【獣医師執筆】犬に海苔を食べても大丈夫!与える量や与える際の注意点を解説

【獣医師執筆】犬に海苔を食べても大丈夫!与える量や与える際の注意点を解説

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少量であれば、海苔(のり)は犬が食べても大丈夫な食材です。ただしコンビニ等で売っているおにぎりを巻いている海苔は、味や添加物が含まれる海苔の場合が多いので、与えないほうがいいでしょう。今回は海苔の中でも、私たちがよく食べているスサビノリの栄養素や注意点等を紹介します。

犬が食べても大丈夫な海苔に含まれる栄養素

海苔

犬は海苔を食べても大丈夫ですが、与える際は注意が必要です。

食物繊維

食物繊維は、食物繊維は腸内に溜まった不要な老廃物を排泄する働きのほか、血中のコレステロールを下げたり免疫力を上げてくれたりする効果があります。

マグネシウム

カルシウムやリンとともに、骨を構成する重要な成分であると同時に、300種類以上ある酵素の働きを助けます。

ビタミンC

ビタミンCはアスコルビン酸とも呼ばれ、生体内の異物解毒や免疫機能を促進します。

犬に海苔を与える際の注意点

海苔

01【犬に海苔を与える際の注意点】アレルギー

食物アレルギーには、生まれつきの体質による先天性アレルギーと、長い期間同じ食材を食べることで発症する後天性アレルギーがあります。

初めて食べる食材を与える際は少量からスタートさせてあげましょう。アレルギーには以下の症状になる可能性が挙げられます。

  • 下痢
  • 嘔吐
  • 皮膚の痒み
  • 元気がない
  • 目の充血

上記のような症状があれば、すぐにかかりつけの獣医師に相談しましょう。一方で、アレルギーテストで陽性が出たから食べられないと思う飼い主さんも多いですが、それは間違いです。症状が出ていなければ食べさせても問題ありませんので、特定の食材を食べさせてアレルギー反応が出るか確認してみてください。




02【犬に海苔を与える際の注意点】与える量

犬

前提として、犬は総合栄養食のごはんを食べていれば、それ以外は与える必要はありません。

おやつとして与える場合は、1日の最適カロリー量の10%以内にしてください。毎日の最適カロリー量はペトコトフーズの「カロリー計算」(無料)で簡単に計算することができます。

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03【犬に海苔を与える際の注意点】細かく刻む

味の付いていない海苔を細かく刻んでから与えましょう。細かく刻むことによって、海苔が犬の喉に張り付く危険性を減らすことができます。

03【犬に海苔を与える際の注意点】腎臓病

藻類や豆類、種実類や魚介類などにマグネシウムは多く含まれています。マグネシウムをはじめ各種ミネラル、シュウ酸が多い食品を食べ過ぎると、それが結晶化して結石という小さな石の塊のようなものができ、尿が体外へ排出できない状態を指します。

以下の症状が見られたら、動物病院で相談するようにしましょう。

  • 尿の回数・量の減少
  • 頻尿
  • 血尿
  • 嘔吐
  • トイレ以外での粗相
  • 尿がキラキラしている

最悪の場合、腎臓に負担がかかり、尿毒症(腎臓が機能しなくなり、体外へ老廃物や毒素を排出できない症状)という病気になり死に至る可能性もあるため、腎臓疾患の犬には与えないようにしましょう。

04【犬に海苔を与える際の注意点】味付けはNG

コンビニで販売しているおにぎりは、味付け海苔が使われている場合が多いです。韓国海苔などの味付け海苔は塩分濃度が高いため、前述した通り尿路結石になる恐れや、腎臓に負担がかかる可能性があります。




05【犬に海苔を与える際の注意点】消化に注意

海苔は食物繊維が豊富な食材です。しかし食物繊維は消化しにくいために摂取しすぎると下痢を引き起こす原因になることがあります。

06【犬に海苔を与える際の注意点】窒息に注意

海苔は喉に張り付きやすいため、窒息の原因になる可能性があります。もし海苔が犬の喉に詰まった場合は、犬を横に寝かせ首を伸ばして、頭を少し後ろにそらした状態で舌を引張り出してすぐに取り出してください。

まとめ

犬

細かく刻んでから与えましょう
味付け海苔はNG
与え過ぎに注意

人間が普段食べている食材でも、犬が食べてはいけないものも多数存在します。海苔に限らず「この食べ物を犬は食べていいのかな?」と疑問に思った場合は、すぐに調べるようにしましょう。

参考文献


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