保護犬を迎えた村上佳菜子さん独占インタビュー 「一緒に育てていこうと言われて、決心がついた」

保護犬を迎えた村上佳菜子さん独占インタビュー 「一緒に育てていこうと言われて、決心がついた」

プロフィギュアスケーターの村上佳菜子さんが今年8月、元保護犬「ViVi」ちゃんを家族に迎えました。村上さんは、小学校の頃から愛犬「チロル」ちゃんと競技生活を共に過ごしてきた愛犬家でもあります。今回、「ViVi」ちゃんのお迎え当日にお時間を頂き、保護犬を迎えようと思った経緯や「チロル」ちゃんとの暮らしについてお聞きしました。

今回、村上さんはペトことの姉妹サイトでもある保護犬・保護猫のマッチングサイト「OMUSUBI」(お結び)に個人としてご応募いただき、正式に譲渡が決まりました。犬との暮らしを検討されている方は、ぜひ「OMUSUBI」もご覧ください。


個人として保護犬を迎えたいと応募した

村上佳菜子さんとViViちゃん
初めてのお見合いの様子(OMUSUBIを運営するシロップオフィスにて)

――いつ頃から保護犬を迎えようと考えていたんですか?

昨年8月に子どものときから一緒に暮らしていたチロルを亡くして……。チロルは本当に私を支えてくれる存在だったので、お互い支え合えるパートナーがいたらいいなと思うようになってワンちゃんを探していました。「次に迎えるなら保護犬」と思っていたのですが、保護犬との出会い方や保護団体にどうコンタクトすればいいのかわからなかったんです。

そんなとき日本テレビの『天才!志村どうぶつ園』さんから宮古島の保護犬に会いに行く企画を頂いて、今年5月に行ってきました。宮古のワンちゃんたちを保護している方にお会いして、すごく素晴らしいなと思いました。

――番組は村上さんが保護犬を探してるのをご存じだったのでしょうか?

お見合いに備えて社員犬はなちゃんとお泊まりするViViちゃん
お見合いに備えて社員犬はなちゃん(左)とお泊まりするViViちゃん

そうなんです。プロデューサーさんがすごく仲良くさせていただいている方で、ワンちゃんを迎えたいという話をずっとしていたんです。それで「保護犬にしたいけど迎え方がわからないんです」って話をしてたら、「こういう企画があるから、一度行ってみたら?」といお話を頂いて。

その方はすごく私のことを考えてくれる方で、「運命だから、そこで無理に決める必要もないし、自分でちゃんと育てられる自信がなければそのまま帰ってきていいんだよ」と言ってくださって。今回こうやってViViに会えたのも、そのプロデューサーさんがいてくれたからだと思ってます。

――素晴らしい方ですね。宮古では気になる子もいたようですが、実際に検討はされたのでしょうか?

宮古のワンちゃんたちは中型犬や大型犬が多くて、住んでる環境も考えると自分が飼うにはちょっと大きかったんです。安易に迎えて幸せにできなかったら意味がないので、自信が持てる子にしようと思って、そのときは「ちょっと考えます」と言って戻ってきました。

ある程度小さいワンちゃんで女の子というのは考えていて、それからネットでもいろいろ探すようになりました。

村上佳菜子さん

――それでローラさんの「UNI Project」を見て応募されたんですね。個人として応募されたので、すぐには村上さんだと気付きませんでした(笑)。

TwitterとかInstagramとかで調べてたときにInstagramの「UNI Project」で紹介されてるViViを見つけて、「この子かわいい! 会ってみたい!」と思って「OMUSUBI」に応募しました。本当に個人としてワンちゃんを迎えたいなと思っていたので、マネージャーさんにも相談しないで普通に送りました(笑)。

――お見合いで実際に会ってみてどんな印象でしたか?

性格がチロルに似てるなと思いました。あんまり暴れないけど、楽しいときは元気に動いてるところなどがすごく似ていて、「もしかしたらチロルの生まれ変わりかもしれない」という気がして……。結婚相手にビビッと来るみたいな感覚がありました。

2回目のお見合いで表情が柔らかくなったViViちゃん
2回目のお見合いで表情が柔らかくなったViViちゃん

――お見合い後に少し悩まれていましたが、迷う部分があったのでしょうか?

