
猫は桃を食べても大丈夫!便秘解消の効果あり、しかし与え過ぎには注意
夏から秋にかけて旬の季節を迎える桃。甘くてジューシーな桃は、猫も食べられる果物です。しかし、猫に桃を食べさせる場合、いくつか気をつけないといけないことがあります。今回は、桃の栄養素や与える際の注意点などを紹介します。
猫は桃を食べても大丈夫! 便秘解消の効果

猫も桃を食べても大丈夫です。水溶性食物繊維が豊富で、腸内環境を整え、保水性をあげることで、便秘の猫には効果があります。ビタミンは体の成長を補助してくれる働きがあります。そして、水分量が豊富なので、夏場の暑い季節は熱中症対策にもよいでしょう。
桃に含まれる栄養素

岡山が代表的な産地で、桃は7月から9月に旬を迎えます。炭水化物が多くを占め、水分量も豊富で夏バテには冷えた桃は最適です。
ビタミンE
トコフェロールとも呼ばれ、抗酸化作用を持ち、アンチエイジングに効果があります。ビタミンEが不足すると犬の場合は筋肉量の低下、猫の場合は脂肪症や心筋炎のリスクが高くなります。過剰摂取による危険性は低いとされています。ビタミンC
人の場合は意識して摂取しなければいけないビタミンですが、健康な犬や猫は体内でビタミンCを生成できるため必須ビタミンとは言えません。しかし、抗酸化成分として加齢や運動による酸化ストレスや、関節炎などに関連する病気の予防および治療に役立ちます。ほとんどのペットフードは十分な量が含まれていますが、病気等で肝臓での生成が十分でない場合、ビタミンCをフードに添加する必要があります。
カリウム
身体の中にある不要なナトリウムを排出する働きがあります。カテキン
お茶にも含まれるカテキンが桃には含まれていて、ポリフェノールの一種です。動脈硬化や心臓病、抗がん作用、糖尿病、アンチエイジングなどに効果があるとされています。桃の与え方
皮をむいて、種をきちんと取り除いて与えてあげましょう。桃の果実は軟らかいので消化はよいですが、食べやすいように小さめにカットして与えてあげることをおすすめします。
与える頻度や量
毎日与える必要はありません。与え過ぎは過剰な糖分やリンの摂取になり、肥満や腎臓病になる可能性があります。おやつ程度に1カットほど与えてあげるとよいでしょう。皮は与えないように
皮は農薬残留の危険性があったり、消化に良くないため、きちんと皮をむいてから与えるようにしましょう。桃の種の誤飲には注意
桃の種は大きく固いため、誤飲してしまうと胃や腸に残り、嘔吐や下痢、腸閉塞などを起こす可能性があります。そのため、きちんと種は取り除いて与えてあげるとよいでしょう。缶詰は糖分に注意
桃の缶詰は、シロップが豊富なため、大量に砂糖が入っていることが多いです。糖分の過剰摂取は肥満につながるため、缶詰は与えないようにしましょう。桃を与える際はアレルギーに注意

アレルギーを持っている子もいるので最初は少量を食べさせることからスタートさせてあげましょう。アレルギー症状の中には下痢なども含まれていますが、必ずしもアレルギーが原因ではない場合もあります。
桃に限らず、猫にとって初めての食べ物を与えるのは、摂取後はしばらく様子を見られる時にしましょう。食べさせた後に一緒にいられない場合は、その後の様子を観察することができないので、試す機会をずらした方が安心です。
もし、桃を食べて体調を崩したり下記のような症状が出た場合には、早めに動物病院に連絡をすることが懸命です。その際に、どの程度、いつ食べたかをきちんと説明するようにしましょう。
- 下痢や嘔吐
- 皮膚をかゆがる
- 元気がなくなる
- 目の充血
桃はおやつ程度に!

最終的には愛猫の健康は飼い主さん次第です。そのため、きちんと正しい情報を理解した上で、愛猫がずっと健康で長生きできるように大切に育ててあげてください!
なお、本稿は以下の情報を参照して執筆しています。
- 参照:日本ペット栄養学会(2014)『ペット栄養管理学テキストブック』