犬はキャベツを食べても大丈夫!甲状腺腫や結石のリスクに注意
栄養が豊富で健康に良いとされるキャベツ。一年を通してスーパーで売られているので食卓に上がる機会も多いと思いますが、実はキャベツは犬にとって注意しなければいけない成分を含んでいます。今回はキャベツの栄養素や犬にキャベツを与える際の注意点、葉や芯など、部位で変わる栄養素について紹介します。
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犬はキャベツを食べても大丈夫

キャベツはビタミンCやビタミンU、カリウム、葉酸、カルシウムなどが豊富で、犬が食べても大丈夫な野菜です。なお、キャベツは食物繊維が豊富な野菜というイメージですが実際は100g中1.8gほどで、特別多いわけではありません。
ビタミンC
ビタミンCは白血球やリンパ球の働きをサポートし、免疫力を高めてくれます。抗酸化作用も強くがん予防やアンチエイジングの効果が期待されます。キャベツのビタミンCは100g中41mgで、みかんの100g中32mgより多く含まれています。ビタミンU
ビタミンUはキャベツから発見されたことから「キャベジン」とも呼ばれます。胃酸の過剰分泌を抑えるとともに、胃の粘膜を保護して胃の働きをサポートしてくれます。カリウム
カリウムは過剰な塩分を排出してナトリウムとのバランスを保ち、血圧を安定させる効果があります。ただ腎臓が弱っている場合はカリウムが過剰になり、心臓にダメージを与えてしまいます。腎臓に不安のある子は摂取量に気を付けましょう。キャベツには100g中200mgのカリウムが含まれます。※参照:「食品成分データベース」(文部科学省)
キャベツは与え方に注意が必要

犬はキャベツを食べても大丈夫ですが、与え方には注意が必要です。
キャベツには、尿路結石をつくる可能性のあるシュウ酸や甲状腺機能低下症になってしまう恐れのあるゴイトロゲンを含んでいます。長期的、また大量に与えてはいけません。
総合栄養食へのトッピングやおやつとして与える場合は、1日の最適カロリー量の10%以内にしてください。1日の最適カロリー量はペトことオリジナルのドッグフード「PETOKOTO FOODS」の「フード診断」で簡単に計算することができます。

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シュウ酸
キャベツにはシュウ酸が豊富に含まれています。シュウ酸は体内でカルシウムと結びつきシュウ酸カルシウムとなります。やがてそれが結晶化すると腎臓、尿管、膀胱、尿道の中に結石となってしまいます。結晶が尿管や尿道につまってしまうと、排尿ができないために腎臓機能が停止をし、最終的に腎不全になってしまいます。
ゴイトロゲン
キャベツや大根、ブロッコリー等のアブラナ科に属している野菜にはゴイトロゲンという成分が含まれています。ゴイトロゲンは、体内において甲状腺ホルモンをつくるために必要なヨウ素の吸収を阻害してしまいます。甲状腺ホルモンは代謝の調節を司る働きがあり、ゴイトロゲンを過剰に摂取してしまうと、甲状腺機能低下症という病気になってしまう恐れがあります。
調理方法や部位で変わるキャベツの栄養

生のキャベツ
生のキャベツは加熱等により栄養価が失われていないため、とても健康的です。ただし生野菜は消化されにくいので、細かく切ってあげるとよいでしょう。茹でたキャベツ
キャベツは水溶性ビタミンをたくさん含んでいます。そのため、加熱してしまうとキャベツに含まれているビタミンのほとんどを失ってしまいます。キャベツは短時間で加熱することをおすすめします。キャベツの葉
キャベツの葉は犬が食べても大丈夫です。ただし、前述したシュウ酸はキャベツの内葉より外葉に含まれています。外葉は農薬がかかっている恐れもあるため、できるだけ内葉をあげましょう。キャベツの芯
芯は根の一部なので、土から吸い上げた農薬が凝縮されやすい場所です。加熱しても完全に農薬が除去できるわけではないので、犬にキャベツの芯はあげないようにしましょう。まとめ

キャベツは与え方と与える部位に注意
与えすぎは尿路結石からの腎不全、甲状腺機能低下症のリスク
キャベツの外葉、芯には農薬が多い
犬にキャベツを与えるなら内葉