そうですね。仕事でいろんなところに行くので、一人暮らしでちゃんと育てられるか心配な部分がありました。保護犬もペットショップと同じように、渡したら後はどうぞ責任を持ってという感じなのかなって思ってたんですが、保護団体のスタッフさんもOMUSUBIの皆さんも「一緒に育てていこう」って言ってくれて。これから困ったことがあったらこの方たちが相談に乗ってくれるし助けてくれる存在なんだなと信頼できて、「ViViを育てていこう」という決心がつきました。

――名前の「ViVi」はどうやって付けたんですか?

深いものはないのですが、パッと見た印象で「ヨーロピアン」だなと思って。仲良い友達で集まって、「ヨーロにしたら?」とか「ロッパは?」とか。「あー、ちょっとそれは違う」と話していて(笑)。

じゃあヨーロッパ系のブランドの名前はどうかなと思って、「Vivienne Westwood(ヴィヴィアン・ウエストウッド)」が出てきたのですが、「Vivienne(ヴィヴィアン)はちょっと違うな……」「ViVi(ヴィヴィ)は?」「それいい!」と決まりました。すごくかわいいし、しっくりくると思いました。

ViViちゃん

――読み方は「ビビ」ではなく「ヴィヴィ」なんですよね。

さっきの友達たちとも、「BiBi(ビビ)じゃだめ」「ViVi(ヴィヴィ)じゃなきゃ」と話していて(笑)。「ViVi(ヴィヴィ)」になりました。

チロルを抱きしめてから滑ると良い演技ができた

――チロルちゃんについても教えてください。

チロルは小学校3年生から去年の8月まで一緒に暮らしていたロングコートチワワの女の子です。初めてスケートの試合で海外に派遣してもらったときに「優勝できたら犬を飼ってもいい」という約束をしていて、優勝したのでチロルを迎えました。

スケートは3歳からやっていたのですが、それまではやらされてる感が強かったんです。でも初めて海外に派遣されて、優勝してチロルを迎えて。それがきっかけでスケートを本気で頑張るようになりました。ずっと支えてくれていた存在です。

チロルちゃん
チロルちゃん

――もともとチワワがいいと思っていたんですか?

練習の合間によく見に行くペットショップがあって、優勝したときはトイプードルを迎えるつもりで行ったんです。でも、そこにたまたまチロルのお母さんと生まれたばっかりのチロルの兄妹が爪切りで来ていて、「女の子いますか?」と聞いてみたら「1匹だけいます」と言われたんです。そこで運命を感じて、迎えることにしました。

――チロルという名前はどうやって付けたのでしょうか。

同じフィギュアスケート選手だった中野友加里さんが付けてくれてました。最初は母が、「何にしよう? レタスにしようかな?」と全部食べ物の名前を考えていて。「それは嫌だ」と言ってたら、友加里お姉ちゃんが、一緒のクラブだった子の愛犬がチョコだから、(チロルチョコで)「チロルにしよう」と言ってくれて決まりました。結局チロルも食べ物なんですけどね(笑)。

――初めての犬との暮らしはどうでしたか?

チロルのことが心配すぎて、小学校を早退して勝手に帰ったことがありました。スケートを理由に早退したのですが、なぜか母にバレるという。「次したらワンちゃん返すからね!」と母に怒られたことがありました(笑)。

村上佳菜子さん

――それはバレるでしょうね(笑)。浅田真央さんも愛犬家として有名ですが、スケート仲間で犬のつながりはありましたか?

チロルがあんまり他のワンちゃんが得意じゃなく、おうちっ子で散歩もあんまり行きたがらなかったので、ワンちゃん同士のつながりはなかったです。真央ちゃんの影響か、犬と暮らしてる人はけっこういましたね。いつもワンちゃんの話はしていました。私は真央ちゃんより先にチロルを迎えましたよ(笑)。

――チロルちゃんが競技生活の支えになっていた部分もあるんでしょうか?

