【獣医師監修】ターキッシュバンってどんな猫?性格・体重・寿命の特徴・迎え方
ターキッシュバンは別名「トルコの泳ぐ猫」と呼ばれています。猫の中でも大変珍しく、水を嫌がらないどころか泳ぐことを好む子さえいるのです。ターキッシュバンについてもっと知りたくありませんか?今回はターキッシュバンの歴史や特徴について紹介します。
ターキッシュバンの基礎知識
ターキッシュバンは英語で「Turkish Van」と表記します。トルコで最大の湖であるバン湖周辺で発見された猫のため、この名前が付けられました。
ターキッシュバンの歴史
1955年、イギリスから2人の写真家がトルコに来ていました。トルコでの旅の途中に2人は白っぽい子猫に出会い、気に入ったため一緒に旅に連れて行くことにしました。2人は少し涼むために湖の側で立ち止まり、子猫を休ませようとしました。すると2匹の子猫は水浴びをして遊び始めたのです。
猫が水遊びをする姿を見て衝撃を受けた2人は、帰国後に2匹の猫がユニークな特徴を持っていることをイギリスで紹介しました。
水を嫌がらない猫の存在はイギリスだけでなく、ヨーロッパ中にたちまち広がりました。1970年代にその存在はアメリカにまでも広がり、主な血統書登録団体であるTICAやCFAに「ターキッシュバン」として登録されました。
ターキッシュバンの性格
ターキッシュバンは元気いっぱいで、体を動かすことがとにかく大好きな性格をしています。後ろ脚がとてもしっかりしているので、いろんな所にジャンプするのが得意です。猫の中でも珍しく水を嫌がらない上に、泳ぐことが好きな子さえいます。
ターキッシュバンは知的探究心がとても強く、身の回りで起きていることすべてが気になって仕方がありません。そのため、飼い主さんが家の中を歩いていると部屋の隅々まで付いて来てくれます。
ターキッシュバンの特徴
ターキッシュバンの毛は防水性が高く、皮膚が直接水に触れにくいようになっているのが特徴です。顔は少し幅が広くて、真ん丸な形をしています。成猫になるまでに3〜5年かかるため、子猫の期間を長く楽しむことができるのも魅力の一つです。ちなみに短毛のターキッシュバンは「アナトリア(トルコの昔の名称)」や「ターキッシュショートヘアー」と呼ばれています。
ターキッシュバンとターキッシュアンゴラの違いって?
ターキッシュアンゴラ(左)、ターキッシュバン
ターキッシュバンと同じくトルコ原産でターキッシュアンゴラという猫がいます。名前は少し似ているかもしれませんが、見分けるのは容易です。
ターキッシュバンは「バンカラー」と呼ばれている特有の柄をしているのに対して、ターキッシュアンゴラの柄や毛色はさまざまです。ターキッシュアンゴラについて詳しくは以下の記事をご覧ください。
ターキッシュバンの平均寿命や体重
ターキッシュバンの平均寿命は10歳〜15歳といわれており、一般的な猫の平均寿命が15歳前後なので平均的といえるでしょう。ターキッシュバンの平均体重はメスが4kg〜5.5kg、オスが4kg〜6.5kgです。
ターキッシュバンの毛色
ターキッシュバンの毛色は「バンカラー」「バンパターン」といって全体的に白を基調とした毛色をしていて、頭と尻尾だけに色や模様が入るのが特徴です。ターキッシュバンのかかりやすい病気
ターキッシュバンに限らず、毛が白色でオッドアイの目を持つ猫は聴覚障害になりやすいといわれています。先天的な理由による聴覚障害は猫もその状態で慣れていますので、室内飼いであれば特に心配はありません。ただし寝ている猫に急に触れるなど、猫がびっくりするような行為は控えるようにしましょう。
オッドアイ猫の聴覚障害
オッドアイの正式名称は虹彩異色症といいます。眼球の色がついている部分である虹彩はメラニンの量によって決まっています。猫の毛や目の色はメラニンの構成成分であるメラノサイトという色素の量によって決まります。白猫が白く生まれてくる理由は、白猫遺伝子(W遺伝子)が色素の働きを抑制しているためです。
色素の量が少ないと目は青色になります。耳の中の感受器官であるコルチ器はメラノサイトと同じ細胞から、分裂を繰り返して形成されます。そのため、メラノサイトが欠乏すると聴覚障害になりやすいといわれています。
