【獣医師執筆】犬はモロヘイヤを食べても大丈夫!栄養成分や与える際の注意点を解説

【獣医師執筆】犬はモロヘイヤを食べても大丈夫!栄養成分や与える際の注意点を解説

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栄養価が高く「野菜の王様」と言われることもある「モロヘイヤ」。非常に体に良い食べ物とされ、犬にとっても良い栄養素が多く含まれています。ただし、生で与えないなど、食べさせ方に注意が必要です。今回は、モロヘイヤの栄養素やあげるメリット、与え方について紹介します。

犬が食べて大丈夫なモロヘイヤの栄養成分

モロヘイヤ

モロヘイヤ(生)の成分 ※可食部100g当たり
エネルギー(kcal) 38
水分(g) 86.1
たんぱく質(g) 4.8
脂質(g) 0.5
炭水化物(g) 6.3
カリウム(mg) 530
カルシウム(mg) 260
マグネシウム(mg) 46
リン(mg) 110
食物繊維(g) 5.9

モロヘイヤに含まれている、犬にとってよいとされている栄養素は以下の4つです。

  • カルシウム
  • βカロテン
  • カリウム
  • マンナン、ムシレージ

カルシウム

モロヘイヤは野菜の中でも特にカルシウムの含有量が多いとされています。カルシウムは、歯や骨を作るために必要な栄養素です。

βカロテン

体内でビタミンAに変化し、免疫機能において重要な役割を持つ成分です。モロヘイヤのβカロテン含有量は、全食材の中でトップクラスといわれています。

カリウム

体内の余分なナトリウムを排出する役割を担っています。また、過剰なカルシウムの排出を抑制するため、体を丈夫に保つためにもよい働きをしてくれるとされています。

マンナン、ムシレージ

マンナンとムシレージは非常によく似た働きのある成分です。タンパク質の消化吸収を助ける胃の粘膜を保護する、糖の吸収を緩やかにし血糖値の上昇を抑えるといった働きがあります。

犬にモロヘイヤを与える際の注意点

モロヘイヤ

生の状態で与えない

モロヘイヤにはシュウ酸が含まれています。シュウ酸は結石の原因となるため、注意する必要があります。ただし、加熱することでアクとして排出されるため、シュウ酸の含有量を減らすことができます。必ず加熱してから与えるようにしましょう。また結石になったことのある犬や、リスクのある犬にはモロヘイヤを与えることは避けましょう。

種子や茎、若葉は与えない

モロヘイヤの種子、茎や枝、若葉には毒性があるといわれています。犬ではありませんが、モロヘイヤを食べて牛が致死したという報告もあります。これはストロファンリジンという物質によるものが原因とされていますが、市販のものには含まれていません。家庭菜園などでモロヘイヤを栽培し、それを犬に与える場合に注意が必要です。誤って犬が口にした場合は、めまいや嘔吐といった症状がでる可能性がありますので、よく注意して場合によっては病院を受診しましょう。

犬へのモロヘイヤの与え方

器と白い犬

総合栄養食へのトッピングやおやつとして与える場合は、1日の最適カロリー量の10%以内にしてください。毎日の最適カロリー量はペトコトフーズの「カロリー計算」(無料)で簡単に計算することができます。

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加熱してから与える

先ほどもお伝えしたように、シュウ酸が含まれているため必ず加熱してから与えるようにしましょう。ただし、加熱しすぎると栄養素が抜けてしまいます。ささっと火を通し、軽く加熱する程度でOKです。

細かく刻んで与える

犬は消化機能がさほど高くはない動物です。特に年齢を重ねた犬は、さらに消化機能が低下している可能性があります。与えるときは細かく刻んで、食べやすいサイズにして与えるようにしましょう。また、過剰にあげることは避けましょう。

味付けはしない

犬のごはんに味付けは必要ありません。塩分や糖分を過剰に摂取すると、心臓病や内臓疾患、肥満などの原因になります。

まとめ

柴犬

モロヘイヤには犬の体に良い栄養素が含まれている
結石になったことがある犬に与えるのはNG
必ず軽く加熱してから与える
モロヘイヤは犬が食べても非常に良い働きをしてくれる食材ですが、与え方には注意が必要です。また家庭菜園で育てたものなどは、与えて良い部位を正しく把握しておき、毒性のある種子、茎や枝、若葉は与えないようにしましょう。

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