【獣医師監修】 ターキッシュアンゴラってどんな猫?性格・体重・寿命の特徴・迎え方
ターキッシュアンゴラは猫の中でもかなり歴史が深く、別名「トルコの生きる国宝」とも呼ばれています。ターキッシュアンゴラの中にはオッドアイと呼ばれる、左右の目の色が違う子もいます。オッドアイの猫はとてもかわいいですが、実は病気の発症の心配もあるんです。今回はターキッシュアンゴラの歴史や性格、原種や色の特徴、かかりやすい病気、ブリーダーや里親からの迎え方について紹介します。
ターキッシュアンゴラの基礎知識
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ターキッシュアンゴラは英語で「Turkish Angora」と表記します。Turkishは「トルコの」という意味で、トルコのアンカラ(旧アンゴラ)地方に生息していた猫であることから、その名が付けられました。
ターキッシュアンゴラの歴史
ターキッシュアンゴラはとても歴史が深い猫種です。それはフランスに「ターキッシュアンゴラはヨーロッパにおいて1800年後半〜1900年前半において猫界を代表するほど人気だ」と書かれた文献があるほどです。数を増やすためにペルシャ猫との交配が頻繁に行われた時代もありました。その結果、本来のターキッシュアンゴラとはほど遠い姿の別種になり、一時姿を消してしまいました。
そこで国の宝であるターキッシュアンゴラの血筋を守るため、アンカラにある動物園でターキッシュアンゴラの育成プログラムが行われました。
動物園で育てられたターキッシュアンゴラの一部はその後アメリカに渡り、主要な猫の血統書登録団体であるTICAやCFAに純血種として登録されています。
ターキッシュアンゴラの原種
1600年代のフランスの記録によると、祖先はいわゆる飼い猫で、ネコ科の動物の中では最も古いとされる「マヌルネコ」から進化した小型の猫が始まりとされています。ターキッシュアンゴラの性格
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ターキッシュアンゴラはバレリーナのように機敏です。そのため、ドアの上など私たちが想像もしないように上ることもあります。
とても社交的で愛情深い性格をしており、「猫なのに犬みたい」といわれることもしばしば。飼い主さんがしていること全てが気になって仕方ありません。
ターキッシュアンゴラは飼い主さんの気を引きたいといつも思っています。家に迎えた際はたくさんかまってあげましょう。
ターキッシュアンゴラの特徴
ターキッシュアンゴラの外観はV字(くさび形)の頭と尖った耳に飾り毛。そして全身を覆うシルクのような光沢を放つ被毛が特徴的です。目はアーモンド形で、オッドアイも少くありません。尻尾はキツネのようにゴージャスです。美しい毛並みを保つためにも、ブラッシングはこまめにしましょう。
ターキッシュアンゴラはスリムなので少し繊細なように見えますが、実は力強くてかなり筋肉質です。
ターキッシュアンゴラとターキッシュバンの違いは?
ターキッシュアンゴラ(左)、ターキッシュバン
ターキッシュアンゴラと同じくトルコ原産でターキッシュバンという猫がいます。名前は少し似ているかもしれませんが、見分けるのは容易です。
ターキッシュバンの毛色は「バンカラー」「バンパターン」といって全体的に白を基調とした毛色をしていて、頭と尻尾だけに色や模様が入っています。
顔もターキッシュアンゴラが鋭いV字型をして耳が上に向かって直立気味なのに対し、ターキッシュバンの顔は幅の広いV字型で耳はハの字を描くように斜めに向かっています。
ターキッシュアンゴラの平均寿命や体重
ターキッシュアンゴラの平均寿命は10歳〜13歳といわれており、一般的な猫の平均寿命が15歳前後なので少し短めといえるでしょう。平均体重はメスが2.5kg〜4kg、オスが3kg〜5kgです。
ターキッシュアンゴラの毛色
ターキッシュアンゴラの毛色は伝統的な白を中心に、最近では黒や、青、赤、クリームなどの単色からキジトラ(ブラウンマッカレルタビー)や白黒などバリエーション豊富になりました。ホワイト(白)
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飼い主さんのコメント
どのターキッシュアンゴラにも当てはまるわけではないと思いますが、愛猫しろの場合は人懐っこくて好奇心旺盛なので、はじめてのお客さんが来ても隠れずにスリスリして歓迎してくれます。
飼い主に対しても甘えんぼうなので自分から膝に乗ってきたり、布団に入ってきたり、気付くと隣にいたりするので(足音がしないのでたまにビックリしますが)可愛いです。(shiro6194)
ブラック(黒)
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キジトラ(ブラウンマッカレルタビー)
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ターキッシュアンゴラの育て方
ターキッシュアンゴラの育て方やお手入れの仕方を紹介します。Photo by suzuki.eisuke.731さん Thanks!