肥大型心筋症
猫の心筋症とは、心臓の筋肉に異常が起こることによって心臓が正常に機能しなくなってしまう病気です。詳しくは、以下の関連記事を御覧ください。泌尿器疾患
おしっこの病気が猫に一番多い病気です。多飲多尿でないか、尿の回数は少なくなっていないかなど、こまめにチェックしてあげてください。ターキッシュバンのキャットフード
猫の食べ物は「エサ」と呼ばれていた時代から、家族の「ごはん」と呼ぶ時代へ変わりました。私たちと同じように、猫も栄養バランスの良いごはんを食べることで健康を維持することができます。ごはん選びをする際は、以下の3点を気を付けていただくといいでしょう。
1. 総合栄養食を適量与える
猫が必要とする栄養は人間と同じではありません。そこで生まれたのが「総合栄養食」と呼ばれるごはんです。おやつなど「一般食」や「副食」と呼ばれるごはんだけ食べていると体を壊してしまいますので、「総合栄養食」のごはんを選ぶようにしましょう。
総合栄養食を食べていても与える量が少なければ痩せてしまいますし、多ければ太ってしまいます。パッケージに書かれた食事量は目安ですので、ボディ・コンディション・スコアで「3」の「理想体型」を維持できる量を与えるようにしてください。
※参照:「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」(環境省)
2. 添加物の少ない新鮮なごはんを選ぶ
猫のごはんと聞いて「カリカリ」と呼ばれる茶色い豆粒を想像される方も多いと思いますが、正しくは「ドライフード」と呼ばれる加工食品です。保存しやすく食いつきも良いことから猫のごはんとして一般的になりましたが、高温加熱によって食材本来の栄養が失われ、添加物も多く含まれることから見直しが進んでいます。
実際に、市販のドライフードを製造する工程の1つである高温加熱処理が、タンパク質の品質劣化を招き、熱に弱いビタミンを破壊し、さらには発がん性物質を生成してしまうことが、研究により判明しています。
そこで生まれたのが素材本来の旨味や香りが楽しめ、余計な添加物も入っていない「フレッシュフード」と呼ばれる新鮮なごはんです。ペトコトフーズもその一つで、子猫からシニア猫(老猫)まで毎日のごはんにすることができます。もちろん総合栄養食で、主食としてもOKですし、トッピングとしてもご利用いただけます。
また、水分量が70%ほどあるので、尿の活性化で腎臓病予防としても機能します。実際に従来のドライタイプのキャットフードよりも、水分がより多く含まれたフレッシュフード等を食べている猫の方が尿路結石になるリスクが約50%下がることが研究により明らかになっています。新鮮で美味しく、健康なごはんを選ぶことが長生きできる秘訣です。
ペトコトフーズの公式HPを見る
ターキッシュバンの迎え方
猫を家に迎える方法はさまざまです。猫を家に迎える際にぜひ参考にしてみてください。保護猫から迎える
保護され、里親を探している猫は雑種だけでなく、純血の猫も多くいます。PETOKOTO代表・大久保の愛犬コルクも、もともと足が内股という理由でペットショップの競り市で捨てられていた元保護犬でした。
ペトコトの姉妹サイトである保護犬・保護猫マッチングサイト「OMUSUBI(お結び)」も、ぜひ覗いてみてください。
OMUSUBIで保護犬猫を探す
ブリーダーから迎える
血統など気にするのであれば信頼できるブリーダーから迎えるという方法もあります。実際にブリーダーの元へ見学に行くことで、育った環境を実際に知ることができます。また、育てる上でのアドバイスを聞くこともできます。
ペットショップから迎える
ペットショップでは血統書付きのターキッシュバンを見つけることができます。獣医師相談のインスタライブ開催中!
ペトコトフーズのInstagramアカウント(@petokotofoods)では、獣医師やペット栄養管理士が出演する「食のお悩み相談会」を定期開催しています。愛猫 のごはんについて気になることがある方は、ぜひご参加ください。
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