
犬との新幹線の乗り方ガイド!ストレス軽減のためのポイントや移動に役立つグッズを紹介
旅行や帰省時に利用される新幹線は、サイズ規定内であれば、犬も乗ることができます。しかし、乗車させる際にはルールやマナー守り、長距離移動時の愛犬のストレス軽減を心がけましょう。今回は「鳴く」「ストレス過多」などのトラブルが起きないよう、犬を新幹線に乗せる際の注意点やグッズ(キャリー、リュックなど)を解説します。
犬を新幹線に乗せても大丈夫!

キャリーバッグやリュックに入れられる10kgまでの小型犬・中型犬(カートの容量含む)であれば、新幹線に乗せることができます。
ただし、大型犬が多い「盲導犬」「介助犬」「聴導犬」などの補助犬の場合は例外です。利用者と乗車する場合に限り無料で乗車することができ、特別な申告は必要ありません。
また長時間の狭い空間での移動は犬にとってストレスになります。3〜5時間以上の移動は出来るだけ避けるようにすることをおすすめします。
犬を新幹線に乗せる際の切符料金
ペットは荷物扱いになるため、規定の手回り品料金を払う必要があります。料金は1匹(荷物1つ)につき290円で、駅の窓口にて購入することができます。
犬用の席を買うのはNG
新幹線の乗車券について、旅客営業規則147条の中で以下のように定められています。
同一旅客は、同一区間に対して有効な2枚以上の同種の乗車券類を所持する場合は、当該乗車については、その1枚のみを使用することができる。同一旅客が、同一区間に対し有効な2枚以上の指定券を所持する場合についてまた同じ。
つまり、手回り品として乗車する犬のために、乗車券を使って席を確保することはできません。
指定席はもちろん、自由席も同様です。席にペットケースを置く行為は原則禁止となっているためご注意ください。
犬を新幹線に乗せる際のルール
犬を新幹線に乗せる際の基本的ルールとして「持ち込み可能サイズ」と「持ち込み可能重量」の2点があります。
持ち込み可能サイズ
犬を入れるキャリーやリュックは、タテ・ヨコ・高さの合計が120cm以内であれば持ち込み可能です。規定のサイズ内のキャリーやリュックに全身が入らない大型犬や中型犬は新幹線に乗せることができません。
持ち込むキャリーやリュックの素材はプラスチックや金属製のハードケースである必要はありませんが、ドッグスリングなどの形状が固定されていないものはNGです。
ペットカートは規定サイズを大幅に超えるため、持ち込むことはできませんが、フレームとケースを分離でき、ケースが規定未満であれば乗車することができます。
持ち込み可能な重量
重さは、犬とケースを合わせて10kg以内でなくてはなりません。例え愛犬が10kg以下だったとしても、ケース次第では重量超過になる可能性があります。ケースの素材を軽いものに変えることによって重量超過を回避できることもあるため、事前に重さを確認しておきましょう。
参照:「ペットを持ち込まれるお客様へ」(JR東海)
犬同伴時にオススメの新幹線乗車位置

指定席の場合
車両1番前の座席でデッキに近い座席を指定しましょう。愛犬が吠えたときや、何かあったときにすぐにデッキへ出て対処することができます。自由席の場合
閑散期や空いている路線の場合は自由席も検討してみても良いでしょう。空いていれば車両1番前の座席がオススメです。座席の中で一番足元が広いため、愛犬がいても余裕を持ったスペースを確保することができます。
隣人が犬が苦手だった場合でも、臨機応変に席を移動しやすいところが自由席のメリットです。
グリーン車の場合
グリーン車はどの席も、座席と座席の間が通常の車両よりも広いため、余裕を持ってケースを足元に置くことができますが、指定席同様、車両1番前の座席でデッキに近い座席がオススメです。参考:多目的室
一部の列車には多目的室という体の不自由な方や体調不良の方、おむつ交換や授乳をしたい方が使うことを前提として設置されたスペースがあります。利用者がいない通常時は鍵がかかっているため、空室であれば利用できる可能性があります。
ペットのために設けられたスペースではないため、利用可否は乗務員さんの判断になりますが、車両での移動がどうしても困難な場合は相談してみるのも一つの手です。
犬を新幹線に乗せる際の注意点

