【獣医師執筆】犬はいんげんを食べても大丈夫!栄養成分や与える際の注意点を解説

【獣医師執筆】犬はいんげんを食べても大丈夫!栄養成分や与える際の注意点を解説

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料理の彩りに使われるいんげん。主役ではなく、脇役のイメージがあるいんげんですが、実は栄養豊富。そんないんげんを愛犬にも食べさせてあげたいと思う人もいるのではないでしょうか。実は、いんげんは犬が食べても良い食材です。ただし、あげるときに注意をしたいことも。そこで、いんげんを犬に与える方法や豊富な成分について紹介します。

犬が食べても大丈夫ないんげん豆の栄養成分

いんげん
年に3回収穫できることから「三度豆」とも呼ばれるいんげん。1年を通してスーパーで購入できますが、いんげんにはどんな成分が含まれているのでしょうか。

カリウム

カリウムはミネラルの一つで、細胞内の浸透圧を維持したり、細胞の活性を維持したりする役割があり、体内の不要なナトリウムを輩出してくれます。疲労回復にも良い効果を与えてくれ、欠乏すると「低カリウム血症」を発症することも。とても大事な成分であることに間違いはないのですが、過剰に摂取すること「高カリウム血症」の原因にもなるので注意しましょう。腎臓が弱っている場合は過剰になり心臓にダメージを与えてしまいます。摂取量に注意が必要です。

カルシウム

カルシウムは、別名「天然の精神安定剤」とも呼ばれています。骨や歯を丈夫にするだけではなく、神経や筋肉の活動を円滑に進むようにサポートをする役割があります。

マグネシウム

マグネシウムは体内にある300以上の酵素を助ける働きを持つミネラルです。子犬と成犬ともに、100gあたり0.04%〜0.3%のマグネシウムを摂取することが理想的とされています。

リン

リンは歯や骨を丈夫に保ったり、神経や筋肉を正常に保ったりする効果があります。腎臓病の犬の場合はリンは抑えた方が良いため、積極的には与えない方が良いでしょう。

犬にいんげんを与える際の注意点

いんげん

01【犬にいんげんを与える際の注意点】生はNG

犬はいんげんを食べても大丈夫ですが、必ず加熱した状態であげましょう。

いんげんには「レクチン」という成分が含まれています。レクチンは、植物自身が草食動物や昆虫から食べられることを防ぐ作用があります。そして、腸内の壁にくっつきやすいという性質があります。そのため、過度に摂取すると、栄養の吸収の阻害をしたり下痢や嘔吐の原因となったりしてしまいます。

レクチンは熱することで無毒化するため、犬にいんげんを与えるときは十分に湯がくことが大切です。細かくカットして与えるようにしてください。

02【犬にいんげんを与える際の注意点】与え過ぎ

前提として、犬は総合栄養食のごはんを食べていれば、それ以外は与える必要はありません。

おやつとして与える場合は、1日の最適カロリー量の10%以内にしてください。毎日の最適カロリー量はペトコトフーズの「カロリー計算」(無料)で簡単に計算することができます。

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03【犬にいんげんを与える際の注意点】アレルギー

食物アレルギーには、生まれつきの体質による先天性アレルギーと、長い期間同じ食材を食べることで発症する後天性アレルギーがあります。

初めて食べる食材を与える際は少量からスタートさせてあげましょう。アレルギーには以下の症状になる可能性が挙げられます。

  • 下痢
  • 嘔吐
  • 皮膚の痒み
  • 元気がない
  • 目の充血

上記のような症状があれば、すぐにかかりつけの獣医師に相談しましょう。一方で、アレルギーテストで陽性が出たから食べられないと思う飼い主さんも多いですが、それは間違いです。症状が出ていなければ食べさせても問題ありませんので、特定の食材を食べさせてアレルギー反応が出るか確認してみてください。



04【犬にいんげんを与える際の注意点】腎臓病

いんげんには、腎臓病の負担となるリンが含まれているため、腎臓病の犬には積極的には与えなくて良いでしょう。

まとめ

上目遣いのフレブル

十分に加熱したいんげんは犬が食べても大丈夫!
生のいんげんは下痢や嘔吐の原因となり危険
与える際は、細かく切って、少量をごはんのトッピングやおやつ程度に
栄養豊富ないんげん。犬に与えるときには、しっかり茹でたものにしましょう。正しい与え方で愛犬と楽しい食事の時間を楽しみましょう。

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