犬が便秘のときは病院に行ったほうがいい? 原因や対処法を獣医師が解説

犬が便秘のときは病院に行ったほうがいい? 原因や対処法を獣医師が解説

犬も便秘になります。丸1日、便が出なかったら病院での検査をおすすめします。便秘だけでなく、嘔吐や震え、ぐったりしているなど、他の症状も見られたら病気の可能性が高いので早急に病院に連れて行きましょう。今回は目黒アニマルメディカルセンター/MAMeCの顧問獣医師で獣医循環器認定医の佐藤が、犬が便秘の場合に考えられる原因・病気や対処・治療法を解説します。

犬が便秘の場合に考えられる症状と原因

犬

人間の便秘だと、あまり気にしない方も多いかもしれませんが、犬の場合、1日便が出なかったら便秘傾向、3日出なかったらとても危険な状態です。

犬の便秘には病気が絡んでいることが多く、原因として大きく「便が何らかの原因により詰まってしまい出てこない場合」と「食欲の低下により便が作られていない場合」の2点が考えられます。

便が詰まってしまい出てこない場合

便が詰まってしまい出てこない場合に考えられる原因は以下の通りです。

  • 癌・腫瘍
  • 前立腺肥大
  • 会陰ヘルニア
  • 異物誤飲
  • その他

消化管や腹腔内に腫瘍や腫れが起こると閉塞を引き起こし、便秘になることがあります。また、異物の誤飲により消化管が閉塞を起こすこともあります。

犬がこのような状態になった場合、排便の際に痛みを伴い、鳴くこともあります。また、便が出ないにもかかわらず、排便の姿勢をしきりにすることもあります。


食欲の低下により便が作られていない場合

食欲が低下する何らかの病気を抱えている場合には、便が作られずに、2日以上便が出ないことがあります。この場合は消化管が閉塞をしているわけではないので、便が出ないことはさほど問題にはなりません。

むしろ食欲低下の原因を探るために検査を行う必要があります。

犬が便秘のときの対処法・応急処置

見上げる犬

以下のような応急処置がありますが、原因次第で効いたり効かなかったりします。便秘が続くようであれば、動物病院に行きましょう。

水分で便を柔らかくする

軽度の便秘が原因になっている場合には、水分の多いごはんに変えることで便を柔らかくしてあげると症状が少し緩和される可能性があるので、水分をよく摂らせましょう。

それでも改善されない場合や、頻回の嘔吐、全身状態の低下などを伴う重篤な場合にはすぐに動物病院を受診する方が良いでしょう。


適度な運動

消化管の運動を促進するためには、適度な運動を行う必要があります。散歩や外でお出かけをしてみてはいかがでしょうか。

食事を変える

食欲不振の場合、消化の良い野菜を食事に混ぜたり、ごはんを温めたりすることで食欲が増進されるケースもあります。ただし、食欲の低下が原因となっている場合には、緊急の場合もあります。

応急処置というよりも緊急なのかそうでないのかを判断することが必要です。判断基準としては、元気があるのか、ないのかが非常に重要です。

いつもと変わらないくらいの元気があるのであれば、緊急性は少ないでしょう。しかし、明らかに元気がない場合には緊急の状態である可能性があります。できる限り早めに動物病院に連れて行きましょう。


ビオフェルミンを利用する

腸内環境を整える、という意味では有効ですが、腫瘍などで消化器官が詰まっている場合は効果は期待できないでしょう。

また、どのくらい与えるかは獣医師の指示のもと、与えることをおすすめします。


綿棒を使うのは注意

生後1〜2週間の子犬であれば濡らした綿棒で肛門を軽くつつくことで、排便を促すことができます。ですが、それ以上の年齢の犬にはあまりおすすめできません。

便秘を甘くみてはいけません

見上げる子犬

ペットである犬や猫は言葉を話すことができません。すなわち、具合が悪くても早期に症状を訴えることができず、重症化し食欲不振や元気消失に陥り、ようやく飼い主さんが気づくケースがほとんどです。便秘という症状もその一つ。

人間にとって軽く見られがちな症状でも、体の小さい犬にとっては大問題になる可能性があります。日頃からのスキンシップで早期発見・早期治療を心がけましょう。

更新日:2020年3月23日
公開日:2016年6月8日
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