犬が吠える場合の対策・トレーニング
吠え癖のある犬が新幹線に乗る場合には、トラブルを未然に予防するためにも、しつけをする必要があります。吠える理由も複数あるので、自分の愛犬がなぜ吠えるのか考えてみましょう。
飼い主さん自身でのしつけが難しい場合はトレーナーに相談しましょう。
キャリーやリュックに慣れさせる
愛犬を新幹線に乗せる際にキャリーやリュックを使用する場合は、事前に慣れさせておくと安心です。キャリーやリュックの中から外が見えることがないように、目隠し用の布を用意することもオススメです。
トイレを済ませておく
愛犬を新幹線に乗せる前に、トイレを済ませておきましょう。新幹線に乗車している間、我慢させることで膀胱炎の原因にもなり得ますので、できるだけ乗車前にトイレを済ましておくことが理想です。
ごはんは早めに与える
慣れない揺れ方をする新幹線によって車酔いをすることで、嘔吐する恐れがあります。乗る数時間前にはごはんを済ませるか、少なめに与えるようにしましょう。
睡眠薬を用意する
外出時に大人しくしていることが難しい犬の場合は、動物病院で獣医師さんに事情を話し、睡眠薬を処方してもらうことができます。犬の体に悪い影響はないといわれていますが、最後の手段と考え、体調や体質を獣医さんに診てもらってから服用するようにしましょう。
鳴く・吠える場合
しつけを行っていたとしても愛犬が鳴いたり吠えたりすることがあります。その際は「デッキに移動して環境を変える」「ケージから外が見えないようタオルで覆い隠す」「おやつやおもちゃを与えて気をそらす」などの対策をとりましょう。
新幹線に乗車する前にケージの中に自分の匂いがついたものを入れておくと、愛犬も安心かもしれません。
犬と新幹線に乗る時のオススメグッズ

リュックタイプ
<MANDARINE BROTHERS / スカウトキャリーバッグパック>

街に溶け込むユニセックスデザインが特徴的です。メッシュ構造のため、通気性も良く、安心して移動ができます。
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トートバッグタイプ
<free stitch / オリジナルスクエア トート>

トートバッグは小型犬のワンちゃんにおすすめ。free stichのトートバッグはシンプルトーンの配色でデザイン性に優れるだけでなく、ワンちゃんに配慮された設計になっています。
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カートタイプ
<GEX / OSOTO キャリー>

カートタイプだと飼い主さんの負担がかからないため、移動に便利です。
ただし飼い主さんから距離が離れてワンちゃんが怖がることもありますので、トレーニングができてから利用することをおすすめします。
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トイレシート
ケースの中に最低1枚はトイレシートをセットしておきましょう。それとは別に、数枚〜10枚程度を荷物に入れておくと安心です。おやつ
お気に入りのおやつや長時間噛めるおやつを用意しましょう。普段おやつを与えないという方は、毎日食べているフードを1粒ずつ与えましょう。一度に大量にあげることは体調不良の原因になる恐れがあるため、少量ずつ与えることを心がけてください。
お気に入りのアイテム
お気に入りのおもちゃ、ぬいぐるみなどがあれば、それらも一緒にケースの中に入れてあげましょう。安心させることができるだけでなく、何かあったときに気を引くことができます。
給水器
犬をケースやクレートから出すことはできないため、隙間から飲めるタイプの給水器だと便利です。
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犬も飼い主も快適な新幹線移動を!

タテ・ヨコ・高さの合計が120cm以内のケースであれば、犬と一緒に新幹線に乗車可能です
犬とケースを合わせて10kg以内である必要があります
犬は手回り品扱いで、1匹につき290円の料金がかかります
愛犬を新幹線に乗せる際は事前に準備をしましょう
旅行や帰省など、愛犬を連れて、新幹線を利用する人も少なくありません。
鉄道会社ごとに決められているルールやマナーを守りつつ、愛犬が快適に過ごせる空間をつくることで、ストレスフリーな移動を心がけましょう。