犬と新幹線に乗るために何が必要? 注意点やルール&マナー、飛行機との違いを解説

犬と新幹線に乗るために何が必要? 注意点やルール&マナー、飛行機との違いを解説

ゴールデンウィークや夏休み、年末年始など、長期の休みを利用して愛犬とちょっと遠出をしたり、一緒に帰省するという方も多いと思います。交通手段は飛行機や車、鉄道(電車)などさまざまな選択肢がありますが、犬は新幹線に乗せることができるのでしょうか? 今回は、犬を新幹線に乗せる際に知っておきたいことや注意点を解説します。

犬は新幹線に乗せられる?

新幹線の乗るチワワ

犬を新幹線に乗せることはできます。ペットは荷物扱いになるため、規定の手回り品料金を払えば新幹線にも乗せることが可能です。

もちろん例外として、盲導犬介助犬聴導犬などの身体障害者補助犬法で定められている補助犬は、利用者と乗車する場合に限り無料で乗車することができます。特別な申告は必要ありません。


乗せられるキャリーバッグやケースのサイズ

犬を入れるキャリーバッグやケースは、長さ70cm以内で縦、横、高さの合計が90cm以内であれば持ち込み可能です。これに全身が入らない犬は乗せることができませんので、大型犬や大型犬寄りの中型犬は注意が必要です。規定のサイズ内に全身が収まっていれば、素材はプラスチックや金属製のハードケースである必要はありませんが、ドッグスリングなどの形態が固定しないものはNGです。

重さはケースと犬を合わせて10kg以内でなくてはなりません。うちの子は10kg以下だから大丈夫と思っていても、ケースが重くて重量オーバーになってしまうかもしれません。ケースの素材を軽いものに変えることによって重量オーバーを回避できることもありますので、事前に重さを確認しておきましょう。

車輪付き押し車型のカートは、タイプによって状況が異なります。犬が乗っているケースの部分を取り外せて、その他のパーツを折りたためるタイプでは上記のルールが適用されますが、一体化されているものはほとんどの場合サイズオーバーとなるため、現実的に持ち込み不可と考えたほうがよいでしょう。

参照:「ペットを持ち込まれるお客様へ」(JR東海)

料金

荷物扱いとなっているペットは、手回り品切符がペットの乗車料金となります。料金は荷物1個につき280円で、駅の窓口にて購入することができます。

ペットの席を買うのはNG

新幹線の乗車券について、旅客営業規則147条の中で以下のように定められています。

同一旅客は、同一区間に対して有効な2枚以上の同種の乗車券類を所持する場合は、当該乗車については、その1枚のみを使用することができる。同一旅客が、同一区間に対し有効な2枚以上の指定券を所持する場合についてまた同じ。

つまり、手回り品として乗車する犬のために乗車券を使って席を確保することはできません。乗車券を購入することはできると思いますが、その席に誰かが座っていなければ無効になってしまいます。指定席はもちろん、自由席も同様です。席にペットケースを置く行為は原則禁止となっていますのでご注意ください。

犬を新幹線に乗車させる方法

新幹線のグリーン車

それでは、具体的にはどのように犬を乗車させればいいのでしょうか。乗せるシチュエーションとして理想的なのは、空いている車両や時間帯に利用することです。慣れない環境で不安になっている愛犬のストレスや、周囲の乗客に気を使わなければならない飼い主さんの心労を少しでも軽減するためにも、ベストな時間帯と座席を選んで乗車するようにしましょう。

オススメの席

ここでは席種やエリアに焦点を当てて、それぞれの特徴を見ていきます。

自由席

自由席は移動しやすいため、閑散期や空いている路線を利用される方にオススメです。たとえば犬が不安になってしまうような音を立てる乗客と乗り合わせる可能性や、電車の揺れなどで鳴き声を漏らしてしまう犬もいるかもしれません。愛犬と一緒に新幹線に乗車する際は、周辺の乗車状況を見て臨機応変に席を変更することも必要になってきます。

指定席

指定席の中でも車両前方か後方のデッキ近い席を指定することで、何か起きたらすぐにデッキへ出て対処することができます。

グリーン車

座席と座席の間が通常の車両よりも広いため、余裕を持ってケースを足元に置くことができます。例えばケースの横にしか窓がなく、座席の真下にケースを置いてしまうと愛犬の様子を伺うことが難しい場合や、棚に収まらず足元に置かなければならない荷物がある方にオススメです。

多目的室

多くの列車に設置されている多目的室は、体の不自由な方や体調不良の方、おむつ交換や授乳をしたい方が使うことを前提として設けられています。利用者がいない通常時は鍵がかかっているため、空室であれば乗務員さんに事情を説明して利用することができます。ペットのために設けられたスペースではないので使えるかは乗務員さんの判断になってしまいますが、相談してみるのも一つの手段です。

