【獣医師執筆】猫がこんにゃくを食べるのはNG!理由や食べた場合の対処法を解説

【獣医師執筆】猫がこんにゃくを食べるのはNG!理由や食べた場合の対処法を解説

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猫にこんにゃくを食べさせるのはおすすめできません。低カロリーでダイエット中の食事に取り入れる人も多いヘルシー食材ですが、猫にとって消化に良いものではりません。こんにゃくが猫におすすめできない理由を解説します。

猫にこんにゃくを与えることをおすすめしない理由

こんにゃく
食物繊維を多く含むこんにゃくを犬に与えることはやめましょう。こんにゃくには食物繊維が多く含まれており、猫は食物繊維の消化が苦手だからです。少量であれば問題なく消化できる猫もいますが、下痢や嘔吐といった消化不良の症状をみせる猫もいます。

さらに、こんにゃく特有の弾力ある食感にも注意が必要です。こんにゃくのように弾力がある食べ物をよく噛まずに飲みこんでしまうと、のどに詰まらせてしまいます。そのため、猫にこんにゃくを与えることはおすすめできません。

糸こんにゃくやしらたきは大丈夫?

さまざまな種類があるこんにゃく。定番の板こんにゃくに並び、よく食卓に登場するのは糸こんにゃくやしらたきではないでしょうか。もちろん、これらも板こんにゃくと同様の成分が含まれています。猫にとっては消化が難しいので与えないようにしましょう。

こんにゃくゼリーもあげてはだめ

おやつとして人気の「こんにゃくゼリー」も、猫に与えてはいけません。こんにゃくと同じように弾力があるため、のどに詰まりやすいというのも理由の一つですが、そもそも人間用のおやつなので甘味料などが含まれています。こんにゃくゼリーは猫に与えてはいけません。

こんにゃくの成分

たまこんにゃく

こんにゃくに含まれる成分を見てみましょう。

こんにゃくの成分(生、100gあたり)
エネルギー(kcal) 7
水分(g) 96.2
たんぱく質(g) 0.1
炭水化物(g) 3.3
カリウム(mg) 44
カルシウム(mg) 68
ヨウ素(μg) 93
食物繊維(不溶性、g) 3.0

カリウム

カリウムには利尿作用があるほか、疲労回復にも良い効果を与えてくれます。欠乏すると「低カリウム血症」を発症し、子猫の中には、情緒不安や筋麻痺などの症状がみられたという報告もされています。

とても大事な成分であることに間違いはないのですが、過剰に摂取することで今度は「高カリウム血症」の原因になってしまうため、注意が必要です。

カルシウム

別名「天然の精神安定剤」とも呼ばれているカルシウムは骨や歯を丈夫にするだけではなく、神経や筋肉の活動を円滑に進むようにサポートをする役割をします。

食物繊維

こんにゃくには、食物繊維が多く含まれています。食物繊維は胃腸環境を整え便秘解消などに役立ちます。一方で、もともと肉食動物であった猫にとって食物繊維は消化しにくい成分でもあります。

猫のダイエットは、こんにゃくを食べさせる以外の方法を

じゃれる猫

人間であれば、肉やごはんのかわりにこんにゃくを食べるなどする「こんにゃく置き換えダイエット」はありかもしれません。しかし、猫のダイエットの場合は別の方法を考えてあげましょう。運動量を増やしてあげたり、食事量をいつもの8割程度におさえて様子を見たりと、獣医師と相談しながらダイエットを進めて、適正体重を目指しましょう。



猫にはこんにゃくをあげないで

ねこ

ヘルシー食材で知られるこんにゃくですが、猫にこんにゃくをあげることはやめておきましょう。そもそもこんにゃくの成分のうち、97%が水分です。さらに水分以外の成分も、ほかの食材で補える栄養ばかりです。

確かに、気を付けながら少量与えれば問題なく消化できる猫もいますが、だからといってわざわざこんにゃくで補わなければならない栄養が含まれていることはないのです。

また、こんにゃくの主原料である「芋」にアレルギー反応を起こす猫もいます。もし誤って食べてしまった場合、気になる症状があれば速やかに獣医師に相談してください。

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