ブラッシング
ターキッシュアンゴラはトルコの山岳地帯で厳しい冬を越すため、柔らかくさわり心地も素晴らしい被毛を手に入れました。長さは長毛種の中でも中くらいで、アンダーコートのないシングルコートです。長毛種は耳の後ろや脇の下などに毛玉ができやすいため注意が必要で、週に1〜2回のブラッシングでシルクのような輝きを保ちます。
定期的な爪切り
定期的に爪切りをすることも重要です。猫の爪は針のように鋭いため、抱っこした時などに飼い主さんに引っかき傷ができたり、猫自身がカーペットやカーテンに爪が引っかかり怪我をしたりしてしまう可能性もあります。
子猫のうちから爪切りに少しずつ慣れさせてあげると良いでしょう。
ターキッシュアンゴラのかかりやすい病気
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ターキッシュアンゴラに限らず、毛が白色でオッドアイの目を持つ猫は聴覚障害になりやすいといわれています。
先天的な理由による聴覚障害は猫もその状態で慣れていますので、室内飼いであれば特に心配はありません。ただし寝ている猫に急に触れるなど、猫がびっくりするような行為は控えるようにしましょう。
オッドアイ猫の聴覚障害
オッドアイの正式名称は虹彩異色症といいます。眼球の色がついている部分である虹彩はメラニンの量によって決まっています。青と黄色のオッドアイの場合、青い瞳の側の耳に聴覚障害がある可能性があります。猫の毛や目の色はメラニンの構成成分であるメラノサイトという色素の量によって決まります。白猫が白く生まれてくる理由は、白猫遺伝子(W遺伝子)が色素の働きを抑制しているためです(W遺伝子を持たない白猫もいます)。
色素の量が少ないと目は青色になります。耳の中の感受器官であるコルチ器はメラノサイトと同じ細胞から、分裂を繰り返して形成されます。そのため、メラノサイトが欠乏すると聴覚障害になりやすいといわれています。
ターキッシュアンゴラはB型が多い?
2003年にトルコ・クルッカレ大学の研究チームが報告した論文によると、ターキッシュアンゴラとターキッシュバンはともに血液型がB型の猫が多いことがわかりました。猫の血液型はA型・B型、AB型の3種類で、一般的にA型が多いとされています。そのため輸血の際に血液型不適合が起こるリスクが高く、研究チームは事前に血液型の検査をしておくことが大切だと報告しています。
肥大型心筋症
猫の心筋症とは、心臓の筋肉に異常が起こることによって心臓が正常に機能しなくなってしまう病気です。詳しくは、以下の関連記事を御覧ください。泌尿器疾患
おしっこの病気が猫に一番多い病気です。多飲多尿でないか、尿の回数は少なくなっていないかなど、こまめにチェックしてあげてください。ターキッシュアンゴラのキャットフード
1. 総合栄養食を適量与える
総合栄養食を食べていても与える量が少なければ痩せてしまいますし、多ければ太ってしまいます。パッケージに書かれた食事量は目安ですので、ボディ・コンディション・スコアで「3」の「理想体型」を維持できる量を与えるようにしてください。
※参照:「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」(環境省)
2. 添加物の少ない新鮮なごはんを選ぶ
実際に、市販のドライフードを製造する工程の1つである高温加熱処理が、タンパク質の品質劣化を招き、熱に弱いビタミンを破壊し、さらには発がん性物質を生成してしまうことが、研究により判明しています。
そこで生まれたのが素材本来の旨味や香りが楽しめ、余計な添加物も入っていない「フレッシュフード」と呼ばれる新鮮なごはんです。ペトコトフーズもその一つで、子猫からシニア猫(老猫)まで毎日のごはんにすることができます。もちろん総合栄養食で、主食としてもOKですし、トッピングとしてもご利用いただけます。
また、水分量が70%ほどあるので、尿の活性化で腎臓病予防としても機能します。実際に従来のドライタイプのキャットフードよりも、水分がより多く含まれたフレッシュフード等を食べている猫の方が尿路結石になるリスクが約50%下がることが研究により明らかになっています。新鮮で美味しく、健康なごはんを選ぶことが長生きできる秘訣です。
ペトコトフーズの公式HPを見る
ターキッシュアンゴラの迎え方
ターキッシュアンゴラの迎え方はさまざまです。それぞれに長所と短所があるので、参考にしてみてください。保護猫の里親になる
保護され、里親を探している猫は雑種だけでなく、純血の猫も多くいます。PETOKOTO代表・大久保の愛犬コルクも、もともと足が内股という理由でペットショップの競り市で捨てられていた元保護犬でした。
ペトコトの姉妹サイトである保護犬・保護猫マッチングサイト「OMUSUBI(お結び)」も、ぜひ覗いてみてください。
OMUSUBIで保護犬猫を探す
ブリーダー・キャッテリーから迎える
血統など気にするのであれば信頼できるブリーダーから迎えるという方法もあります。実際にブリーダーの元へ見学に行くことで、育った環境を実際に知ることができます。また、育てる上でのアドバイスを聞くこともできます。ペットショップから迎える
ペットショップでは血統書付きのターキッシュアンゴラを見つけることができます。ターキッシュアンゴラと素敵な暮らしを!
ターキッシュアンゴラは愛情深い性格をしていますが、神経質な一面も持ち合わせているため多頭飼いにはあまり向いていません。ターキッシュアンゴラを家に迎える際は、たくさんの愛情を注いであげることで、猫にとって心地よい環境を作ってあげるようにしましょう!
なお、本稿は以下を参照して執筆しています。
- 「Turkish Angora Breed」(TCIA)
- About the Turkish Angora(CFA)
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ペトコトフーズのInstagramアカウント(@petokotofoods)では、獣医師やペット栄養管理士が出演する「食のお悩み相談会」を定期開催しています。愛猫 のごはんについて気になることがある方は、ぜひご参加ください。
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