミュニケーション手段の一つですから、できなくて困ることがないなら、できるようになる必要もありません。

お手を教える理由

バーニーズの子犬

お手を含め、犬に芸(トリック)を教える事の意義は、飼い主さんと愛犬のコミュニケーションになるところにあります。そのトリックができるかできないかは、大した問題ではありません。愛犬がお手という行動を学習するまで、うまくいかなくて何度も教えたり方法を変えたり(おやつを使うなど)、愛犬としっかり向き合う時間を作るという事がすごく大切なんです!

試行錯誤しつつ、何度も頑張って教えてお手が出来た時、飼い主さんはとても嬉しく思うはずです。すごく嬉しくて、何度もやって何度も褒めてあげて、それは愛犬にとっても何よりの喜びになります。愛犬とより楽しく素敵な関係を築いていく事を求めるなら、お手などのトリックを教えるのはとてもいいことです。「できないからダメ」ではなく、「できたらもっと楽しいね!」という考え方をしましょう。

教える時期は?

教える時期は、正直いつでもいいと思います。子犬期に関してなら、もっと優先すべき社会化や生活、健康チェックに必要なトレーニングなどがあるので、後回しでも大丈夫です。

お手の教え方

いろいろな教え方がありますが、オヤツを使った方が早く教えることができます。

  1. 犬の片方の(お手の場合は右前足)前足を手の平に乗せる
  2. 褒めてオヤツをあげる
  3. まずは飼い主の手のひらに自分の右前足(左前足)を乗せるといいことがあると覚えさせることが大切です。オヤツに執着がない子なら、オモチャを使ったり、ただ褒めてあげるだけでもいいです。

  4. 犬の前足を下してあげる
  5. ずっと手の平に前足の乗せる状態は犬も疲れてしまいます。一度できたら、ゆっくり下してあげることが大切です。

  6. 1~3を繰り返す
  7. ある程度できるようになったら次へ進みましょう。

  8. 犬の前に手の平を出し少し待ってみる
  9. 犬が自分で前足を乗せて来たら覚えてきた証拠です! これができなかったら、もう少し1~3を練習しましょう。

コマンドは後から教えることができるので、焦らなくても大丈夫です。犬にとってコマンドは「言葉」だけではなく、「ボリューム」「音の高低差」「イントネーション」などを関連付けて学習します。焦って張り切った感じで「お手」を教えれば、いつでも張り切って言わなくてはならなくなってしまいます。コマンドを教える時はその時の感情に左右されず、いつも同じ調子で「お手」を伝えられるように心掛けましょう。

こんな時どうしたらいい?

飼い主さんがお手を教える時によくある疑問を解説します!

お手空振りする場合

おやつが欲しくて「勢い余って空振りしてしまう」っという子も少なくないと思います。空振りしたらダメかどうかは飼い主さん次第です。「正しくお手」を覚えさせたいのであれば、失敗した時におやつをあげたり褒めたりせず、正しくできた時おやつをあげたり、褒めたりしてあげましょう。「空振りしてる姿もかわいい」というのであれば、新しいトリックとして別のコマンドで教えてあげてもいいと思います。もしかしたら空振りしているわけではなく、お手した後に足を握られるのが嫌で「飼い主さんの手を避けている」ということも考えられます。トリックは飼い主さんとワンちゃんのコミュニケーションですので楽しく行うことが大切です。


投稿者@l_rock1014さん

英語や他のコマンド

コマンド(指示語)は「これじゃないとダメ」というのはありません。英語の場合は「お手→ハンド」「おかわり→ライトレフト」とすることが多いです。日本語であっても「お手」以外のコマンドを付けている人もいます。例えば、「こんにちは」や「握手」など、かわいらしものもあります。

来客があった時に「うちの子ちゃんとご挨拶できるのよ~」と、「こんにちは」や「握手」でお手ができるのを見せてあげるなど、一般的な「お手」とは違った楽しみがあると思います。オリジナルのコマンドを考えてみるのも楽しいですね!

噛んだり怒ったりする場合は?

前足を持たれるのを嫌がる子には無理せず、足を触るところから始めていきましょう。お手に限らず無理強いはせず、難しい場合はトレーナーに相談することが大切です。

左右どっちの手が良いの?

競技会などでは、お手は右手、おかわりは左手となっていますが、家庭犬はどちらでもいいです。飼い主さんのやりやすい方法を選びましょう。

コミュニケーションの一つ

お手などのトリックは、どうしても教えなければいけないものではありません。愛犬とのコミュニケーションの一環として、トリックを教えてあげましょう。「できないから、うちの子はダメだ」なんて思わずに、犬も飼い主さんも楽しむことが大切です。

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