犬と一緒に寝るのはやめるべき?よくない理由や寝たがる心理、しつけや注意点を解説

いつからか寝る時間になるとベッドに潜り込み一緒に寝るようになった愛犬。かわいい寝顔を見ながら眠りにつく瞬間に、この上ない幸せを感じる人も多いでしょう。しかし、「犬と一緒に寝てはいけない」と言われるには理由があるのです。関係性が崩れてしまったり、分離不安を助長してしまったり......ケガのリスクもあります。

犬と一緒に寝てはいけない理由

ベッドの上で寝る犬

「犬と一緒に寝ることはよくない」と言われることが多いですが、それはいくつかのリスクが伴うためであり、絶対ダメというわけではありません。

犬と寝ている間にケガをさせてしまう可能性

犬の大きさにもよりますが、特に小型犬の場合には、飼い主が寝返りを打った際に足を踏んでしまったり、変な姿勢になってしまったり関節を痛めてしまう恐れがあります。

ベッドの場合には、ベッドから落ちて骨折してしまうということもありますので注意が必要です。

また、鼻が短い短頭種の場合は、他の犬種に比べるともともと呼吸がしずらいため、布団の中や変な姿勢で寝ていると呼吸困難になってしまうことも起こり得ます。

危険が伴う犬種の場合には、長い時間一緒に寝ることは避け、お昼寝など短い時間だけ一緒に寝るほうが良いでしょう。

愛犬が気になって熟睡できない

上記で書いた内容にも関わりますが、犬を踏まないように、犬の睡眠を邪魔しないように気を使ってしまうことで、熟睡できないということがあります。飼い主自身は「しっかり眠れた」と思っていても、朝起きたときに夜寝たときと姿勢が変わっていないということも……。姿勢が変わっていないということは寝返りができていないということとなります。

寝返りが大切な行動だということは、厚生労働省の健康情報サイトでも掲載されています。

寝返りは、睡眠中に同じ体の部位が圧迫され続けることで、その部位の血液循環が滞ることを防ぎ、体の負担を和らげるために生理的におこなわれる体の動きなのです。そのほか寝返りには体温を調節する・寝床内の温度を保つ・熱や水分の発散を調節するといったはたらきがあります。

この、本来であれば無意識で行われる生理的行動がされないということは、睡眠中も「寝返りを打たないように意識している」ということになります。犬と一緒に寝ること自体はいけないことではありませんが、「大きな布団、広いベッドで寝る」「犬を気にしすぎない」ということが大切です。


ベッドの下を見下ろす犬

布団(ベッド)の衛生面

同じ布団(ベッド)で寝るということは、犬にとっても飼い主にとっても衛生面に注意する必要があります。

犬用のベッドと違い丸洗いできない人の布団(ベッド)では、愛犬の抜け毛やフケが落ちたり、ノミやダニなどが布団(ベッドに)移動する可能性があります。

かゆみや湿疹といった皮膚病のリスクアレルギーを悪化させてしまうなどのリスクが犬にも人にもあります。

分離不安になってしまう恐れ

飼い主と一緒に寝ることが当たり前になってしまうと、犬がひとりで寝ることができなくなってしまう可能性が高くなります。

例えば動物病院への入院や、お留守番、旅行先など一緒には寝られない場合に、犬に大きなストレスを与えてしまうことになってしまいます。

「ひとりで寝られないから」と甘やかさないで、愛犬のためにもひとりでも寝られるようにしつけることが大切です。


関係性が崩れてしまう

犬が飼い主の布団(ベッド)で寝ることで、そこが自分の場所だと勘違いをしてしまうことがあります。

そうすると、飼い主が寝ようとしたときに、唸る、噛むなどの行動がみられることがあります。

そうならないためにも、しっかりルールを作ることが大切なのです。


犬が飼い主と一緒に寝たがる心理

犬

そもそもどうして犬は飼い主と一緒に寝たがるのでしょうか。考えられる主な理由として以下が挙げられます。

  • 飼い主のにおいがついている場所が安心するから
  • 飼い主が大好きで離れたくない(分離不安の傾向)
  • ふわふわしている場所が好き
  • 温かいから
  • 仲間とくっついて寝る習性

ハウストレーニングやお留守番のときには、飼い主がいつも使っているタオルや毛布などをハウス(クレート)の中にいれてあげることで安心できるようになります。

また犬はもともと「母親や兄弟と一緒に寝る」という習性や「温かいところ」「柔らかいふわふわしたところ」が好きな動物です。

そのため、ケージやクレートといったハウスや、くつろいでほしい場所に毛布やふわふわした犬用のベッドを用意してあげるのもおすすめです。


愛犬と一緒に寝るためのしつけ

ベッドに伏せる犬

愛犬と一緒に寝るためにも、教えるべきルールは二つあります。

1. 「下りて」のコマンドを覚えさせる

愛犬に「ここは自分の場所だ」と勘違いさせないためにも「下りて」や「どいて」のコマンドを教えることが必要です。

はじめのうちは、おやつを使って布団の上から下りるように誘導します。犬が布団の上から下りれたらおやつをあげましょう。

徐々に犬が「布団の上から下りる」という動きがわかってきたら、「下りて」や「どいて」のコマンドを付けて練習しましょう。

ただし注意点として、布団ではなくベッドの場合の上り下りは犬にとって負担になってしまいますので、1度に何回もさせないで朝と夜に練習するか、犬用のスロープを付けてあげて練習することをおすすめします。

2. ハウストレーニングをする

分離不安への対策や、愛犬がひとりでも寝られるように訓練する「ハウストレーニング(クレートトレーニング)」。ハウストレーニングができていれば、旅行先や災害時でのストレスを軽減させてあげることができます。

日頃からトレーニングをして、ハウス(クレート)自体が犬にとって落ち着ける場所にしてあげることが、しつけ面でも精神面でも重要です。ハウストレーニングの詳しい方法については関連記事をご覧ください。


まとめ

ベッドで寝る犬
愛犬と一緒に寝ることで起こるリスクを把握し、ルールを守れば一緒に寝てもOK
一緒に寝るための有効なルールは「下りるコマンド」と「ハウストレーニング」の二つ
愛犬と一緒に寝ることは、お互いのストレス軽減やコミュニケーションの時間としても有効です。しかし、お互いにとってデメリットがあることも忘れてはいけません。リスクをきちんと把握した上で、それぞれひとりで寝る日をつくるなど愛犬との絆をより深めていけるような最適な距離感を見つけましょう。