【ドッグトレーナー解説】犬がマウンティングするシーン別の理由は?やめさせる方法を解説

【ドッグトレーナー解説】犬がマウンティングするシーン別の理由は?やめさせる方法を解説

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愛犬のマウンティングに悩んでいる飼い主さんは少なくないと思います。飼い主さんにしてしまう子や、オス同士でする子、中にはぬいぐるみやクッションにする子もいるのではないでしょうか。マウンティングはオスだけがするわけではなく、メスであってもする本能的な行動です。今回は、マウンティングをする理由やしつけの方法などを、ドッグトレーナーの西岡が解説します。

犬がマウンティングをする意味

マウンティングする犬

トレーナーとして考える「犬のマウンティング」の意味は3つあります。

  1. 発情
  2. 権勢(けんせい)
  3. 遊び、習慣

どれも犬の本能的な行動でありますが、固体差も大きく、状況によっては行動原理が入り組み判断が難しい場合もあります。それでは、1つずつ見てみましょう。

【犬がマウンティングする理由】01:発情

基本的に、ヒート中の雌犬(メス)の匂いにより、雄犬(オス)は発情します。固体差はありますが、犬のマウンティングの本能的な行動としては、最も強いものだと思います。

特に本能の強いオスや、交配経験のあるオスだと、マウンティングだけでなくご飯を食べなくなったり、なかなか寝なくなったりします。

ストレスがかなり大きく、身体的な負担も大きいといえます。またオスだけでなく、メスも発情期の興奮によってマウンティングをする場合があります。

【犬がマウンティングする理由】02:権勢

権勢とは、「自分のほうが偉いんだぞ!」と態度で示すことを指します。

祖先であるオオカミが持っていた権勢欲により、マウンティングなどの行動によって、それぞれの上下関係を形成しているといわれています。

ただ、今はそういった考えも古くなっており、全てが権勢欲からの行動とはいえなくなっています。

しかし、権勢によるマウンティングは犬同士でよく起こり得ることですし、飼い主さんをはじめ、来客の足や腕にマウンティングをすることも、この権勢欲求によることが考えられます。

オスに限らずメスでも起こります。特に権勢が飼い主に対しての行動である場合は、どんな状況であっても許容するのはあまりオススメしません。きちんと主従関係を形成することが大切です。

【犬がマウンティングする理由】03:遊び、習慣

犬同士が仲良しで慣れている場合の遊びや、クッションやぬいぐるみなどに対して遊びでマウンティングするケースも多いです。

こちらもオスに限らずメスでも起こります。猫にすることもあります。遊びとしてもそうですし、ストレス解消としてしてる場合もありますが、途中から目的が発情だったり権勢に変わってくることもあります。

よほど仲良しな犬同士や同居犬では良いと思いますが、ドッグランなどで手当たり次第に行うのは、相手の飼い主さんも不愉快な気持ちになりますので注意が必要です。

マウンティングをされている対象の子の精神的な負担にもなりますし、上から腰付近に重力がかかるため、ヘルニアなどの身体的(腰や股関節など)な負担にもなります。トラブルの原因になりやすいので、やめさせるべきでしょう。

犬のマウンティングはいつから始まる?

遊ぶ子犬

犬のマウンティングは早い子だと生後2〜3カ月で始まることもありますが、一般的には生後6カ月〜12カ月頃にマウンティングが始まるとされています。

犬のマウンティングはやめさせるべき?

マウンティングする犬

犬のマウンティング自体が悪い行動というわけではありませんが、どんな理由であれ状況的、環境的にもやめさせたほうがいいでしょう。

行動が習慣化することでのトラブルも多く、マウンティングをしている子自身も、オスなら陰茎部から出血をしたり、雑菌が入って炎症を起こし病気になったり、健康面でも悪影響を及ぼす可能性があります。

また、マウンティングされた犬の身体的負担だけでなく、マウンティングをする犬も腰や股関節に負担がかかることが多いです。

特にコーギーやダックスフンドなど胴長短足犬種の場合、より負担がかかりやすいので気を付けましょう。

犬のマウンティングをやめさせる方法

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【犬のマウンティングをやめさせる方法】01:不妊去勢手術

犬のマウンティングの原因である「発情」の行動を抑制するためには、まずは不妊去勢手術をオススメします。

不妊去勢しない限りは興奮の制御が難しくなり、飼い主さんも愛犬もお互いに大変で、噛みついてきたり事故などのトラブルに巻き込まれることもあります。

ただ、不妊去勢した後も、権勢や遊びなどでマウンティングをすることは考えられます。

その場合の止め方については、単純に叱れば良いものではありません。


【犬のマウンティングをやめさせる方法】02:呼び戻し

犬がマウンティングしているときに名前を呼び、飼い主さんのほうに帰ってきてくれれば、マウンティングをやめている状態になります。

どんな状況下でも「呼んだら飼い主さんの元へ来る」という「呼び戻しトレーニング」を徹底することでお互いストレスなくマウンティングをやめさせることができます

難しい場合はドッグトレーナーに相談しましょう。




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気をつけても犬がマウンティングをしてしまう場合は?

マッサージする犬

気を付けていても、ドッグランなどで愛犬がマウンティングをしてしまうこともあるかと思います。その場合は、簡単なことですが相手の犬からすぐに離してあげましょう。

また、この場合に大切なことは、名前を呼んだ時に呼び戻しができるようにしておくことです。

犬のマウンティングは理由を把握することから!

くつろぐ犬

犬がマウンティングをする主な理由は「発情」「権勢」「遊び、習慣」
マウンティングはするほうもされるほうも、身体的・精神的にストレスがかかる
不妊去勢手術をすることで、発情を抑制することができる
飼い主同士のトラブルを避けるためにも、マナーを守り、正しくしつけを行おう

マウンティングは、犬同士だけでなく、飼い主さんとのトラブルにもなってしまう行為です。

犬と暮らしている以上は、マナーを守って、素敵なペットライフを過ごしてください!


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