【獣医師執筆】犬はピーマンを食べて大丈夫!適量などの与え方や種などの注意点を解説
その苦味が苦手で、子どものころは食べられなかったという人も多くいるピーマン。大人になるにつれ、いつの間にかおいしく食べられるようになる不思議な野菜です。手ごろなお値段で通年手に入るので、頻繁に食卓に登場する野菜ですが、犬はピーマンを食べても大丈夫なのでしょうか。その成分とともに紹介します。
犬はピーマンを食べても大丈夫!
犬はピーマンを食べても大丈夫です。とはいえ、ピーマン特有のあの苦味が苦手な犬もいるようです。
犬にとって、ピーマンは必ず食べないといけないものというわけではありませんから、嫌がる場合は無理せずに与えないようにしましょう。また大量に食べると消化不良の原因になりますので、与える場合は量に気を付けてください。
犬へのピーマンの栄養効果
犬が食べても大丈夫なピーマンですが、具体的にはどんな成分が含まれているのでしょうか。
βカロテン
ピーマンに多く含まれるβカロテンは、抗酸化作用がある栄養素です。免疫力を高めてくれるので、ガンや心臓病の予防などにも効果的といわれています。これは、人間だけでなく犬にも同様のことです。また摂取することで、βカロテンがビタミンAに変換されます。ビタミンAは、皮膚のターンオーバーを調整するなどの役割を持っています。ビタミン類
ピーマンはビタミンCを始め、ビタミンA、B群、Kといったビタミン類も多く含まれています。なかでもビタミンCは豊富です。とはいえ、犬は体内でビタミンCを作ることができますので、無理に摂取させる必要はありません。しかし、老犬や病気で薬を摂取している愛犬の場合は、体内で十分なビタミンCが生成できないので別の形でサポートしてあげると良いでしょう。口臭予防にも
青ピーマンのクロロフィルの効果により、口臭予防に役立つ可能性が期待されています。犬にピーマンを与えるときの注意点・適量
また、初めて与える場合は少量からスタートし、下痢などの症状が見られた場合は与えるのをやめましょう。
総合栄養食へのトッピングやおやつとして与える場合は、1日の最適カロリー量の10%以内にしてください。1日の最適カロリー量はペトコトオリジナルのフレッシュドッグフード「ペトコトフーズ」の「フード診断」(無料)で簡単に計算することができます。
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種やヘタは取り除いて
ピーマンを犬に与えるとき、特に硬い種やヘタの部分は必ず取り除いてあげてください。消化に悪く、誤飲につながるため、与えるのは果肉部分のみにしておきましょう。犬にピーマンの肉詰めはNG!
ピーマンが主役の料理の代表が、肉詰めです。「肉とピーマンなら、犬でも大丈夫」と思う人もいるかもしれませんが、実は注意しなければいけません。肉ダネに玉ねぎのみじん切りは入っていませんか? 犬が玉ねぎを食べると、溶血性貧血といったネギ中毒になってしまいます。犬にピーマンの肉詰めを食べさせたい場合は、玉ねぎや塩コショウなどを使わずに作るようにしましょう。
パプリカは犬が食べても大丈夫?
ピーマンは犬に食べさせても良いことがわかりましたが、形が似たパプリカはどうなのだろう? と気になる飼い主さんもいるのではないでしょうか。実はピーマンもパプリカも、同じナス科のトウガラシ属の植物です。
そのため含まれている成分も似ています。しかもビタミンCやβカロテンは、ピーマンよりもパプリカのほうが多く含まれているのです。ピーマンと同様、与え過ぎに注意すればパプリカを犬に与えても大丈夫です。
まとめ
犬はピーマンを食べても大丈夫!
初めて与える際は少量にしてアレルギー反応がないか確認して
与える際は細かくして消化を助けよう
ピーマンの肉詰めを与えるのはNG!
とはいえ、食物アレルギーを持つ犬がいることも事実。もしピーマンを食べさせたあとに気になる症状が見られた場合は、速やかに獣医師に相談するようにしましょう。
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