【獣医師監修】ラムキンってどんな猫?性格・体重・寿命の特徴・迎え方
クリクリの毛が特徴の猫、ラムキン。セルカークレックスと似ていることでも知られる猫種です。成猫になっても身体が小さい小型の猫ですが、成長過程でみられる抜け毛や毛質の変化に心配になる方もいると思います。今回は、そんなラムキンの特徴や飼い方についてご紹介します。
ラムキンの基礎知識
英語表記 | Lambkin |
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原産国 | アメリカ |
サイズ | 小型 |
体高 | 約17.7〜20cm |
体重 | 約2.2〜4kg |
寿命 | 約12〜14年 |
ラムキンは、キンカローという猫種の生みの親であるアメリカ人ブリーダー、テリ・ハリス(Terri Harris)さんによって生み出された猫種です。
その歴史は比較的新しく、1987年もしくは1991年に誕生したのではないかといわれています。セルカークレックスとマンチカンを掛け合わせて生まれました。世界的にも非常に珍しい猫種の一つとして知られています。
ラムキンの性格
ラムキンは、忍耐強く愛情に深い猫種であるといわれています。小さな子供がいる家庭や、ほかに犬や猫を飼っている家庭でも、すぐに仲良くなれる性格の持ち主です。ラムキンの特徴
ラムキンは、セルカークレックスの巻き毛とマンチカンの体の小ささを持つ猫種です。ラムキンの"ラム"は「Lamb(子羊)」という言葉が由来で、巻き毛が子羊のように見えることからそう名付けられました。
また、巻き毛を持つ小型猫という全体の特徴から「ナナスレックス(Nanus Rex)」(※Nanusは非常に小さい、Rex=巻き毛の特徴を持っている猫を表す遺伝子用語)と呼ばれることもあります。丸い顔と丸い目、長くエレガントな尻尾も印象的です。
ラムキンとセルカークレックスとの違い
ラムキンは、セルカークレックスから受け継いだ巻き毛が本家とよく似ているため混同されることが多いそうですが、大きさが違います。
ラムキンは成猫になっても平均体重が2〜4kgほどなのに対し、セルカークレックスは大きなオスでは6kgを超えることもあります。セルカークレックスのほかには、スクーカムという同じく巻き毛を持つ猫と比較されることもあります。
ラムキンの被毛・毛色
ラムキンの最大の特徴である巻き毛は、その成長過程も特徴的です。生後間もない子猫の頃は毛がカールしていますが、生まれて16週間ほどたつと、一度毛がストレートになったり抜け毛がみられたりと、大きな変化があります。その後、生後8カ月〜10カ月を迎える頃にはまた羊のような巻き毛が戻ってきます。
また、ラムキンの毛色はバラエティー豊かです。白、黒、ブルー、茶など、さまざまな毛色のラムキンがいます。
ブルータビー(Blue Tabby)
ブルー(Blue)
ラムキンの育て方
ラムキンは家族と一緒にいるのが好きな猫なので、一緒に過ごす時間を大切にしてあげましょう。遊ぶのも大好きなので、たくさんのおもちゃを用意してあげてください。どの猫種にも言えることですが、エネルギーを発散させてあげないとストレスが溜まり、いたずらにつながります。爪とぎやキャットタワーを取り入れた遊べる空間づくりも必須です。
ラムキンのケア(シャンプー/ブラッシング)
ラムキンは、ビロードに例えられるほど美しい被毛を持っています。ウールのコートのような見た目に反して、触るととても柔らかいので、美しい毛を保つためには少なくとも2日に1回の丁寧なブラッシングが必要です。
触られることが嫌いではない猫種なので、このブラッシングの時間も「ふれあいの時間」として楽しんでくれることでしょう。また、汚れに応じてシャンプーもしてあげましょう。
ラムキンのかかりやすい病気
ラムキンは、「ドワーフキャット(意図的に小さく作られた猫種)」と呼ばれるほかの猫たちと同じく、先天性の疾患が心配される猫種です。生まれつき身体に問題のないラムキンを探すには、親猫の健康管理に気を配る優良ブリーダーを見つける必要があります。
また、比較的新しい猫種でまだ健康に関するデータが揃っていないので、猫コロナウイルス(FCoV)、猫伝染性腹膜炎(FIP)、トリコモナス症など、猫特有のさまざまな病気についての知識をつけておくことが必要です。
肥大型心筋症
猫の心筋症とは、心臓の筋肉に異常が起こることによって心臓が正常に機能しなくなってしまう病気です。詳しくは、以下の関連記事を御覧ください。泌尿器疾患
