【トレーナー解説】犬にも反抗期がある?反抗期時に見られる行動や対処法を解説
愛犬の「吠え」や「トイレの粗相」「散歩中の反抗」といった困った行動は、もしかしたら「反抗期」かもしれません。実は犬にも反抗期があり、精神的・肉体的な成長、発達の過程の中で起こり得る「人の指示や意見に反抗するようになる時期」があります。今回は犬の反抗期や対処方法について、ドッグトレーナーの西岡が解説します。
犬に反抗期はある?
個体差はありますが、ほとんどの犬に反抗期はあります。
まさに思春期の子ども同様「言うことを聞かない」「反抗して大変」などの、反抗期を迎えて困る飼い主さんも少なからずいます。
反抗期に見られる行動や態度
犬の反抗期によく見られる行動としては、以下のようなものがあります。- 「おすわり」や「伏せ」といったコマンドや、トイレなど、今までできていたことをやらなくなった
- 他の犬や物音に、急に吠えるようになった
- 自分が気に入らないことがあると「唸る」「噛む」行動をしてくる
反抗期になりやすい犬種
基本的にどの犬種でも反抗期は起こり得るのですが、反抗的な行動の度合いが大きく目立ちやすいのは以下の犬種です。- チワワ・トイプードル・ダックスなどの人気犬種
- 柴犬やコーギーなどのプリミティブ(原始的な)タイプ
- テリア種、一部の牧羊犬種(猟犬タイプ)
- シーズーやペキニーズなどの愛玩犬
反抗期がなさそうな子でも、行動的に目立たないだけのケースもあります。
犬の反抗期はいつからある?
時期や回数も個体差により大きく変わりますが、大体1~3回程あります。
大型犬と小型犬でも異なることも多く、状況や意味合いも変わってきます。
第一次反抗期:生後6〜10カ月頃
社会化期も落ち着いてきて、自我が目覚めてくる時期です。いろいろなことに挑戦したり試してみたり、警戒心や恐怖心も芽生えてきて、さまざまな意味合いでの「吠える」行動が目立ちます。
「ハウスから出してほしい」「遊んで」といった要求吠えをはじめ、外の物音や知らない人・犬などへの警戒吠えなどがあります。
第二次反抗期:1歳半前後
身体もほぼ成犬に近づき、体力もついてきて、できることが増えてきます。精神的にも成長していますが、幼さも残っているため、今までしなかったイタズラや破壊行動も。
所有欲からの唸りや、嫌なことをされた時の抵抗も強くなりやすくなります。
第三次反抗期:2〜3歳くらい
精神的にも身体的にも成熟してくる時期です。周りも見えるようになってきて、今までできていたコマンドをやらなくなったり、よりワガママになってきたりする子も多いです。
自我もはっきりしてきて、外部の人や犬への好き嫌いの度合いも強くなることにより、吠えも強くなってきます。
犬の反抗期はいつまで続く?
個体差があり、飼い主さんの対処の仕方によっても変わります。1カ月以内で落ち着く子もいれば、数カ月続く子もいます。
犬の反抗期のときの対応
怒らず今まで通りの対応を
大変な反抗期だからこそ、気を付けて対応していく必要があります。焦らず落ち着いて、今まで通り対応することが一番大切です。
ワガママになってきたからといって、怒ったり叱ったりすることはオススメしません。怒ると逆効果となり、反抗期をより悪化させることがあります。
要求吠えや唸りへの対処法
要求吠えに対して応えたり、唸るからこちらが引いたりするのは、犬が自分の要求が通ると判断し、吠えや唸りがエスカレートしていきます。要求に対しては無視する方法が有効です。
唸りに対しても無理して戦おうとせずに、オヤツなどを使いお互いに嫌な気持ちにならないようにしましょう。
トイレトレーニングは最初から
トイレができなくなれば、初心に戻ってまた最初からトレーニングし直す気持ちで接してあげてください。犬の反抗期の心構え
反抗期といっても、心と身体のバランスのズレが原因だったり「もっと構ってほしい」「遊んでほしい」気持ちの表れだったりします。最も有効な方法は、身体的にも精神的にも疲れさせて満足させてあげることです。
コミュニケーションを取りながらたくさんトレーニングをして、毎日いっぱい楽しく疲れさせてあげられると、反抗期はあっという間に終わります。
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まとめ
個体差はあるが、犬の反抗期は1〜3回程度、年齢に合わせて表れます
淡々と落ち着いて、要求には応えずに、初心に戻る気持ちで対応しましょう
コミュニケーションを取りながらたくさん遊び、身体的にも精神的にも疲れさせることがオススメです
反抗期とわかっても、深刻な悩みになるケースもあります。そんな時はドッグトレーナーに相談してみてください。
ちょっとした時の対応の仕方だったり、効果的な遊びやトレーニングを教えてもらえるだけで、とても楽になれるはずです。悩み過ぎず、なるべく楽しく過ごしましょう。
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