【獣医師執筆】犬は干し芋を食べても大丈夫!栄養成分や与える際の注意点を解説

【獣医師執筆】犬は干し芋を食べても大丈夫!栄養成分や与える際の注意点を解説

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さつまいもを干して作る「干し芋」は素朴な自然派おやつとして、幅広い世代から人気があります。そのため、愛犬のおやつに取り入れたいという人もいるのではないでしょうか。干し芋は犬が食べても大丈夫な食べ物ですが、与える際には注意が必要です。今回は、干し芋が犬に与える影響を詳しく紹介します。

犬が食べて大丈夫な干し芋の栄養成分

干し芋

干し芋の成分(蒸し切干、100gあたり)
エネルギー(kcal) 303
水分(g) 22.2
たんぱく質(g) 3.1
脂質(g) 0.6
炭水化物(g) 71.9
カリウム(mg) 980
食物繊維(水溶性、g) 2.4
食物繊維(不溶性、g) 3.5

カリウム

カリウムは塩分を排出する働きがあり、血圧を維持してくれます。また、利尿作用により体内の水分量を調整してくれるので、代謝が良くなります。

食物繊維

食物繊維には、便質を改善し便通を促す不溶性繊維と腸内の不要なものを排出する水溶性繊維があります。干し芋にはいずれの食物繊維も含まれていて、これは私たち人間と同様、犬にとっても腸内環境を整えてくれる大切な成分の一つになります。しかし犬は本来、食物繊維の消化が苦手です。そのため干し芋を食べすぎると下痢などの症状が現れることがあります。

ビタミン類

天日干しされた干し芋には、ビタミンB1やビタミンC、ビタミンEなどのビタミン類が含まれています。そのため抗酸化作用や免疫力アップなどが期待できます。

犬に干し芋を与える際の注意点

干し芋

糖質の摂りすぎ

甘さがおいしい干し芋ですが、多くの糖質が含まれています。そのため、少量なら問題ありませんが、頻繁に与え続けると肥満になってしまう恐れがあります。

前提として、犬は総合栄養食のごはんを食べていれば、それ以外は与える必要はありません。与え過ぎは肥満の原因になりますし、タンパク質のため、過剰摂取は腎臓病のリスクもあります。

おやつとして与える場合は、1日の最適カロリー量の10%以内にしてください。毎日の最適カロリー量はペトコトフーズの「カロリー計算」(無料)で簡単に計算することができます。

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下痢

干し芋に含まれる食物繊維や糖脂質は下痢の原因にもなります。愛犬に干し芋を与えるときは、与え過ぎに注意するようにしましょう。



アレルギー

稀ではありますが、時々アレルギーを持っている子もいるので、最初は少量を食べさせることからスタートしてあげましょう。干し芋を与えたあとに皮膚をかゆがる、目が充血するといった症状がみられた場合は、獣医師に相談してください。 食物アレルギーには、生まれつきの体質による先天性アレルギーと、長い期間同じ食材を食べることで発症する後天性アレルギーがあります。

初めて食べる食材を与える際は少量からスタートさせてあげましょう。アレルギーには以下の症状になる可能性が挙げられます。

  • 下痢
  • 嘔吐
  • 皮膚の痒み
  • 元気がない
  • 目の充血

上記のような症状があれば、すぐにかかりつけの獣医師に相談しましょう。一方で、アレルギーテストで陽性が出たから食べられないと思う飼い主さんも多いですが、それは間違いです。症状が出ていなければ食べさせても問題ありませんので、特定の食材を食べさせてアレルギー反応が出るか確認してみてください。



犬用干し芋がおすすめ

さつまいものみで作られた干し芋であれば人間用であっても一緒に楽しめますが、なかには砂糖や添加物が加えられたものがあります。その点、犬用の干し芋であれば、犬が口にしてよい食材でのみつくられているので安心して与えることができておすすめです。

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犬用に作られた、無添加の干し芋おやつです。匂いづけや味付けをしていないものなので、ヘルシーに干し芋を楽しむことができます。

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まとめ

犬の後ろ姿

干し芋はあげすぎに注意
腸内環境改善、免疫力アップといったメリットがある
日本で長く愛されている自然派スイーツの干し芋は、愛犬と一緒に楽しめる食べ物です。とはいえ、与え過ぎには注意が必要。特別な日のごほうびやしつけのときのトリーツとして、うまく愛犬との暮らしに取り入れるようにしましょう。

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