おしっこの病気が猫に一番多い病気です。多飲多尿でないか、尿の回数は少なくなっていないかなど、こまめにチェックしてあげてください。ラムキンのキャットフード
猫の食べ物は「エサ」と呼ばれていた時代から、家族の「ごはん」と呼ぶ時代へ変わりました。私たちと同じように、猫も栄養バランスの良いごはんを食べることで健康を維持することができます。ごはん選びをする際は、以下の3点を気を付けていただくといいでしょう。
1. 総合栄養食を適量与える
猫が必要とする栄養は人間と同じではありません。そこで生まれたのが「総合栄養食」と呼ばれるごはんです。おやつなど「一般食」や「副食」と呼ばれるごはんだけ食べていると体を壊してしまいますので、「総合栄養食」のごはんを選ぶようにしましょう。
総合栄養食を食べていても与える量が少なければ痩せてしまいますし、多ければ太ってしまいます。パッケージに書かれた食事量は目安ですので、ボディ・コンディション・スコアで「3」の「理想体型」を維持できる量を与えるようにしてください。
※参照:「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」(環境省)
2. 添加物の少ない新鮮なごはんを選ぶ
猫のごはんと聞いて「カリカリ」と呼ばれる茶色い豆粒を想像される方も多いと思いますが、正しくは「ドライフード」と呼ばれる加工食品です。保存しやすく食いつきも良いことから猫のごはんとして一般的になりましたが、高温加熱によって食材本来の栄養が失われ、添加物も多く含まれることから見直しが進んでいます。
実際に、市販のドライフードを製造する工程の1つである高温加熱処理が、タンパク質の品質劣化を招き、熱に弱いビタミンを破壊し、さらには発がん性物質を生成してしまうことが、研究により判明しています。
そこで生まれたのが素材本来の旨味や香りが楽しめ、余計な添加物も入っていない「フレッシュフード」と呼ばれる新鮮なごはんです。ペトコトフーズもその一つで、子猫からシニア猫(老猫)まで毎日のごはんにすることができます。もちろん総合栄養食で、主食としてもOKですし、トッピングとしてもご利用いただけます。
また、水分量が70%ほどあるので、尿の活性化で腎臓病予防としても機能します。実際に従来のドライタイプのキャットフードよりも、水分がより多く含まれたフレッシュフード等を食べている猫の方が尿路結石になるリスクが約50%下がることが研究により明らかになっています。新鮮で美味しく、健康なごはんを選ぶことが長生きできる秘訣です。
ペトコトフーズの公式HPを見る
ラムキンの迎え方
ブリーダーやキャッテリーから迎える、ペットショップで探すなどの方法があります。希少な猫種なので、簡単には出会えないかもしれません。まだかかりやすい病気などについては解明されていないことも多いので、迎える前に家族みんなでよく話し合っておく必要があります。
保護猫から迎える
保護され、里親を探している猫は雑種だけでなく、純血の猫も多くいます。PETOKOTO代表・大久保の愛犬コルクも、もともと足が内股という理由でペットショップの競り市で捨てられていた元保護犬でした。
ペトコトの姉妹サイトである保護犬・保護猫マッチングサイト「OMUSUBI(お結び)」も、ぜひ覗いてみてください。
OMUSUBIで保護犬猫を探す
ブリーダー・キャッテリーから迎える
ブリーダーやキャッテリーからお迎えする際には、しっかり猫の体調管理をしているか、専門知識はあるのかなど、下調べを行っておくことをおすすめします。新しく家族になる命です。お迎えする前から真摯に向き合いたいですね。
ペットショップで迎える
ペットショップで猫をお迎えすると、猫のサイズに合ったキャリーやトイレ、おもちゃなどを店員さんの助言のもと揃えることができるという利点があります。また、大手ペットショップでは猫にマイクロチップを埋め込んでいるところもあります。ショップごとに質の違いが見られるので、比較してみるといいでしょう。
ラムキンを迎える前に理解を!
羊のような毛が魅力的なラムキンをご紹介しました。ラムキンのフワフワな毛を撫でながら眠ったら、良い夢を見られるかもしれません。ラムキンを迎える前にきちんと理解するようにしましょう!
参照
獣医師相談のインスタライブ開催中!
ペトコトフーズのInstagramアカウント(@petokotofoods)では、獣医師やペット栄養管理士が出演する「食のお悩み相談会」を定期開催しています。愛猫 のごはんについて気になることがある方は、ぜひご参加ください。
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