【トレーナー解説】犬が夜に寝ない理由は?ウロウロと落ち着きがない、遊ぶ場合の対策を解説

【トレーナー解説】犬が夜に寝ない理由は?ウロウロと落ち着きがない、遊ぶ場合の対策を解説

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愛犬がウロウロとしていたり、そわそわと夜寝ないことには必ず理由があります。子犬なのか老犬なのか、生活環境で考えられる理由は異なります。また、病気の可能性もあるため、気になるようであれば早めに動物病院へ連れていきましょう。今回は、犬が夜寝ない理由と対策について、ドッグトレーナーの西岡が解説します。

犬の睡眠時間

寝る犬

犬の睡眠時間は1日およそ12~16時間といわれています。

すべての時間、深い眠りについているというわけではなく、多くの時間は浅い眠りのため、人間の平均睡眠時間よりも、犬は多くの時間が睡眠に必要とされています。

犬の睡眠不足は体や精神状態に悪影響を及ぼすため、愛犬が睡眠不足気味であれば、原因を考え、早めの対策をとりましょう。


犬が夜寝ない理由と対策

あくびしている犬

犬が夜寝ない理由は主に以下の6点が考えられます。

  • 環境に慣れていない
  • 寝所が適切ではない
  • 体力が余っている
  • 分離不安
  • 学習によるもの
  • 認知症(痴呆症)

環境に慣れていない

子犬を迎えた場合、または旅行先、引っ越し先の新しい環境に慣れることができないため、眠れなくなっている可能性があります。

しばらくは、ケージのそばで一緒に寝てあげるか、飼い主さんの寝室で一緒に寝かせてあげるといいでしょう。

寝所が適切ではない

ケージ、寝所の場所が適切ではなく、落ち着ける場所を探すために、ケージ内や寝所をウロウロし、起きている可能性があります。

玄関や人が出入りする通路やドア付近、テレビの近くなどのそばにケージがある場合は適切ではありません。ケージは「犬が安心できる場所」であるべきなので、配置にも気を配ってあげましょう。

体力が余っている

成犬で多い理由が体力が余っている場合です。体力が有り余って、遊んでほしくてソワソワしたり、吠えたりすることもあるでしょう。


この場合は散歩の時間を見直すだけでなく、散歩を工夫してみましょう。

信号待ちのときは「おすわり」や「待て」をさせて頭を使わせたり、わざとゆっくり・早く歩いたり、同じ時間でも散歩の仕方を工夫するだけで愛犬の疲れ方は変わってきます。

また、家で遊ぶときも頭を使った遊びをしたり、夕飯はコングなどの知育玩具を利用してみてください。


分離不安

分離不安とは、飼い主と離れることで不安になり、過剰な吠えや自傷行動、粗相やいたずらをしてしまうことです。

愛犬かわいさに、過保護になってしまうのも、分離不安などの問題行動へ発展させる恐れがあるため、注意が必要です。


学習によるもの

愛犬が寝ない場合、夜遊んであげたり、おやつをあげたりしていませんか?

飼い主さんからしたら寝かしつけるためだったとしても、犬にとっては「夜は寝ない方がいいことがある」と余計に寝ない子にしている可能性があります。

寝ないからといって、犬にとってご褒美になるものを与えるのはやめましょう

認知症(痴呆症)

老犬になり、寝ないことが目立ってきた場合、認知症の可能性も考えられます。

これまでは、体内時計がしっかりとし、朝目覚め、夜眠るということが当たり前にできていても、老犬になると難しくなります。

寝ている時間が伸び、変な時間に起きることも珍しくなく、犬によってはウロウロしたり、吠えを伴う場合もあります。気になる点があれば、早めに獣医師に相談することをおすすめします。


子犬が寝ない場合の理由

子犬

子犬が寝ない場合は「環境に慣れていない」「体力があり余っている」ことが考えられます。

神経質な子の場合、新しい環境に慣れるまでに時間がかかります。落ち着きやすい環境を作ってあげることを心がけてください。

老犬が寝ない場合の理由

老犬

老犬が寝ない場合は「要求がある」「不安がある」「身体に異常がある」「認知症」が考えられます。

今までできていたのに、できないことが増え「トイレに行きたい」「水が飲みたい」といった要求があったり、加齢に漠然とした不安を抱えたりしているのかもしれません。

そのほか、老犬だからこそ身体に痛みが出やすかったり、認知症になったりしている可能性があるため獣医師さんに相談してみましょう。

診断結果によっては自宅でのケア方法もあわせて確認することをオススメします。

犬が夜寝ないときに注意したいこと

振り向く犬

急に夜寝なくなったり、環境的にも問題ないはずなのに夜寝ない場合は、病気が隠れている恐れがあります。

以下の症状があったり、その他気になることがあれば早めに動物病院へ連れていきましょう。

食欲・元気がない

身体の異常が原因で苦しく、横になれない状態かもしれません。

「ハァハァ」と苦しそうに呼吸している場合は緊急度が高いため、すぐに動物病院へ連れていきましょう。

怪我をしている

身体のどこかに痛みを感じ、その痛みが原因で寝られない可能性があります。

愛犬の様子を観察し、いつもと異なることがないか確認しましょう。

寝ない場合は愛犬のために早めの対策を

眠る犬

犬の睡眠不足は体や精神状態に悪影響を及ぼします
子犬で寝ない場合は、環境に慣れていない可能性が高いです
成犬で寝ない場合は、体力が有り余っている・学習の可能性が高いです
老犬で寝ない場合は、認知症の症状が出ている可能性があります

ただ寝ないだけであれば、環境を整え、場合によっては無視をすることも必要です。しかし、吠えも伴う場合は早めの対策が必要です。

困ったときは一人で悩まず、家族や飼い主仲間に相談してみてください。もちろん獣医師やトレーナーに相談することも大切です。


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