【トレーナー解説】犬が唸る理由とは?唸るのをやめさせるしつけや対処方法を解説
犬が唸る理由は威嚇だけではなく、興奮しすぎたり、嬉しすぎて甘えていたり、ケガや病気が原因で痛みを感じていたりなど、さまざまな理由があります。今回は、犬が唸る理由やしつけ方法について、ドッグトレーナーの西岡が解説します。
犬が唸る理由
嫌だと思っている
犬によっては人に触られるのが嫌いな子、抱っこされるのが嫌いな子がいます。嫌なことをされると思った時に「嫌だ」と唸ることがあります。愛犬の様子をよく観察して、必要があれば触られることに慣れさせましょう。
怖い時や警戒している
犬が唸る時は警戒している時が多く「こっちに来るな!それ以上近づくなら噛むぞ」と訴えています。身の危険を感じて唸っている場合は、いつ「噛む」という攻撃行動に出るかわからないため、唸っている対象から離れましょう。
自分のものを取られると思っている
犬が食べているごはんに手を伸ばした時や、くわえて離さないおもちゃに手を伸ばした時にも唸ることがあります。人が手を出してもごはんを取らないことを教えてあげる必要があります。おもちゃの場合は「離せ」や「ちょうだい」などのコマンドを教えてあげることが大切です。
興奮している
ロープなどのおもちゃで遊んでいるうちに、だんだん本気になり、おもちゃを取られまいと唸ることがあります。この場合、一度遊ぶのをやめて落ち着かせたり「離せ」や「ちょうだい」のコマンドで遊びを一度リセットさせることも必要です。
ケガや病気がある
知らず知らずのうちに、ケガや病気がある場合にも唸ることがあります。「元気がない」「触ろうとすると唸る」場合には、一度病院で検査してもらったほうがいいでしょう。嬉しくて声に出ている
撫でている、触っている、抱っこしている時に唸る場合、嬉しくて気持ちが声に出る可能性があります。この場合は、鼻にしわがよっておらず、攻撃性が感じられません。ただ「ウーウー」と声が出る犬もいます。
しつけが必要な犬の唸りとしつけ方法
まずは「どんな時に、何に対して唸っているのか」をよく観察し、理解しましょう。
しつけを行う時は、決して唸っていることに対して叱ってはいけません。犬にとって大事な、一つの感情表現だということを飼い主さんがきちんと理解して、適切なしつけをすることが大切です。
触られたら唸る場合の対策
犬にとって、尻尾や足、耳など触られたくない部分があり、犬によっては足を拭く時など触られた時に唸るということがあります。▶トレーニング方法
- 体の一部を触ってみる
- 唸らなず触らせてくれたらおやつをあげる
- 少しずつ触る範囲を広げる
すでに苦手な部分があり、触られて唸る場合には、短い時間(足1本だけなど)で、いきなり全身を撫でようとせず、おやつをあげながら少しずつ慣らしていきましょう。
怖い・警戒しているから唸る場合
「知らない人が近付いて来る」「初めて見るもの」などに対して唸る場合は恐怖心からくる唸りです。恐怖から来る唸りは防衛本能のため、当然の行動ですが、日常のさまざまなものに過剰に反応するようならしつけが必要です。
子犬の頃の適切な時期に社会化トレーニングが最も有効ですが、社会化期が過ぎている場合は、犬が怖いと思っている対象について、「怖がる必要がないもの」「気にしなくて大丈夫」であることを教える必要があります。
▶トレーニング方法
- おやつをあげながら遠い距離で、唸る対象物を見せる
- 唸らなければ、ほんの少しだけ距離を縮める
- 距離を縮めたことでおやつを食べないで、唸るなら距離を離す
1~3を繰り返し、少しずつ対象物が近くなっても「怖くない」ということを教える方法があります。
唸る対象が物ではなく人などで、時間をかけて慣れさせることが難しい場合は「アイコンタクト」や「リーダーウォーク」など、意識を飼い主さんに向けることを練習しましょう。
守るために唸る場合
「自分のもの」が取られそうになる時に唸り、守るという行動を取る犬もいます。守り行動は恐怖とは異なり「逃げる」という選択よりも先に攻撃行動を取りやすいため、人と暮らす上で大切なルールはきちんと教えてあげる必要があります。
「取られたくない」と思わないように教えるためには、犬が取られても「楽しい」と思えることが大切です。
▶トレーニング方法
「離せ」や「ちょうだい」などのコマンドとルールを教えてあげましょう。 - 最初はご褒美を見せ、おもちゃを離したらご褒美をあげる
- また、おもちゃで遊んであげる
1~2を繰り返し、おもちゃを離すまでの時間が短くなったらコマンド(合図)を付けて練習しましょう。
おもちゃを離してほしいタイミングでコマンドを言い、離したらご褒美をあげることを繰り返し教えてあげます。
コマンドは飼い主さんが好きな言葉でOKです。一般的には「離せ」「ちょうだい」「出せ」「アウト」などが多いでしょう。
<おもちゃが好きな犬の場合>
おやつを使わなくても教えることができます。おもちゃを掴んだら無理に引くのではなく、動かないようにただ持つことがポイントです。そしてコマンドを言い、犬が離すのを待ちます。犬が離してくれた後はすぐにおもちゃで遊んであげましょう。
犬に「おもちゃを離しても取られるわけではなく、遊んでもらえるんだ!」ということを教えてあげることで、コマンドも一緒に覚えさせることができます。
<ごはん中に手を出すと唸る犬の場合>
犬がには、手から少量ずつ与えるようにしましょう。犬にとって、人の手は取られる危険性があるものではなく、ごはんが出てくるものだということを教えてあげましょう。
興奮して唸っている場合
特別攻撃的になっているわけではないため、多少の唸りは問題ありませんが、興奮しすぎている場合はエスカレートさせない必要があります。▶トレーニング方法
- 名前を呼んでアイコンタクト
- 意識が飼い主さんに向いたら「待て」「おすわり」のコマンド
コマンドで落ち着いたら褒めることを忘れないようにしましょう。
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「唸る」は犬の感情表現
「唸る」という行動は、犬の感情表現の一つです。なかには唸りがひどくて日常生活で困ることもあるかもしれません。
まずは犬が「なぜ唸っているのか」という理由を考えてみましょう。その上で「しつけが必要か」「どんなしつけ方法が適切なのか」をドッグトレーナーに相談することをおすすめします。
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