【獣医師執筆】愛犬が布団にもぐり込んで来るけど苦しくない?犬の気持ちと理由を紹介
飼い主さんの中には、愛犬と一緒に添い寝をしている人もいるでしょう。犬によっては、布団の上で寝たり、布団の中にもぐり込んできたりする子もいます。すっぽりと布団をかぶって寝ている犬たちは、苦しくないのでしょうか?今回は、犬が布団にもぐり込んで来る理由について紹介します。
犬はなぜ布団にもぐりたがるの?
犬が布団に潜る理由として以下の5点が考えられます。
- 狭い場所は安心できるから
- 寝心地がいいから
- 寒いから
- 飼い主さんとずっと一緒にいたいから
- 飼い主さんの匂いがするから
狭い場所は安心できる
犬が布団にもぐり込んでくるのは、お布団の中が安心できる場所だからです。犬はもともと、地面に穴を掘ってそこで子育てをしていたため「暗くて狭い場所が安全である」「そこにいると安心できる」ということがDNAに刷り込まれているのです。
布団の中は寝心地が良いうえに、自分の身をすっぽり覆い隠す暗くて狭い場所で、犬が安心できる条件がそろっているのです。
寝心地がいいから
犬はフワフワしたやわらかいものが好きで、それを心地が良いと感じています。暑いときは少しでも涼を感じるためにフローリングなどの固い場所に寝ることもありますが、ソファにいるのが好きな子は多いですし、床に毛布などを敷いてあげると高確率でその上に寝ます。
布団は人間にとっても心地良いものですが、犬にとっても寝心地が良いものなのです。
寒いから
犬の多くは寒い場所より適温の温かい場所で過ごすことを好みます。寒さでぎゅっと縮こまって寝るよりも、温かい場所でリラックスして寝るのが好きなのです。犬は寒さには強いといっても、案外寒がりなもの。
室内飼育が多い現代では、その傾向はより強いかもしれません。冬の、特に夜間はおうちの中も冷えることが多いですし、そのようなときには犬も暖かい飼い主さんの布団にもぐり込みたくなるのでしょう。
飼い主さんとずっと一緒にいたいから
犬にとって飼い主さんは、お世話をしてくれる保護者でありリーダーであり、友達で家族です。つまり犬にとっては飼い主さんがすべてであると言っても過言ではありません。そのため、犬は飼い主さんに強い愛情を注ぎ、一緒に過ごすことを望みます。寝るときも飼い主さんと一緒に寝たいのです。
飼い主さんの匂いがするから
犬は飼い主さんの匂いが好きですし、飼い主さんの匂いは犬を安心させます。自分が信頼している飼い主さんの匂いに包まれて眠ることは犬にとってはうれしいことなので、布団にもぐり込みたくなるのでしょう。
犬は布団の中で息苦しくない?
