【トレーナー解説】保護犬のしつけは難しい?保護犬のしつけ方と注意点を紹介
保護犬を迎えたいと思っても「しつけが大変そう」「初めてでも大丈夫?」など不安に思うことがあるかもしれません。しかし、実際に保護犬のどんなところが「難しい」と言われる理由なのかを知ることで、迎えるハードルはぐっと下がるでしょう。今回は保護犬のしつけにまつわることをドッグトレーナーの西岡が解説します。
保護犬はしつけは難しい?
保護犬のしつけが難しいといわれるのには理由があります。
保護犬の多くが「どういった経緯で保護されたか」という詳しい情報がわかりません。だからこそ、どんな環境で暮らしてきて、どんな経験をしてきたのがが「わからない」という難しさがあるのです。
「どんな過去をもった犬か」ということがわかれば「こういうトラウマがある」「こういう経験はしたことがない」など予想することができるので、ある程度対策を立てることができ、対処することができます。
しかし、何も情報がないと予期せぬところで、吠えたり怯えたり、中にはパニックになってしまう犬もいます。すると「しつけが大変」「この子の気持ちがわからない」「どう接していいかわからない」となってしまうのです。
初心者でも保護犬はしつけできる?
結論から言うと、向き合う姿勢があれば初心者でも保護犬と暮らすことはできます。むしろ「犬と暮らしたことがあるから保護犬も大丈夫」と思っている人は、もう一度考えてほしいです。
保護犬というと雑種犬というイメージが強くありますが、純血種の保護犬もたくさんいます。「チワワを飼っていたからチワワの性格は理解している」といった思い込みは捨てましょう。
先にも話したように「過去にどんな経験をしたのか」がわからない以上、どんな犬種であれ、性格は十人十色です。
「昔の愛犬と同じ犬種の保護犬なら大丈夫」と思っている人よりも「犬と暮らすのも初めてだけど保護犬を迎えたい」という人だと、後者の方が「思っていたのと違った」ということが少ないでしょう。
とはいえ、犬と暮らした経験のある人の方が「犬」の扱い方や基本的な飼い方を知っているので、大変さの感じ方はまた違ってくるでしょう。
保護犬のしつけの注意点
保護犬には「捨てられた」「虐待やネグレクトを受けた」「繁殖をさせられていた」といった、ただ飼えなくなっただけではない理由がたくさんあります。
そうした犬たちの多くは、心を閉ざし、すべてに怯えたり、反対に攻撃的になってしまう犬もいます。いろいろな背景がある中で、保護犬として特徴的な性格とその問題について挙げていきます。
01【保護犬のしつけの注意点】呼び戻し
子犬の頃にいろいろな経験をしてこなかった子や、怖い経験をした犬はこの傾向が強いです。ちょっとした音や動き、人の立ち位置や触り方など、こちらが思いもよらないことで怖がり、その場から逃げ出そうと突然走り出したりすることがあります。
触り方や脱走に注意が必要です。脱走してしまっても、戻って来れるように、呼び戻しのトレーニングは大切です。
02【保護犬のしつけの注意点】信頼関係
社会化期を終えた子犬や成犬に多いです。過去の経緯として推測できるものとしては「人に対するトラウマ」があったり「散歩に連れて行ってもらっていない」「ずっとケージの中で暮らしていた」など、人や外での楽しい経験をしたことがない場合が多いです。
急に動いたり、上から覆いかぶさるような触り方はしないで、犬のペースを尊重してあげましょう。
03【保護犬のしつけの注意点】吠え
怖い経験をしたことがあったり、人との関係がない犬などは、家族以外の人やものに対して吠えてしまいます。決して喧嘩を売っているわけではなく、「わからなくて怖い」という警戒吠えがほとんどです。
たとえ犬は怖がって吠えているだけであっても、犬が苦手な人や、たとえ好きな人であっても突然吠えられたら驚いてしまいます。
自分の犬にも相手の人にも、飼い主さんができる範囲でフォローをすることが、トラブル回避につながります。
04【保護犬のしつけの注意点】トイレ
トイレの覚え直しは保護犬でなくても問題となる壁です。子犬のうちは真っ白な状態なので、1から教えればスムーズに覚えてくれるでしょう。しかし、成犬の場合は根気が必要です。
あらかじめ、保護団体や預かり親さんに普段のトイレについて聞いておくようにしましょう。
05【保護犬のしつけの注意点】甘噛み・噛む
甘噛みや勢い余って噛むことは注意が必要です。他人や他の犬に噛んでしまうと怪我を負わせてしまう危険があります。06【保護犬のしつけの注意点】子犬のしつけ
子犬のしつけは全ての犬に共通しています。待てやおすわりなど基本的なしつけから、トイレまで少しずつ性格を見てあげながらチャレンジしていきましょう。保護犬のしつけはのんびり気長に
保護犬の性格に合わせたペースで接しましょう
どの時期の保護犬を迎えるかにもよりますが、基本的にしつけはスローペースで保護犬の性格に合わせて行ってあげてください。保護犬たちは、新しい家族と環境に慣れるので精一杯です。初めの頃は環境の変化からご飯を食べなかったり、排泄を我慢してしまったりするほどの緊張状態が続いてしまうこともあります。
家族に迎えたからとすぐしつけをするのではなく、まずは緊張状態を解いてあげることを意識してあげてください。心を開いていないのに、しつけをしようとしてもうまくいきません。
中には「触られること」や「じっと見つめられること」を怖いと思う子もいるでしょう。
最初は同じ空間にいるだけ、気配を感じるだけからスタートして、そして、少しずつ話しかける、触るなど新しい家族とのコミュニケーションの時間をたくさんとってあげてください。
問題行動があればトレーナーに相談を
環境に慣れてきても、吠えや噛みつき、脱走などの問題行動が目立つ場合は、一人で悩まずにトレーナーに相談するようにしましょう。トレーナー選びはしっかり飼い主さんの話を聞いて意思を尊重してくれる人を選んでください。
保護犬たちは人に対してネガティブのある子が多いですし、寂しい思いをたくさんしてきた子たちです。トレーナーに預けるのではなく、必ず飼い主さんも一緒に教わる形のものにしましょう。
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保護犬のしつけは性格を尊重して向き合うことが大切
保護犬のしつけが難しいといわれるのには理由があります
保護犬はさまざまな背景・過去があります
保護犬の性格に合わせたペースで接しましょう
問題行動があれば、トレーナーに相談しましょう
すべての保護犬が臆病だったり神経質だったりするわけではありません。中には、人が大好きで名前を呼ばれただけで喜ぶ子もいますし、どこを触られても気にしない穏やかな子もいます。
保護犬を家族として迎える気持ちが固まったら、しっかりとお見合いとトライアルをして飼い主さんとワンちゃんそれぞれの相性を見極めてください。
保護犬は大変なことも多いけれど、その分強い絆を結ぶことができるかけがえのない家族となるでしょう。
保護犬から迎える選択肢を
保護され、里親を探している犬は雑種だけでなく、血統書のある犬も多くいます。PETOKOTO代表・大久保の愛犬コルクも、もともと足が内股という理由でペットショップの競り市で捨てられていた元保護犬でした。
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