【獣医師執筆】犬は豆腐を食べても大丈夫!栄養成分や与える際の注意点を解説

【獣医師執筆】犬は豆腐を食べても大丈夫!栄養成分や与える際の注意点を解説

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豆腐は、今も昔も日本の食文化に欠かせない食べ物です。食卓に並ぶと、愛犬が欲しそうな顔で見てくることもあるのではないでしょうか。豆腐は犬が食べても大丈夫な食材です。しかし、与える際には注意点があります。今回は、豆腐の栄養素や犬の体への影響について解説します。

犬が食べて大丈夫な豆腐の栄養成分

豆腐

豆腐はタンパク質やカルシウム、ビタミンB1を多く含み、犬が食べても大丈夫な食材です。

豆腐(絹) 鶏ささ身(茹で) 小松菜(茹で) 紅鮭(焼き)
エネルギー 62kcal 134kcal 15kcal 177kcal
タンパク質 5.3g 29.6g 1.6g 28.5g
脂質 3.5g 1.0g 0.1g 6.0g
カルシウム 75mg 5mg 150mg 16mg
ビタミンB1 0.11mg 0.09mg 0.04mg 0.27mg
※各100g当たり、参照:「食品成分データベース」(文部科学省)

イソフラボン

豆腐の原料である大豆にはイソフラボンが含まれており、抗酸化作用があります。これは体内の活性酸素を除去する効果が期待できます。

植物性たんぱく質

たんぱく質は、筋肉や血液、皮膚、被毛など、体を作るために必要な栄養素です。また、体の調子を整えてくれる作用もあります。

オリゴ糖

オリゴ糖は、ビフィズス菌をはじめとする腸内の善玉菌の栄養分になります。善玉菌は、排泄をスムーズにしたり、発がん性物質の発生を誘因する悪玉菌の活動を抑えたりする働きがあります。

カルシウム

別名「天然の精神安定剤」とも呼ばれているカルシウムは、骨や歯を丈夫にするだけではなく、神経や筋肉の活動が円滑に進むようにサポートする役割があります。

犬が豆腐を食べる際に注意したい栄養成分

豆腐

カルシウムや脂質以外にも、体に良い栄養素でありながら摂り過ぎに注意したい栄養素があります。

リノール酸

豆腐の脂質に含まれているリノール酸は、血中の悪玉コレステロールを減らす働きがあり、高血圧の予防に効果的です。ただし過剰に摂取してしまうと、善玉コレステロールも減らしてしまいます。

フィチン酸

フィチン酸はデトックス作用が強いため、適度に摂取すればプラスの効果が得られます。しかし過剰に摂取してしまうと、5大栄養素の1つであるミネラルの排出も促してしまいます。

サポニン

大豆に含まれているサポニンには抗酸化作用があり、老化や免疫力の低下を防ぐ働きがあります。しかし、胃の弱い犬が過剰に摂取すると、下痢や腸の炎症を起こしてしまう可能性があります。

犬に豆腐を与える際の注意点

犬

01【犬に豆腐を与える際の注意点】大豆アレルギー

アレルギーは、生まれつきの体質による先天性アレルギーと、長い期間同じ食材を食べることで発症する可能性のある後天性アレルギーがあります。

食物アレルギーには、生まれつきの体質による先天性アレルギーと、長い期間同じ食材を食べることで発症する後天性アレルギーがあります。

初めて食べる食材を与える際は少量からスタートさせてあげましょう。アレルギーには以下の症状になる可能性が挙げられます。

  • 下痢
  • 嘔吐
  • 皮膚の痒み
  • 元気がない
  • 目の充血

上記のような症状があれば、すぐにかかりつけの獣医師に相談しましょう。一方で、アレルギーテストで陽性が出たから食べられないと思う飼い主さんも多いですが、それは間違いです。症状が出ていなければ食べさせても問題ありませんので、特定の食材を食べさせてアレルギー反応が出るか確認してみてください。



02【犬に豆腐を与える際の注意点】腎不全

製品ごとに若干の差はありますが、豆腐にはカルシウムが豊富に含まれています。100gあたりのカルシウム含有量は、木綿豆腐が120mg、絹ごし豆腐が43mg程度です。

カルシウムは、歯や骨を作るために必要不可欠な栄養素ですが、カルシウムをはじめ各種ミネラル、シュウ酸が多い食品などを食べ過ぎると、それが結晶化し、腎臓、尿管、膀胱、尿道の中に結石ができてしまう可能性があります。

結石が尿管や尿道に詰まってしまうと、排尿ができないために腎臓機能が停止してしまい、最終的に腎不全になってしまいます。ただし、与え過ぎなければ問題ありません。

03【犬に豆腐を与える際の注意点】肥満

豆腐の原料である大豆には、脂質が多く含まれています。脂質が多いということはカロリーも高いということ。そのため、与え過ぎるとカロリーオーバーとなり、肥満につながってしまいます。

前提として、犬は総合栄養食のごはんを食べていれば、それ以外は与える必要はありません。

おやつとして与える場合は、1日の最適カロリー量の10%以内にしてください。毎日の最適カロリー量はペトコトフーズの「カロリー計算」(無料)で簡単に計算することができます。

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犬は豆乳を飲んでも大丈夫です。ただし与える際には、砂糖や塩、乳化剤等が入っていない、成分無調整の豆乳を選ぶようにしましょう。

豆乳には、利尿作用の高いカリウムが豊富に含まれています。そのため、飲みすぎてしまうと頻尿や下痢になってしまう可能性もあります。豆乳を与える際は少量にするか、豆乳で作られた犬用のおやつにすると安心です。

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まとめ

豆腐を見つめるトイプードル
豆腐を初めて与える際は、アレルギーに注意
栄養価が高い食品だが、与え過ぎに気をつける
豆腐や豆乳で作られた犬用おやつもオススメ

犬に豆腐を与える際は、お腹の冷えを防ぐために、人肌程度に温めたものを与えるようにしてくださいね。

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