すっぽりお布団にもぐってしまうと、窒息するのではと心配になるかと思いますが、布団は通気性があるのでたいていの場合は大丈夫です。
犬も息苦しければ、自分で出てきますし、頭だけ布団から出して寝る子もいます。心配なときは頭を布団から出してあげるようにすると良いでしょう。
ただし、鼻が短い短頭種の場合は、他の犬種に比べるともともと呼吸がしづらい犬種のため、布団の中や変な姿勢で寝ていると、呼吸困難になる可能性があるので、注意が必要です。
犬と一緒に寝るときの注意点
愛犬と一緒に寝るときは以下の点に注意する必要があります。
- 犬の安全を守る
- 清潔に保つ
- ときには適度に距離を置く
- ルールを決める
犬の安全を守る
犬が布団にもぐり込んできたときに心配なのは、犬にケガをさせてしまうことです。犬の大きさにもよりますが、特に小型犬の場合、飼い主が寝返りを打った際に足を踏んでしまったり、変な姿勢になり関節を痛めてしまったりする恐れがあります。
ベッドを使用している場合には、ベッドから落ちて骨折する事故もあり得るため、安全上問題がないかよく確認しましょう。
特にチワワなどの小型犬や子犬、シニア犬は、一緒に寝るとケガの危険性が高まるため、犬専用のベッドなどを用意してあげて飼い主さんの布団にはもぐり込ませない方が良いでしょう。
清潔に保つ
犬が布団にもぐりこんでくると、飼い主さんとかなり密着して眠ることになります。お互いのためにも、お布団も愛犬も清潔に保ちましょう。犬は散歩などで外に出る機会が多いため、ノミやダニ予防もしておくと良いですね。
特に換毛期は、短毛種であってもブラッシングして、抜け毛を取り除いてあげましょう。
ときには距離を置く
飼い主と一緒に寝ることが当たり前になると、犬がひとりで寝ることができなくなる可能性が高くなります。例えば、動物病院での入院やお留守番などで、飼い主さんと一緒に寝られない状況になると、犬に大きなストレスを与える可能性があるので、ときには距離を置き、飼い主さんと離れる時間を作ることも大切です。
ルールを決める
犬が布団を自分の場所だと勘違いすると、唸る、噛むなどの行動がみられることがあります。そうならないためにも「どいて」「おりて」などのコマンドを覚えさせ、ルールを決めることが大切です。まとめ
犬が布団にもぐり込むのは安心できる場所だと感じているためです
寝返りなどで愛犬に怪我をさせないよう注意が必要です
愛犬も布団も清潔を保ちましょう
ときには愛犬と離れる時間を作り、分離不安を防ぎましょう
関係性を保つためにも「おりて」のコマンドをしつけましょう
飼い主がリーダーとして、安全・快適に愛犬と眠りましょう。
寒い時期におすすめの犬のごはん
犬の食べ物は「エサ」と呼ばれていた時代から、家族の「ごはん」と呼ぶ時代へ変わりました。私たちと同じように、犬も栄養バランスの良いごはんを食べることで健康を維持することができます。ごはん選びをする際は、以下の2点を気を付けていただくといいでしょう。
1. 総合栄養食を適量与える
犬が必要とする栄養は人間と同じではありません。そこで生まれたのが「総合栄養食」と呼ばれるごはんです。おやつなど「一般食」や「副食」と呼ばれるごはんだけ食べていると体を壊してしまいますので、「総合栄養食」のごはんを選ぶようにしましょう。総合栄養食を食べていても与える量が少なければ痩せてしまいますし、多ければ太ってしまいます。パッケージに書かれた食事量は目安ですので、ボディ・コンディション・スコアで「3」の「理想体型」を維持できる量を与えるようにしてください。
2. 添加物の少ない新鮮なごはんを選ぶ
犬のごはんと聞いて「カリカリ」と呼ばれる茶色い豆粒を想像される方も多いと思いますが、正しくは「ドライフード」と呼ばれる加工食品です。保存しやすく食いつきも良いことから犬のごはんとして一般的になりましたが、高温加熱によって食材本来の栄養が失われ、添加物も多く含まれることから見直しが進んでいます。新鮮な野菜を犬や猫に与え続けることで、様々ながんに罹るリスクを軽減することが研究で判明していたり、市販のドライフードを製造する工程の1つである高温加熱処理が、タンパク質の品質劣化を招き、熱に弱いビタミンを破壊し、さらには発がん性物質を生成してしまうことが、研究により判明しています。そこで生まれたのが素材本来の旨味や香りが楽しめ、余計な添加物も入っていない「フレッシュフード」と呼ばれる新鮮なごはんです。ペトコトフーズもその一つで、子犬からシニア犬(老犬)まで毎日のごはんにすることができます。もちろん総合栄養食で、主食としても、トッピングとしてもご利用いただけます。
実際に従来のドライタイプのドッグフードよりも、水分がより多く含まれた手作り品質のごはんを食べている犬の方が寿命が3年も長くなることが研究により明らかになっています。新鮮で美味しく、健康なごはんを選ぶことが長生きできる秘訣です。
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