犬を新幹線に乗せるときに必要なグッズ

  • トイレセット
  • ケースの中に最低1枚はトイレシートをセットしておきましょう。それとは別に、数枚〜10枚程度を荷物に入れておくと安心です。慣れない環境で破いてしまうかもしれないですし、ケースの中のシートがオシッコでひたひたになった場合や、万が一ケージの外に排泄物が漏れてしまった場合、新しいシートで漏れた排泄物を片付けることができます。

    吸水ポリマーなど吸水性の高い素材でできたシートはペーパーやタオルよりも素早くオシッコを吸い取るため、緊急時にはまず最初にタオルではなくシートで対応するのがオススメです。また、普段は外でしか排泄しないとしても絶対ではありませんので、周りの乗客へのマナーとしておむつやマナーベルトを着けるようにしましょう。

  • おやつ
  • お気に入りのおやつを多めに用意しましょう。長時間夢中になれるガムなどがあればなおさら良いです。普段おやつをそんなにあげないという方は、毎日食べているフードを1粒ずつ与えましょう。一度に大量にあげることは嘔吐の原因にもなるため、くれぐれも少量ずつあげることを心がけてください。

  • お気に入りのアイテム
  • お気に入りのおもちゃ、タオル、ぬいぐるみなどがあればそれも一緒にケースの中に入れてあげてください。安心させることができるだけでなく、何かあったときに気を引くことができます。

  • 乾燥する新幹線の中では、犬も喉が乾きます。ボトルに入れた水と、ケースの中で飲めるように小さいサイズのカップがあると良いですね。

  • 犬用の服
  • 毛の抜けやすい犬種や換毛期に旅行をする飼い主さんは、愛犬に洋服を着せると良いかもしれません。こちらも可能であれば複数枚用意するのが理想的です。毛が飛び散るのを防ぐだけでなく、万が一粗相をしてしまった際に替えの洋服があると排泄物がついた服と取り替えることができるため、においの広がりを防止することができます。

犬を新幹線に乗せるときの注意点

しつけ

吠え癖のある犬が新幹線に乗る場合には、しつけによってこの癖を抜くことが不可欠な条件になります。またケースの外であまり吠えない犬も、ケースの中で反響する自分の鳴き声が面白くて鳴き続けることがあるため、ケースの中で大人しくしていられるようにするしつけが必要になってきます。



睡眠薬

どうしても外でじっとしているのが難しい犬の場合は、動物病院で獣医さんに事情を話し、睡眠薬を処方してもらうことができます。犬の体に副作用などの悪い影響はないと言われていますが、体調や体質を獣医さんに診てもらってから服用させるようにしましょう。

キャリーに慣れさせておく

普段はキャリーを使わないけど、愛犬との旅行のためにキャリーを購入したという飼い主さんは、前もってキャリーでの移動を試しておくと安心です。愛犬が予想しなかった反応をするかもしれませんので、余裕を持って対処法を考えることができます。

トイレを済ませておく

愛犬を新幹線に乗せる前は、必ず事前にトイレを済ませましょう。外でしかトイレをしない犬はなおさら、新幹線に乗車しているあいだ長時間我慢してしまうということになります。膀胱炎などの病気の原因にもなりますので、できるだけ乗車する時間の直前にトイレをさせられると理想的です。

ごはんは早めに

慣れない揺れ方をする新幹線の車内で酔ってしまい嘔吐する可能性もあります。乗る数時間前にはごはんを済ませるか、少なめにあげるようにしましょう。



新幹線と飛行機のどっちにする?

飼い主さんの中には、新幹線と飛行機のどちらに犬を乗せるべきか迷っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。同じ公共交通機関でも、ペットの移動となると大きく状況が異なってきます。

新幹線のメリット・デメリット

新幹線のメリットとしてまず挙げられるのは、犬と飼い主さんが同じ場所で過ごせるという点です。常に犬の様子を見守ることができるため安心感があります。一方で、周りには他のお客さんもいるため、飼い主さんが気を使うという点がデメリットであると言えます。また、犬と一緒に乗車するにあたって手回り品切符を買う以外には特別な手続きが必要無いため、スムーズに乗車できるというのもメリットですね。

飛行機のメリット・デメリット

飛行機は犬と人間が乗車するスペースが異なるため、周りの乗客に気を使う必要が無いという点でメリットですが、移動中に犬も飼い主さんも不安になるというデメリットがあります。航空会社によって短頭犬種の預かりをしていない場合もあります。たとえばANA(全日空)では、国内線で以下の犬種を乗せることができません。



飛行機の場合は事前に予約手続きが必要ですし、預けるために早くチェックインをする必要があり、新幹線と比べるとスムーズに搭乗することができません。それでも目的地によっては移動時間が短縮できるため、愛犬の体調や性格によっては飛行機の方がいいかもしれません。

愛犬と新幹線でお出かけする際は準備を万端に

愛犬を新幹線に乗せるためには事前に準備しなければいけないことや、乗っている間に注意しなければいけないこと、守るべきマナーなど気を付けなければいけないことがたくさんあります。でも、新幹線を使うことで、貴重な経験をしたり思い出作りをしたりすることができます。非日常の環境で、いつもとは違った景色を愛犬とともに楽しんできてください。
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