とてもありますね。試合に行く前にチロルを抱きしめてから行くと良い演技ができたり。練習で怒られたときなど、悔しくて泣いて帰るとチロルが涙をペロっと舐めて慰めてくれたり。私にとってチロルは本当に心の支えで、私のママだと思ってました。「ママ〜」と呼ぶと来ていましたもん(笑)。

チロルちゃん

いつも私の側でチョコンと座ってくれて、チロルがいなかったら乗り越えられなかったかもしれないです。引退してちょうど今の仕事が落ち着いた頃にチロルが亡くなったので、最期まで見守ってくれたのかなと思います。思い出すと泣いちゃう。

こういう性格なので意外かもしれないですが、私はすべてをオープンにできるタイプではないんです。でもチロルにはいろんなこと話せて、いろんな感情を素直に出せて……。戻ってきてくれないかなとすごく思います。1年たったけど思い出すと悲しい。悲しいというか会いたくなる。お盆に戻ってきたのかなとか。

――ペットロスにはなりませんでしたか?

ワンちゃんがいなくなって、「もう飼えない」という方もいると思いますし、私もチロルのことを思い出すと泣いちゃうくらい悲しいです。でも、チロルがいなくなって、改めてすごく支えられてたんだと感じます。私がチロルを育てていただけじゃなくて、お互い支え合いながら成長していたんだなと。

チロルちゃん

新しい世界に入って今は競技生活のときと違ういろんな壁もあるのですが、一人でいるのがつらかったりするとき、「私には支え合える存在がいるべきなんだな」と思います。チロルみたいにお互い支え合って、お互い幸せになれるパートナーが欲しいと強く思うようになりました。

シングルで働いてても育てられることを証明したい

――今回ご自身で保護犬を迎えて、考えたことや読者に伝えたいことはありますか?

ViViは下あごが小さいというそれだけの理由で保護犬になった子です。保護犬になる理由はいろいろあると思いますが、そのようなワンちゃんたちがペットショップのワンちゃんたちと違うということに私は納得がいかないです。同じ命なので、同じようにかわいがられたらいいなとすごく思います。

ペットショップでワンちゃんを迎えた方が、「それは良くないことだ」と言われることもありますが、私は「ペットショップのワンちゃんも保護されてるワンちゃんも同じ命だよ。何も変わらないよ」と伝えたいです。迎えた人を責めるよりも、正しい育て方や渡し方をしてない人たちを指摘していくべきなんじゃないかなと思うんです。

でも、そういう声が出るのも「保護犬」という存在が多くの人に知られるようになったからこそだと思うので、一歩前進してるのかなとも思います。これからみんなの力で良くしていけたらいいですし、そのお手伝いができたらいいなと思います。

こんなふうに思えるようになったのもチロルあってこそですし、チロルあってこそのViViとの出会いですし、皆さんとの出会いだと思います。本当にチロルは感謝しきれないくらい大きな存在です。大好きです。


村上佳菜子さん

――これからViViちゃんとどんなペットライフを過ごしていきたいですか?

昔は名古屋で家族と一緒に暮らしてたのですが、今は東京で一人暮らしなので、「自分が育てる」という、子どもを授かったような気持ちでいます。でも、チロルとお互いを支え合えるパートナーになれたように、いつかViViともそういう関係になれたらいいなと思います。今は子どもだけど、そのうち姉妹になって、またママになっちゃうかもしれないです(笑)。

チロルのときは練習が忙しくて家に寝に帰ることしかできなくて、私が散歩に行ったりカフェに行ったりはほとんどできませんでした。今は引退して前よりは自由な時間があるので、散歩に行ったりカフェに行ったり、楽しいこともたくさんできたらいいなと思っています。

――宮古島にもViViちゃんと行けたらいいですね。

そう、宮古島が大好きなんですよ。一人で行っているくらい大好きなので、一緒に行けたらいいなと思います。前にお邪魔した団体さんにも、ワンちゃんを迎えましたとViViを紹介できたらいいなと思っています。楽しみ。

――最後に、保護犬を迎えることを迷ってる方にアドバイスをお願いします。

最近はシングルやバリバリ働く女性も増えてると思うので、保護犬を検討する上でちゃんと育てられるかというところがすごく悩む部分になのかなと思います。今回、一緒に育てていこうと言ってくれる団体さんもいるんだなと知ることができたので、まずは相談してみるといいですよと伝えたいです。私もちゃんと育てられるということを証明できるように、皆さんを頼りながらしっかりViViを育てていきたいと思います。

村上佳菜子さんとViViちゃん



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