犬のクリッカートレーニングとは? クリッカーの使い方やしつけ方法について紹介

犬のクリッカートレーニングとは? クリッカーの使い方やしつけ方法について紹介

クリッカーとは、犬のしつけや芸のトレーニングで使われる道具です。クリッカーを使ってトレーニングすることで、愛犬に正しく指示を出すことができるようになります。今回は、クリッカーの使い方やしつけ方法について解説します。愛犬と楽しくトレーニングしてみましょう!

クリッカーとは

クリッカーとは、ボタンを押すと「カチッ」と音が鳴る、片手に収まるほどの道具です。聞き慣れない、見慣れない道具かもしれませんが、イルカのトレーナーさんが使う「ホイッスル」と同じ役割をしています。

クリッカーを使うことで動物に行動を教えることが簡単になり、しつけやトリックなどに活用していくことができます。そのため、ドッグトレーナーをはじめ、「ペットともっとコミュニケーションを取りたい」と考えている飼い主さんなどが利用しています。


なぜ犬にクリッカーがおすすめなのか

犬を褒める場合、人によって褒め方は変わってきます。同じ言葉であっても「声の高低」や「イントネーション」など、犬にとって「たくさんある褒め方」は理解しづらいものです。

クリッカーは、クリックの音とご褒美を関連付けて教えることで、犬に「正しい」を伝えることができます。クリックするタイミングさえわかれば、子供から大人まで、性別や言語に関係なく一定した褒め方で「正しい」ということを伝えることができます。

また、クリッカーを使うことで猫や鳥などにも教えることができますし、「動物自身に行動を考えさせる」ことができます。そのため、難しい行動(トリック)を教えることもゲーム感覚で楽しみながらおこなうことができます。

例えば、「オスワリ」を教えたい場合、どんな風に教えるでしょうか。犬のお尻を軽く押して座らせる「身体的誘導」や、おやつやおもちゃを犬の鼻先から頭上へゆっくり移動させることで座らせる「ルアートレーニング」などが一般的だと思います。

人が誘導できるトリック(芸)であれば良いのですが、「ボールをくわえる」という行動は「身体的誘導」や「ルアートレーニング」で教えるのは難しいと思います。クリッカーを使った「シェイピング」であれば人が誘導できないような行動も教えることができるのです。

クリッカーの使い方

クリッカーで遊ぶ人と犬

クリッカーは、まず犬に「クリック音がしたら良いことがある」ということを教える必要があります。教え方は簡単で、「クリックしたらすぐにフードをあげる」というのを繰り返します。これは「チャージング」とも呼ばれ、クリッカートレーニングを始める前におこなうことが大切です。

犬のクリッカートレーニングの方法

鼻におやつを乗せるゴールデンレトリーバー

幅広い行動を教えることができるクリッカーですが、「何を教えたいか」によって教え方が少し変わってきます。また、クリッカーを鳴らすタイミングは意外と難しいので、最初のうちはドッグトレーナーに教えてもうことをおすすめします。

オスワリやフセを教えたい

しつけとして教えることの多いオスワリ伏せは、犬が日常的にする頻度の高い行動です。そうした自然に出る行動の場合は、「犬が座ってみた」「伏せてみた」というタイミングでクリッカーを鳴らします。クリッカーを鳴らしたら、フード(おやつ)をあげましょう。

犬も最初は、なんで急にクリック音がしたのか分かりません。「なんでかなー」と思いながら座ってみるとまた音が鳴る。ということを繰り返すと、犬も「もしかして座ると音が鳴るのかも!」と考えるようになります。

フードをもらってから次に座るまでの時間が短くなってきたら、犬が座る行動を覚えたことになります。あとは、「座る」という行動をする時に「オスワリ」や「シット(sit)」などのコマンドを言うようにして、最終的にはコマンドでオスワリができるようにします。


新しい行動を教えたい

犬が日常的にしない行動や頻度の低い行動を教えたい場合は、「シェイピング」という方法があります。クリッカーを使って目標の行動に徐々に近付けていくことで、犬も人も負担なくおこなうことができ、犬に考える力がついてきます。

「ボールをくわえる」という行動を教えたい場合

目標の行動に近付けるために、正解のハードルが低いところから始めていきます。どのステップも何度か繰り返し、犬が覚えたなと思ったら次のステップに進みましょう。必ずしも順番通りにやらなくてはいけないわけではありませんので、犬のレベルを見てステップ設定してあげましょう。

  • step1:犬がボールを見たらクリッカーを鳴らします。
  • step2:ボールを見るだけでフードがもらえるということを覚えたら、次は見ただけではクリッカーは鳴らさないようにし、ボールにちょっとでも近づいたら鳴らすようにします。
  • step3:ボールに体の一部が触れたら鳴らします。
  • step4:ボールに鼻が触れたら鳴らします。
  • step5:ボールを噛んだら鳴らします。
  • step6:ボールをくわえたら鳴らします。

というように、犬がクリアできるレベルで少しずつ教えていきます。いきなり目標行動を教えるのではなく、その子に合わせたスピードで丁寧に教えてあげることが大切です。次のステップになったらできない場合は、できるところ戻ったり、ステップのレベルを少し下げてあげたりしましょう。

ステップ設定は飼い主さんが思っているよりも細かく、「見ただけ」「体の向きを変えただけ」「歩き出そうと前足を上げただけ」など、褒められる経験をたくさんさせてあげましょう。1日で目標達成できるとは思わず、1日15分など時間を決めてトレーニングしてあげましょう。

人間のクリッカーゲームで犬の気持ちを知る

ボールを取ってくる犬

毎日のコミュニケーションやトレーニング全てに言えることですが、しっかりと犬の行動を観察して、理解してあげることが大切です。クリッカーを使った人間がおこなうゲームで、犬がどんな思いでトレーニングしているのか体験してみましょう! 2人以上でできるゲームですので、家族や友達と一緒にやってみてください。

ゲームのルール

1人犬役を決め、犬役の人はクリッカーがなったらご褒美がもらえることだけ知っています。犬役の人にバレないようにさせたい行動(壁を触るや、椅子に座るなど)を1つ決めます。ゲームが始まったら基本的にしゃべってはいけません。目標の行動をさせるためには、どのタイミングでクリッカーを鳴らせばいいか考えてみましょう。

犬役の人はとにかく恥ずかしがらずに、どうしたらクリッカーが鳴るのか、いろいろ行動してみることが大切です!

「できると楽しい!」はペットも一緒

遊ぶ犬と飼い主と夕日

クリック音とご褒美を関連付けることで、正しいしつけをおこなうことができる
最初に「クリック音がしたら良いことがある」と教えることが大切
愛犬のレベルに合わせて徐々にステップアップしていく

クリッカーは、愛犬の行動を観察するきっかけにもなります。言葉で意思疎通ができなくても、愛犬の行動をよく見ていることで、愛犬の気持ちが徐々に分かってくると思います。

しつけやトレーニングの中で「なんでできないの」と思うこともあると思いますが、「どうしたらできるかな」「どうしたら伝わるかな」と考え方を変えて、時間をかけて教えてあげるようにしましょう。

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